ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回は2020年11月にフルモデルチェンジされた新型ルノー・ルーテシアに試乗してきました。
同じフレンチコンパクトでこちらも登場して間もない新型プジョー208との比較を中心にお送りします。
強力なライバルがひしめく激戦の欧州Bセグメント市場で販売台数6年連続No.1に輝くルーテシア。
そのデザインや走りの実力に迫ります。
どうぞご覧ください!
ルーテシアvsプジョー208 比較
車名 | ルーテシア |
---|---|
メーカー | ノルー |
車種 | コンパクトカー |
排気量 | 1.3L直4 ターボ |
最高出力 | エンジン131ps |
最大トルク | 240Nm |
サイズ | 全長4075×全幅1725×全高1470 |
燃費 | 17.0km/L (WLTCモード) |
乗車定員 | 5名 |
車両価格 | インテンス テックパック 276万9000円 |
車名 | プジョー208 |
---|---|
メーカー | プジョー |
車種 | コンパクトハッチ |
排気量 | 1.2L直3 DOHC 12バルブ ターボ |
最高出力 | 100ps |
最大トルク | 205Nm |
サイズ | 全長4095×全幅1745×全高1445 |
燃費 | 17.0km/L (WLTCモード) |
乗車定員 | 5名 |
車両価格 | GTLine293万円 |
☆今回の比較モデル☆
〇ルノー・ルーテシア
〇プジョー208
①サイズ
《全長》
208 > ルーテシア
【+20mm】
《全幅》
208 > ルーテシア
【+20mm】
《全高》
ルーテシア > 208
【+25mm】
全長・全幅はわずかですが、プジョー208の方が長いですね。根拠はありませんが、ルーテシアの方が少し大きいイメージでしたのでちょっと意外でした。全高はルーテシアが上回ります。
多少の差はありますが、大体似かよったボディサイズといえますね。
②最高出力/最大トルク
【最高出力】
ルーテシア > 208
【+31ps】
【最大トルク】
ルーテシア > 208
【+35Nm】
パワー&トルクはルーテシアが圧倒的に上回ります。
ルーテシアはこのクラスではハイパワーな性能を持つモデルといえますね。そのあたりも人気の秘密の一つかもしれません。
走りの詳細については試乗比較コーナーにて。
③燃費
ルーテシア > 208
【±0km/L】
燃費はともに17.0km/L (WLTCモード)でイーブンとなりました。
さすがに軽量な部類のコンパクトカーなので、燃費は双方いいですね。
④車両本体価格
208 > ルーテシア
【+16万1000円】
上級グレード同士で比べて208の方が上回ります。いろと装備が付いて、300万を切るわけですから、2台ともコスパはよいですね。
改めてフランス車はドイツ車と比べると求めやすい価格設定だなと感じます。
⑤フロントデザイン
どちらもフランス車独特の魅力的なデザインだと思いますが、やはり208の“3本爪”ヘッドランプユニット+牙LEDでの組み合わせはとことん目立っていますね。
最近走っているのをちょこちょこ見かけるようになりましたが、視界に入ればすぐにそれとわかる強烈な個性を放っています。
対するルーテシアは基本的に先代のデザインを受け継いだマスクで、C字型のデイタイムランニングライトが印象的です。
やんちゃな小僧的な208に比べるとエレガントな大人の雰囲気を感じます。
個人的な好みとしてはう~~ん甲乙つけがたいですが、やっぱり208ですかね。
上級車種の508から始まった牙LED路線はお世辞抜きにグっときますね。今風にいえばエモいというやつでしょうか。
ルーテシア 出典:car.watch
プジョー208
出典:response
⑥サイド・リアデザイン
2台とも同じBセグメントのハッチバックですが、サイドビューの雰囲気はけっこうちがいますね。
ルーテシアは後ろ側のサイドウインドウ先端部が鋭く尖っているのが特徴的です。
対する208は後方に向かってルーフが寝かされていて、リアゲートの傾斜がきつくなっている点が特徴といえます。
ルーテシアのリアはオードックスにまとめられたデザインで、内側に細く延ばしたシャープなテールランプが印象的ですね。
208は水平基調のデザイン、左右の3本爪テールランプとプジョーロゴの組み合わせがまたまたエモイです。
ルーテシア 出典:car.watch
プジョー208
出典:response
ルーテシア 出典:car.watch
プジョー208
出典:response
⑦運転席インテリア
ルーテシアのインテリアは日産のキックスe-POWERのそれ(☟画像参照)とよく似ています。
細かく見ると各パーツはちがいますが、ソフトパッド(ルーテシアはホワイト、キックスe-POWERはオレンジ)を使用したダッシュボードのカジュアルな仕上げがそっくりです。
プジョー208のダッシュボードは対照的にスポーティーですね。両サイドの丸みを帯びた処理により包まれ感が高く、走りを掻き立てる雰囲気ですね。
確かプリウスのコクピットがこんな感じだったと記憶しています。
またシートの質感も高く、座り心地がとてもよかったです。
⑧後部座席・ラゲッジ
後部座席は2台とも少々窮屈そうな感じは否めませんがボディーサイズを考慮すれば、まずまず妥当といえそうな居住空間です。
基本的にはパーソナルな使用がメインとなるでしょう。
208のシートは前席と同じ表皮デザインでコーディネートされています。
ラゲッジスペースはルーテシアが5人乗車時で391L、208が
ルーテシアのラゲッジスペースのフロアボードは上下2カ所から固定場所を選べるので、利便性は高いです。
荷物をたくさん積む機会が多い人はルーテシアがいいかもしれないですね。
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗比較を行います!
