ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回はメルセデス・ベンツAMG CLA45 S 4MATIC+に試乗してきました。
メルセデスの試乗はCクラス・Eクラスに次いで3台目となりますが、3台目にして、なかなか試乗車のないAMGモデルに乗れたのはラッキーだったと思っています。
この車はAMGの名が示す通り、CLAクラスの最上級モデルであり、エンジンは2.0L直4ターボエンジンながら、最高出力421PS、最大トルク500Nmというとんでもないスペックを持ったハイパフォーマンス4ドアクーペです。
このハイスペックと最近のメルセデスのデザインランゲージである「鮫顔」のフロントマスクにつられて、一度乗ってみたいとかねてから思っていました。
世界最強の2.0L直列4気筒エンジンを積むこのモデルは一体どんな走りを見せてくれたのか?
このあと、たっぷりお伝えします。
どうぞご覧ください !
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
メルセデスAMG CLA45 S 4MATIC+ どんなクルマ?
□主要諸元
車名 | AMG CLA45 S 4MATIC+ |
---|---|
メーカー | メルセデス・ベンツ |
車種 | クーペセダン |
排気量 | 2.0L直4ターボ |
最高出力 | 421ps |
最大トルク | 500Nm |
サイズ | 全長4690×全幅1855×全高1415 |
燃費 | 11.5km/L (WLTCモード) |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | 856万円 |
□エクステリア・インテリア
CLAクーペは「美意識に従え」のコンセプトが示す通り、道行く人たちの視線を釘付けにする官能的なプロポーションを誇っています。
その中でもトップモデルに位置するCLA45 S4MATIC+はメルセデスの最新のデザインである「鮫顔」+AMGモデルの象徴、パナメリカーナグリルの最強タッグで迫力あるフロントフェイスとなっています。
シャープなLEDライトと縦型のグリルデザインが相まって、迫力だけでなく、気品のある雰囲気を兼ね備えています。
この車のデザイン上の1番の特徴はなんといってもクーペラインが美しいサイドビューですね。
このまさに唯一無二の官能的なシルエットはクーペ好きにはたまらない魅力なのではないでしょうか?
デザインだけでいうと、A45 Sのハッチバックスタイルよりも好みですね。
CLAはAクラスがベースなのですが、諸元表を見るとCクラスよりも全長・全幅は勝っているんですね。ちなみに全高はクーペモデルなので、Cクラスより低いです。
Cよりもやや大きく、Eよりは小さいという絶妙なサイズのセダンといえるのではないでしょうか。
実際に素のモデルを何度か目撃しましたが、サイズ感も十分あり、惚れ惚れするかっこよさで「釘付けにする」という表現も大げさではありません。
リアも流行りの薄型テールランプで、えもいわれぬ色気と高級感があります。
総じて派手過ぎず、地味過ぎずの非常にバランスのいいデザインフォルムだと感じます。
メルセデス・ベンツCLA45 S 4MATIC+
出典:webCG
インテリアではCクラスなどでもおなじみの丸型のエアコンダクトが印象的です。
ただ、Aクラスがベースなので、内装はやや価格に見合わない気もします。
けっこうなお値段なのだから、Eクラスとまではいかなくても、もう少し品のある落ち着いた雰囲気があれば…とは思いました。少々ごてごてしすぎの感じがします。
後席は写真で見る限り、狭くはないですね。
ただしこうしたクーペモデルはデザインを優先するあまり、頭上はやや窮屈そうで、長身の男性などにはちょっときついかもしれません。
まあそこは目をつぶるしかないですね。
トランク容量はCLAの標準モデルと同じ460L。まあこんなもんですかね。
荷室側からのレバー操作で後席背もたれを前方に倒すことで、積載スペースを拡大することができて利便性は高そうです。
運転席・後部座席・ラゲッジ
出典:webCG
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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メルセデスAMG CLA45 S 4MATIC+試乗レビュー
今回はメルセデスAMG CLA45 S 4MATIC+、カラーはコスモスブラックを用意していただきました。
実のところ、最初はネットなどを見ていて同じスペックを誇るAMG A45 S4MATIC+(Aクラスのトップモデル)の方に注目していました。
冒頭述べたように2.0L最強スペックと「鮫顔」にやられまして、何とか試乗したいものだと考え、ディーラーに片っ端から連絡していったところ、
3件目ぐらいで 「CLA45 ならありますよ」といわれ、
あっそうか、CLAにもこの最強モデルはラインナップされていたんだ、ということを思い出し「ぜひぜひ」と2つ返事で承諾したのでありました。
そんなこんなで、いざ試乗スタート!
黒光りする車体に乗り込み、早速エンジンをかけると「ブォン」と一鳴き、勇ましい音が鳴り、メーター周りのディスプレイが派手に起動しました。
アイドリングの状態ではけっこう静かですね。モンスターエンジンという雰囲気はさらさらありません。
アクセルに足をかけると車体がクイックとのっそりの中間ぐらいの感覚で前に出ました。
(おや? ノーマルモードだからこんなものなのかな?)
