ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回はフォルクスワーゲンT-Rocに試乗してきました。
T-Rocは現在のフォルクスワーゲンSUVラインナップのティグアンとT-Crossの間に入るモデルです。
近頃流行りのちょうどいいサイズ系SUVにあたりますね。
激戦のコンパクトSUVカテゴリーに投入されたフォルクスワーゲン渾身の1台!
そのデザインの特徴や走りの実力に迫ります。
どうぞご覧ください !
VW T-Roc試乗 どんなクルマ?
車名 | T-Roc |
---|---|
メーカー | フォルクスワーゲン |
車種 | コンパクトSUV |
排気量 | 2.0L直4 DOHC 16バルブ ディーゼル ターボ |
最高出力 | 150ps |
最大トルク | 340Nm |
サイズ | 全長4250×全幅1825×全高1590 |
燃費 | 18.6km/L (WLTCモード) |
乗車定員 | 5名 |
価格帯 | 384万9000円~453万9000円 |
車両本体価格 | T-Roc Sport 419万9000円 |
□エクステリア・インテリア
最近のフォルクスワーゲンのデザインは伝統的な生真面目路線からやや脱却し、ずいぶんと垢抜けてきた印象があります。
特にフラッグシップモデルのアルテオンはこれまでにないキリッとした面構えで登場し、そのスタイリッシュさが注目されました。
このT-Rocも例外ではなく、端正な顔立ちとどこかキュートな雰囲気が融合したスタイルで「えっ?あれなに?」と思わせる独特の存在感がありますね。
Tロック(T-Roc)という名前は岩(rock)の転がる悪路をものともしないというイメージとともに、揺り動かす(rock)というメッセージも込められているのだそうです。
ただこのT-Rocのスタイリングを見る限り、そんなごつごつとしたイメージは沸いてはきません。
ホームベースを細くして横にしたような形のLEDデイタイムランニングライトが特徴的で整った表情にかわいらしいアクセントを与えています。
他のSUVとは一線を画す、肩肘張らないカジュアルな雰囲気が女性などにも受けるかもしれないですね。
サイドに目を向けるとリアにかけてのルーフラインが目を惹きます。
大きく傾斜してはいますが、流行りのクーペSUVともちょっとちがい、きわめてナチュラルなスタイリングとなっています。
SUVSUVしすぎもいやだし、かといってクーペSUVもちょっと微妙?という方にはちょうどいいあんばいのデザインではないでしょうか?
リアはフォルクスワーゲンらしいシンプルな仕上がりとなっています。
VWマークの下にT-Rocのエンブレムがさりげなく配されているところがポイントです。
ボディーカラーは全9色で、色や車両のグレードによっては、2トーンカラー (ブラックやホワイトのルーフカラー)も用意されているようなので、自分好みの組み合わせが楽しめそうです。
T-Roc 出典:response
内装はフォルクスワーゲンらしく、シンプルな中にもドライバー目線の機能美を追求したものとなっています。
例えば、センターディスプレイをダッシュボードの最上段、メーターパネルと同じ高さに据えることで視点移動の少なく安全性を重視した設計となっています。
アウディやメルセデスほどの派手さはないですが、こちらの方が等身大の自分でリラックスして運転できると思う人もけっこういると思います。
後部座席はルーフが寝ている割りには頭上スペースはまずまずあり、特に窮屈さは感じませんでした。
そしてラゲッジスペースは445リッターという広さを持っています。
可動式のフロアボードを動かすことで深底にもできるので便利ですね。
家族で旅行やレジャーに出かける際には多くの荷物を積むことが可能です。
いい日、そこに、T-Roc
のキャッチフレーズが示す通り、家族でわいわい、がやがやと楽しめそうですね。
T-Roc コクピット・後部座席・ラゲッジ
出典:response
□動力性能・燃費
T-Roc (日本導入モデル)のパワートレインは
2.0Lのターボディーゼルエンジンのみとなっています。
最高出力150ps 最大トルク340Nm
そこまでスペックは高くないですね。
2.0Lディーゼルエンジンとしては比較的マイルドな部類といえるでしょう。
トランスミッションは7段ATで駆動方式は2WDのみとなっています。
燃費は18.6km/L(WLTCモード)となかなか優れた数値です。
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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T-Roc試乗レビュー
今回はT-Roc Sport、カラーはアトランティックブルーメタリック+ホワイトルーフを用意していただきました。
いざ試乗スタート!