Coming up Next !!
ルーテシア 後部座席
出典:webCGプジョー208 後部座席
出典:webCG
ルーテシア 後部座席
出典:webCGプジョー208 ラゲッジ
出典:webCG
ルーテシアvsプジョー208
試乗比較
今回はルーテシアインテンスパック、カラーはブルー・ベルリンを用意していただきました。
いざ試乗スタート
以前のプジョーに続き、今回がルノー初試乗でした。
これまでルノーには何度か足を運ぼうと思っていたのですが、なかなか機会に恵まれずにいました。
フランス車としてはプジョー208、3008に次いでこのルーテシアが3台目となります。
ディーラーに着くと、若い女性事務員が出迎えてくれました。
「すいません。あいにく店長の○○は来客中でして、試乗は可能ですが、誰か担当者が付いた方がよろしいですか?」
そうですね。できればお願いします。
よく見ると女性事務員の首にかけられている名札には日産○○店の文字が、、、。
どうやらルノーのスタッフは店長だけで、事務の女性もとなりにある日産ディーラーからの出向のようです。
「承知しました。しばらくお待ちください」
そういい残して、女性は去っていきました。
しばらくすると、今度は日産から若い男性の営業担当者がやってきました。
「すみません。ルノーの担当者は店長の○○しかいないので、わたしが代わりに乗らせてもらいます。ルノー車の知識はほとんどないのですが、、、」
(そうなんだ、、、ルノーのこと色々と聞こうと思ってたんだけど、、、まあしゃあないな)
というわけで、いざ試乗スタート
注目のルーテシアの出足はいたって普通といった感じです。クイックでもなく、かといって鈍いわけでもない、何となく日本車っぽいですね。
出足は208の方が明らかに軽やかでしたね。その時の模様を振り返ってみましょう。
アクセルに足を乗せると予想通り、車体がすっと前に出ていきました。
いい感じ、いい感じ。
公道に出て、踏み増してみます。
うん、うん、噂通りトルクが低回転からよどみなく溢れ出てきて、なかなかきびきびと走ります。
ただし、エンジン音やロードノイズはけっこう車内に入ってくる感じはしました。
プジョー新型208GTLine試乗! e-208もまもなく日本上陸! より抜粋
ルーテシアはけっこう車体の剛性感が高くそれに伴って走りもどっしりとした重厚感があります。
そのあたりルノー・日産のアライアンスの元で共同開発されたプラットフォームであるCMF-Bの効果がかなり高いようです。
このプラットホームは日本よりもスピードレンジが高い欧州向けに作られたもので、走行安全性と快適性にこだわっており、先般日産から発売となった新型ノートにも採用されています。
しばらく行くと最初の信号につかまりました。
ブレーキは欧州車にありがちないわゆるかっくんブレーキ系でやたらよく効きますね。
慣れるまでは踏み加減にちょっと注意が必要です。
信号が青となり、リスタート。
ブルルン~~
WAO!
アイドリングストップからの立ち上がりの音はけっこうなヴォリュームでおまけに強めの振動がダイレクトに伝わってきます。
この立ち上がり音はモデルによって静かだったり、多少うるさかったりと様々ですが、ルーテシアのそれはけっこう気になるレベルですかね。
その後も何度か信号につかまりリスタートするたびにブルルン、ブルルンとなりました。
ストップ&ゴーの繰り返しではけっこうストレスになるかもしれませんね。
最悪、設定をオフにすることも可能でしょうが、燃費にも多少関わってきますからね、、これは少し改善の余地ありでしょうか?
それ以外は取り立てて問題はない感じです。
ドイツ車とのちがいやフランス車を形容する際によく用いられる「猫足」についてはどうか?
う~ん、その点は208同様にぴんときませんね。
ルノーなりの解釈を聞きたかったのですが、なんせ日産の人なので、それもちょっと難しそうです。
208試乗時のやりとりを念のため振り返っておきましょう。
フランス車とドイツ車の1番のちがいってズバリなんだと思われますか?
