ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回はマツダ3vsアウディA3の日独5ドアハッチバック比較レビューをお送りします。
いずれも車名に3が入っていますが、その他にも共通する部分と相反する部分があり、なかなか興味深い比較となりました。
2台とも試乗からあまり日がたっておらず、記憶が薄れないうちにお届けします。
どうぞご覧ください!
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
マツダ3vsアウディA3 比較
車名 | マツダ3 |
---|---|
メーカー | マツダ |
車種 | ファストバック |
排気量 | スカイアクティブG 1.5L |
最高出力 | 111ps |
最大トルク | 146Nm |
サイズ | 全長4460×全幅1795×全高1440 |
燃費 | 16.5km/L (WLTCモード) |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | 15STouring 2WD 227万3880円 |
車名 | アウディA3 |
---|---|
メーカー | アウディ |
車種 | スポーツバック |
排気量 | 1.4L直4 DOHC 16バルブ ターボ |
最高出力 | 122ps |
最大トルク | 200Nm |
サイズ | 全長4325×全幅1785×全高1450 |
燃費 | 19.5km/L (JC08モード) |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | 30TFSIスポーツ 332万円 |
☆今回の比較モデル☆
〇マツダ3ファストバック 15STouring 2WD
〇アウディA3スポーツバック
30TFSIスポーツ
①全長
マツダ3 > アウディA3
【+13.5cm】
全長は何とマツダ3が13.5cmも上回ります。ひと回り大きい感じですね。数字を見るまではそこまで差があるとは思いませんでした。
②最高出力/最大トルク
アウディA3 > マツダ3
【+11ps】
アウディA3 > マツダ3
【+54Nm】
パワーではA3に分がありますね。出力の差は11psほどですが、トルクは54Nmの差があります。
試乗でも数値通り、力の差が明確に出た感じでした。詳しくは後ほど試乗コーナーで。
③燃費
マツダ3 > アウディA3
【+1.47km/L】
アウディA3のWLTCモード燃費はカタログにもなかったのですが、実燃費が15.03km/Lという記録がありましたので、それと比較するとわずかにマツダ3リードですね。
ガソリンに関してもマツダ3はレギャラー仕様で、A3はハイオク仕様となるので、長い目で見たランニングコストはけっこう差が出てくるでしょう。
④車両本体価格
アウディA3 > マツダ3
【+104万6120円】
さすがにドイツのプレミアムコンパクトと国産車との比較ということもあり、比較レビュー試乗最高の価格差がついてしまいました。
しかしマツダ3は発売されたばかりなので、値引きはそこまで期待できないと思います。
A3は今から新車を買う場合けっこう値引きがあるはずですし、マツダ3の価格ぐらいで走行距離も少なめの中古車がけっこうありますので、そちらを選べばそこまでの差はないでしょう。
⑤フロントデザイン
マツダ3の顔つきは先代アクセラをさらにギュッと凝縮した感じで、いかにも新しいモデルだなと思わせるインパクトがあります。
A3はおなじみのLEDライト×シングルフレームグリル×フォーリングス。
A1と並んで街中でもよく見かけるので、もはや国産車といってもいいくらいのなじみ深さを感じますね。
出典:carview
出典:goo
⑥サイド・リアデザイン
マツダ3のサイドから見たフォルムは何度見ても艶っぽく、むきたてのゆで卵を連想させますね。
対するA3はアウディお得意のプレスラインがビシっと入っていて、派手さはないですが洗練されたデザインとなっています。
こうして並べてみるとこの2台のデザインはかなり対照的で、どうかするとマツダ3の方が輸入車に見えなくもないですね。
コンパクトなボディーではありますが、現行の日本車の中で存在感はピカイチではないでしょうか?