まずはスイッチ起動でエンジン音チェック。う~んディーゼルとはいえ、なかなか静かな立ち上がりで、ガソリンエンジンと特に変わらないフィーリングです。
続いてアクセルオ~ン。おーーっと~、けっこうもっさり~~。
最近試乗したモデルはおおむねスタートはスムーズで調子よかったのですが、このT-Rocは久々のもっさり系ですね。
そういえば兄貴分のティグアンが確か似たような印象でしたね。
試乗を振り返ってみましょう。
公道に出て多少踏み増すと、ようやくトルクが立ち上がってきました。車体が前に出ていく際、一瞬のタイムラグがあるあたりはマツダのディーゼルフィールに近い感じです。
そのまま市街地を50~60kmで軽く流します。走り出してもエンジン音は比較的静かで、踏み込まない限りは大きな音もしないです。
ドイツ車ですが、乗り心地も固過ぎずやわらか過ぎずで悪くはないです。
心配された走りの方は、決してきびきびと走るタイプではないですが、そこそこトルクフルで、この速度域では特に不足を感じることはありません。
VWティグアンTDI 4MOTION試乗! ティグアンR情報もあり! より抜粋
担当者に確認したところT-Rocはティグアンと同じエンジン、同じスペックでした。
どうりで初めてではない感じがしました。
あとで調べたところ現在VWが持つ唯一のディーゼルユニットのようで、少々古いタイプだとか、、、。
日本に導入されているVWディーゼルモデルの全てがこのエンジンのようです。
ティグアンよりも車重が軽いT-Rocの方が多少きびきび走ってもいいかと思うのですが、意外とそんなこともなく、カジュアルな見た目には不釣り合いなややがさつな乗り味に思えました。
ガソリンモデルも導入して、もう少し軽快に走らせた方が、このクルマのキャラクターには合致している気がします。
ちなみにティグアンはディーゼルの他にガソリンエンジンもラインナップされ、弟分のT-Crossはガソリンモデルのみの設定です。
それぞれのモデルの用途に応じた販売戦略となっているみたいですね。
そうそう、今回の試乗とは直接関係ないですが、ティグアンの時は担当者が下のような感じでえらく無愛想だったんですよねー☟
(それにしても隣の担当者、喋らんなあ?)
(緊張してんのかな?)
(それとも具合でも悪いのか?)
さすがに気まずさに耐えきれず
「ディーゼルの方が売れてますか?」と質問してみると、「う~~ん。出た当初は多かったですけどねー、今はガソリンと半々ぐらいですかね。」
「そうなんですね。」(会話終了)
VWティグアンTDI 4MOTION試乗! ティグアンR情報もあり! より抜粋
クルマの印象も営業さんの対応によってだいぶ変わってきますから、そのあたりは大事ですよね。
今回のT-Roc担当の方はこちらの質問にも的確に答えてくれますし、丁寧な対応だと思います。
ティグアン試乗では思わぬどんでん返しが最後に待ち受けていましたので、興味のある方は下のリンクからご覧ください。
さてそうこうするうちに高速タイムがやってまいりました。
T-Roc高速で挽回となるか???
いつも通りスポーツモードに切り替えて、本線に合流します。
ブオオオオーーーン!!!