「う~~ん、やっぱり1番は乗りやすさですかね」
「ドイツ車は剛性感が高くて、足回りも総じて締められている印象じゃないですかぁー、その点プジョーは本国でも庶民のためのクルマ作りをしていますので、フラットな乗り心地で扱いやすく、特に日本車から乗り換えても違和感はないと思います」
なるほど。確かに今乗っている208は加速もいいし、キビキビとしたフットワークも好印象ですが、ドイツ車に比べると輸入車に乗っているという感覚はやや薄く、日本車と変わりはない感覚です。
、、、(中略)
猫足については結局最後までぴんときませんでしたが、まあそんなものは実際所有して、いろいろなシチュエーションで走っていくうちにわかるものだと思うので、たかだか10分程度の試乗でわかるはずもありません。
プジョー新型208GTLine試乗! e-208もまもなく日本上陸! より抜粋
上記の通り、結局208試乗では最後まで猫足らしきものを感じるには至らず、わかったのはドイツ車よりも限りなく日本車に近いフィーリングであるということでした。
ルーテシアもその点は同じですが、208よりもさらに日本車っぽい気がします。
こうして運転している分には日産のNEWモデルといわれたとしてもほとんど違和感はないです。
さてさて、そうこうするうちにお約束の高速タイムとなりました。
すかさずスポーツモードに切り替えて加速を試みます。
このルーテシアの場合、モード切り替えのスイッチがあるわけではなく、ディスプレイをポチポチ操作する必要があるので、少々めんどうです。
さて肝心の走りの方ですが、予測通りマイルド系ですね。
ガツンとはきませんがアクセルに力をこめるたびにトルクがじわっじわっと増していき、なかなか力強いクルージングをみせてくれました。
CMF-Bプラットホームの恩恵もあり、安定感のあるどっしりとした走りです。
Bセグではなく1クラス上のモデルに乗っているような錯覚すら覚えます。
静粛性については、まあそれなりにエンジン音はしますが、不快というほどではないです。
街中では208、高速ではルーテシアという印象でしょうか。
(208の高速は試せていないので、断言はできませんが、、、)
「インテリアはけっこう日産車と近いものがありますね」
専門外ということもあって、それまで言葉数が少なかったとなりの担当者が沈黙を打ち破っておもむろにそういいました。
あー確かに。前にキックスe-POWERにのせてもらいましたけど、ダッシュボードの雰囲気とかよく似てますね。
一応あとで調べてみましたが、ルノー・日産ではプラットホームが共通の車種はありますが、エクステリアをはじめインテリアのパーツに関してはそれぞれのメーカーが作っているのだそうです。
話があまり続かないので、今度はこちらから日産の話題を振ってみました。
アリアは予定通り来年発売されますか?
「たぶん予定通りだと思うのですが、、まだはっきりしたことは聞いていません」
エクストレイル次期型にはe-POWERの設定もありそうですか?
「それについても詳細はまだ私たちのところまではおりてきてないんですよね、、」
と、終始歯切れの悪い回答。
こんな感じのやりとりは今回に限らず他メーカーでもよくあることです。
本当はわかっているけど、いわないのか(上から止められているとか)、本当にわかっていないのかは定かではないですね。
いずれにしてもメーカー(製造側)とディーラー(販売側)の隔たりを大きく感じます。
ネットなどではけっこう早めから情報が出ているのに現場の人間は知らない、把握していないというのもなんか無責任な感じがしてやや興ざめします。
そんなことを考えているうちにディーラーに到着してしまいました。
内容的にやや消化不良な感じで終わったので、次はぜひともルノー担当者のもと試乗できればいいなと思います。
2台の総評は下にまとめていますので、ご覧ください。
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ルーテシアvsプジョー208【総評】
※トータル10点を2台の車に配分して評価
総合評価
ルーテシア 49点 > プジョー208 51点
外観 | ルーテシア/4 208/6 |
---|---|
内装 | ルーテシア/4 208/6 |
速さ | ルーテシア/5 208/5 |
広さ | ルーテシア/6 208/4 |
静かさ | ルーテシア/5 208/5 |
乗り心地 | ルーテシア/5 208/5 |
燃費 | ルーテシア/5 208/5 |
取りまわし |
ルーテシア/5 208/5 |
コスパ | ルーテシア/6 208/4 |
人気度 |
ルーテシア/4 208/6 |
【総評】
トータルでは個人的な好みも影響して、僅差でプジョー208の勝利となったが、全ての項目において大きな差はない。
外観はどちらもオシャレなので、どちらを選んでも所有する歓びは格別だろう。とにかく目立つ車に乗りたい人にとっては2台ともおすすめ。もしかするとドイツ車よりも注目度は高いかもしれない。
どちらもボディサイズ上、パーソナルな使用がメインとなるだろうが、ユーティリティーの面ではややルーテシアリードといえそうだ。
走りについても好みで選べばよいが、ルーテシアのアイドリングストップ時の音・振動が気にならないか一応チェックしておいたほうがいいだろう。
◇プジョー新型208の記事も
☟ぜひご覧ください!
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回は新型ルノー・ルーテシアをご紹介しました。
日本でもこれから目にする機会は増えてきそうですね。
ライバルプジョー208とどちらが売れるのか?要注目です。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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