クルマにあまり興味がない人も
「あれってどこのクルマ?」ってなるんじゃないでしょうか。
A3のデザインはマツダ3に比べるとオーソドックスで万人受けするスタイルといえます。
スポーツバックの他にセダンモデルもあるのですが、こざっぱりとした上品さを持ち、車体全体がバランスよくまとまっていてけっこう好みですね。
出典:response
出典:openers
リアデザインもつるんとしたボディーVSシャープなプレスラインといった構図は変わりません。
マツダ3のリアガラスはかなりこじんまりとしており、後方視界にはやや不安がありそうですね。
出典:response
出典:openers
⑦インテリア
外観はある意味対照的といえますが、当ブログで何度も指摘している通り、昨今のマツダ車のインテリアはアウディを相当意識しているように思えます。
(あくまで想像の域ですが…)
見た目のデザインや質感はもちろん、各種ボタンの操作感など実際に触れてみても「よく似ているなあ」と毎度思います。
このマツダ3は最新モデルということもあって、さらにデザインがブラッシュアップされ、相当シックな仕上りとなっています。
ただ、ちょっと高級志向に振りすぎた感も否めないです。
コンパクトなモデルなので、もう少し若々しいデザインでもよかったのではないでしょうか。
A3の方が上品さとスポーティー&カジュアルな雰囲気を兼ね備えていて、どちらかというと好印象です。
マツダ3 運転席
出典:responseアウディA3 運転席
出典:openers
⑧後部座席・ラゲッジ
実際に乗ってみて、後部座席の居住性はそこまで変わらないと思います。
マツダ3の方がクーペスタイルなだけにヘッドクリアランスは若干窮屈かなと思いました。足元の広さはほぼ互角でしょう。
マツダ3 後部座席
出典:responseアウディ3 後部座席
出典:responce
ラゲッジ容量も同じぐらいに見えます。意外とマツダ3のスペースが広く感じました。
A3は床面の高さ調節ができるようなので、より使い勝手はよさそうですね。
マツダ3 ラゲッジ
出典:car-meアウディA3 ラゲッジ
出典:responce
マツダ3 vs アウディA3 試乗比較
①スタート
マツダ3
さて、注目の出足はどうでしょうか?セダン(ディーゼル)の時を思い出しながら、アクセルにゆっくり足を乗せます。
(ふむふむ)
決して俊敏な動きではありませんが、ディーゼルに比べると幾分軽い立ち上がりに感じました。
ディーゼルよりも鼻先が軽いことが影響しているかもしれないですね。
ディーゼル、ガソリンいずれにしても一瞬のタメがあるのがマツダ車の特徴ですね。
もたつきとはまたちがう感じです。やはりタメという表現が1番ふさわしいでしょうか。
アウディA3
A3の出足はクイックといえるほどではなかったです。大体2cmくらいアクセルを踏むとモリモリッとトルクが出てスピードに乗る感じですね。
一瞬のもたつきがありはしますが、イラッとするほどではありません。
よほどせっかちでなければ、許容範囲だと思います。Uさんの解説の後ではこの微々たるもたつきも、もはや美点に感じるほどです。
アウディA3スポーツバック試乗! より抜粋
上の振り返りの通り、一瞬のタメがある出足のフィーリングは非常によく似ていると思いました。
一瞬のタメの後は何がちがうか?
それはもうアクセルを踏み増した時の加速に尽きますね。数値の通りA3の走りが勝利。トルクの差が顕著にあらわれた瞬間です。
低回転から200Nmを発生するA3の加速はそれなりにパワフルで、踏み方によっては周りのクルマを置き去りにする力を持っています。
一方のマツダ3は「う~~~ん」
加速フィールはまずまずなめらかですが、やはりA3と比べてしまうと力強さという点ではやや物足りないです。
もう少しパワーがほしいという人は2.0Lモデルかディーゼルモデルを選ぶべきでしょう。
②市街地走行
マツダ3
公道に出て、アクセル開度を強めます。(ふむふむ)
スピードに乗るまでの加速はトルクで勝るディーゼルの方がやはり上ですね。とはいっても街乗りのレベルでは特に力不足という気はしません。
ファストバックの乗り味もやはりマツダのそれにちがいありません。
軽快感というよりは重厚感の方が勝る感じ。コンパクトなクルマですが車格以上のどっしりとした印象を受けます。
アウディA3
しばし低速で巡航。(あああああ….これよ、これ)
これこそがアウディの乗り心地ですね。
やわらかいか硬いかでいえば、まちがいなく硬い部類なのですが、ゴツゴツとした不快な感じは全くなく、なめらかだけど、変にフワフワとはしていない極上の乗り味です。
出足のタメに続き、乗り心地もそっくりですね。以下共通点となります。
☆やわらかいか硬いかでいえば、まちがいなく硬い部類だがゴツゴツとした不快感はない
☆軽快感というよりは重厚感の方が勝る
☆コンパクトなクルマだが車格以上のどっしりとした印象を受ける
一連のマツダ車試乗で感じた「かちっと感」はアウディにもしっかりと根づいていますね。
以上のことからマツダ車の乗り味はドイツ車のそれに極めて近いものがあるといえそうです。
③中速(そこそこのスピードの)走行
マツダ3
さてA道路(バイパス)に入りました。道は空いているという程ではありませんが、そこそこの速度は出せそうです。このクルマはガソリンモデルなので、モードの切り替えがあります。
前にも紹介しましたが、マツダ車の場合はエコモードはなく、ノーマルかスポーツの2択です。早速スポーツに入れてみました。
(あれれっ???)