お~~っとここで出ましたね。これは久々のブオオン音(ディーゼル特有の野太いエンジン音)ですね。
アクセルを強めに踏むと、このブオオン音がT-Rocの車内全体に響きわたります。
実は下の道でもヴォリュームは小でしたが、やや音が気になってはいたんですよね。
音自体もさることながら、遮音性も幾分不足気味の気がいたします。
この野太い音を「よき」と思う人もいれば、「苦手だなあ」と感じる人もいることでしょう。私の場合はまちがいなく後者です。
再びティグアン試乗ものぞいてみましょう。
そうこうする中、高速に入りました。本線に合流し、前が空いているのを見計らって、アクセルを強めに踏んでみます。
(ブォォォォォォーン)
淡々と走っていたティグアン、さっきまでエンジンもおとなしかったのですが、やっぱ踏めば鳴るのね、この音。
デリカD:5の時ほどの勇ましさはなかったですが、それなりのヴォリュームでディーゼルエンジンが発するブォォォォーン音が耳にこだましてきました。
さらに100kmを超えたあたりで、加速もちょっと頭打ちとなり、エンジンからもしんどさが伝わってきます。
やはり高速では懸念されたスペックの弱さが出てしまったようですね。
昨今のディーゼルモデルは大体低~中速域では扱い易いわけですが、高速での伸び具合や気持ちよさがあるかどうかというところが一つ評価の分かれ目となりそうです。
VWティグアンTDI 4MOTION試乗! ティグアンR情報もあり! より抜粋
残念ながら高速での加速具合やフィーリングもほぼほぼ同じで名誉挽回にはいたらない印象でした。
音さえ気にしなければ、どっしりと安定感のある走りをみせますが、それでも何となく面白みには欠けます。
このブオオン音は余計にT-Rocのキャラクターに対してちぐはぐな印象を強めましたね。
もう少し無骨な外観を持つクルマなら、このフィーリングでもいいと思のうのですが、、、
その意味ではランドクルーザープラドの走りはよかったですね。
ディーゼル感を全面に出しながらも野太いトルクでもってガンガンいくといった豪快な走りでした。
意外にクルマの大きさを感じさせないのも好印象でしたね。
そして先日乗ってその軽快な走りに激しく感銘を受けたメルセデス・ベンツGLB。
GLBは私の中でのディーゼルらしからぬディーゼルランキング堂々の1位に輝きました!
維持費が安いというディーゼルのメリットを享受しながら、楽しく軽快な走りも兼ね備えているクルマはそうそうないと思います。
T-Rocはこの2つのどちらにもあてはまらない、、、
豪快でもなく、軽快でもなく、つまりどっちつかずで走りに関してはちょっと中途半端な感じがしました。
まあそれでも普通に走る分には特に過不足はありませんし、取り回しやすいサイズで使い勝手もよさそうです。
ディーゼルのフィールがちょっと、、、という方はティグアンのガソリンやT-Crossを試してみてもいいのではないでしょうか?
独特の外観が気に入ったという方は購入を検討してもよいかと思います。
◇本編に出てきた関連記事も
☟ぜひご覧ください!
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T-Roc試乗【総評】
総合評価/72点 (100点満点中)
外観 | ★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★ |
速さ | ★★★ |
広さ | ★★★★ |
静かさ | ★★★ |
乗り心地 | ★★★★ |
燃費 | ★★★★ |
取りまわし |
★★★★ |
コスパ | ★★★★ |
人気度 |
★★★ |
T-Rocはこんな人に向いている
●独特のスタイリッシュな外観が気に入ったという方
●ちょうどいいサイズで使い勝手のよいSUVがほしい方
●街乗りから長距離移動までオールマイティーに使えるSUVがほしい方
ライバル車…..CX-30、MX-30、ヤリスクロス、MINIクロスオーバーなど
おわりに
今回はフォルクスワーゲンT-Rocをご紹介しました。
垢抜けたデザインでラゲッジも広く、オールマイティーに使えそうな1台です。
2トーンカラーを選べるのも選択の幅が広がっていいですね。
欲をいえば、ディーゼルの他にガソリンモデルもあるといいかな、と思いました。
(導入の可能性は低そうですが、、、)
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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