期待したほどの劇的な変化はありませんね。しかもギアがシフトダウンされたことがあきらかにわかる感じでちょっと興醒めです。
(中略)
このA道路はひたすら直線なのですが、直進安定性はマツダ車共通のかちっと感が効いていて、いいですね。
乗り心地はどちらかと言えば硬めです。やや路面のつなぎめの凹凸をひろう感じでしょうか。
道はちがいますが、セダンの時と比べてもちょっとばたばたする印象に思えました。タイヤサイズはセダンと同じ18インチを履いています。
アウディA3
今回はいつものエリアではなかったので、高速試乗はありませんでしたが、一応片側2車線のバイパスを走行したので、まずまずのスピードで試すことができました。Uさんの言う通りこのA3、きわめて普通なのですが、この普通な扱いやすさこそが魅力となって、多くのドライバーに受けているのだと思いますね。
直進安定性が高く、カーブなども思い通りに曲がれるため、女性の方にもおすすめできる1台です。
もちろん踏み込めば、そこそこの加速感を伴って、走ります。
マツダ3のフィーリングはパワー不足を除けば、決して悪くはなかったのですが、スポーツモードにした時の雑な感触はちょっといただけなかったですね。
走りを重視しているなら、加速感は別として、エンジン音をいじるとかステアリングが重たくなるとか何かしらの演出があるといいかなと思いました。
ディーゼルモデルへのモード設定も含めて改良を望みます。
A3の動力性能はきわめて普通と表現しましたが、あくまでもプレミアムコンパクトの中ではという意味で、街中では必要十分の走りをみせてくれました。
あと何度か右左折しましたが、非常に曲がりやすく安定した動きをします。サイズ的にも日本ではドストライクですね。
レビューには書いていませんが、ダイナミックモード(スポーツモードにあたる)を選べば、ステアリングも重くなり、サスも引き締まってスポーティーな走りもちゃんとこなします。
このあたりはマツダ3にはない大きなアドバンテージですね。
まとめると、走りの部分でもこの2台は安定感のある乗り味や運転のしやすさなどの共通部分を持っています。
マツダ3に望むのは繰り返しになりますが、やはり動力性能のアップですかね。
これから登場する2.0Lモデル、スカイアクティブX搭載モデルに大いに期待したいです。
◇マツダ3・アウディ関連記事
も☟ぜひご覧ください!
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マツダ3 vs アウディA3【総評】
※トータル10点を2台の車に配分して評価
総合評価
マツダ3 48点 < アウディA3 52点
外観 | マツダ3 /6 アウディA3/4 |
---|---|
内装 | マツダ3 /4 アウディA3/6 |
速さ | マツダ3 /3 アウディA3/7 |
広さ | マツダ3 /5 アウディA3/5 |
静かさ | マツダ3 /4 アウディA3/6 |
乗り心地 | マツダ3 /5 アウディA3/5 |
燃費 | マツダ3 /6 アウディA3/4 |
取りまわし |
マツダ3 /5 アウディA3/5 |
コスパ | マツダ3 /5 アウディA3/5 |
人気度 |
マツダ3 /5 アウディA3/5 |
僅差でアウディA3の勝利となった。
本文の通り、マツダ3とアウディ3はある意味よく似ていた。
総合評価のわずかな差は動力性能の差といってもいい。
最近のマツダ車のデザインクオリティーはプレミアムブランドと全く遜色ないと思える。
あとはどのモデルにも共通していえることだが、走りもプレミアムとなってジャーマン3の方に向く消費者の目をグイッと吸いよせることができれば、さらなる飛躍につながるだろう。
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回はマツダ3 vs アウディA3の比較レビューをお送りしました。
この2台でクルマ購入を検討する場合は共通部分も多く、どちらにするか迷うこともあるでしょう。
本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
検討の際は、ぜひ実車の内外装や走りの性能も試した上で決めていただきたいと思います。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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