公道に出て、しばらく40~50kmで巡行。
第一印象としてはかなり硬めの足で、なかなかにハードな乗り味です。
さすがはAMGモデルといったところでしょうか。
メルセデスの乗り味は大体がコンフォートなイメージですが、この車はやはり走りに振ったバチバチのスポーツモデルということで、随分とがった設定となっているようです。
「そこの角を右折すると、加速できそうな道へ出ますんで、踏んでみてください」
と担当者の方。
指示の通り、右折し、なるほど少し踏めそうな広めの道に出ます。幸い前に車はいません。
(よっしゃ、いったるでーーー!!!)
とりあえずノーマルのままで、踏んでみます。
(あれ?おかしいぞ?)
もちろん街中ですので、即ベタ踏みというわけにはいきません。
ハーフスロットルぐらいの感覚だったと思います。
てっきり背中にガツンとGがかかることを想定し身構えましたが、期待した程のトルク感はありません。
これが421馬力、500Nmの力なのか?
何かの間違いだ。もう一発踏んでみようと思いましたが、信号に捕まりダメでした。
信号が青となりリスタート、車もさっきより増えたので、しばし中速で走行。
(うーん、しかしどうなんですかねー、この乗り味は….。)
街中のストップ&ゴーが多い状態では効きのいいブレーキとハードな足回りも手伝ってか、若干落ち着きのない感じですかね。
あと軽快感はあまりなく、どちらかといえば重厚感が勝る感じがします。
決して乗り心地はいいとはいえず、路面の情報がけっこうダイレクトに伝わってきます。
《路面の情報はコツコツとダイレクトに伝わるんだけど、角が取れていて決して不快ではない》
みたいな話。
モータージャーナリストの方がそんなふうにコメントしているのをよく耳にしますが、
この車の場合はその角の取れ具合(衝撃のいなし具合)も弱めのような気がします。
スポーツドライビングが好きなドライバーはいいですが、ごく普通の同乗者にとっては、ちょっと疲れるかもしれませんね。
「けっこう、混んできましたね。そこの信号でUターンできるので、もう一度来た道を引き返してみましょうか」と担当者。
Uターン後しばらく進むと前の車が左折して、やっと前が空き、再び踏めるチャンスが到来しました。
恐らくこれがラストチャンスとなるはずと思い、すかさず大好物のスポーツモードに入れます。
ステアリングが重くなり、足もいっそう硬くなった気がします。
アクセルオーーーン!!
(ウォォォーーーー!!! )
今度はガバッと出ましたね。背中に押しつけられGもまずまず感じられます。
421馬力の本領発揮といったところでしょうか。
う~~~ん、しかしなんでしょう。速いっちゃ、速いけんど、なんかいまいちスカッとしないですね。
パワーはあるけど、刺激的というほどでもなく、例えば過去に試乗経験のあるBMWのストレート6のようなエンジンが高回転まで吹け上がる気持ちよさやなめらかさは薄いかなあ~といった印象です。
《シフトアップしていくごとにトルクの粒が揃っていくような気持ちよさがあるんですよねえ》
BMWのストレート6を評して、そんなコメントもよく聞くわけですが、まさにその粒が揃っていくような繊細な感覚はあまりない気がしますね。
繊細というよりは、なんかいきなりトルクがグワッと出て、スピードもいつのまにかガツンと上がっているという、ややがさつな感じがします。
4気筒ということもやはり影響しているんですかね。あまりのハイチューニングのためか、エンジンがすごく頑張ってる感があります。
そのあとはまた車が増え始め、仕方なく担当者と雑談しながら、ディーラーへの道を戻りました。
ちなみに担当者によると、A45の方はけっこう売れているそうで、サンイエローのボディーカラーに専用のデカールが入ったEdition1と呼ばれる限定200台のモデルはこのディーラーからも1台オーダーが出たそうです。
A45Sの方にも機会があれば乗ってみたいですね。CLAより車重も軽く、よりスポーティーな仕上がりなので、案外走りのフィーリングは変わるかもしれません。
A45Sの下にA35というのもあるわけですが、そっちはなぜかあまり売れていないそうです。中途半端なポジションだからでしょうか?
というわけで、初のAMG試乗でしたが、残念ながら率直な感想としては今一歩でした。
モンスタースペックにちょっと期待が大きすぎたかもしれません。
改めて思ったことは車はスペックだけじゃないということです。
もちろん高速やワインディングなど、この車が本領を発揮できる場面は体験できていないわけですが、仮に高速で100Km以上を試しても「自分好みの気持ちよさ」があるかどうかはちょっとわからないですね。
結局、街乗りなど普段使いのパーセンテージが高いわけで、そこのフィーリングが合わない場合はいくら速くても、選択しない方が懸命かもしれません。
CLAに限っていえば、ディーゼルモデルを選んでメルセデスらしく優雅に走る方がその洗練されたキャラクターには合っているかもしれません。いうことで、今回は締めくくりとさせていただきます。
メルセデス・ベンツA45 S 4MATIC+Edition 1
出典:webCG
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メルセデスAMG CLA45 S 4MATIC+ 試乗【総評】
総合評価/70点 (100点満点中)
外観 | ★★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★ |
速さ | ★★★★ |
広さ | ★★★ |
静かさ | ★★★★ |
乗り心地 | ★★ |
燃費 | ★★★ |
取りまわし |
★★★★ |
コスパ | ★★★ |
人気度 |
★★★★ |
おわりに
今回はメルセデスAMG CLA45 S 4MATIC+をご紹介しました。
今回は街乗り中心の試乗でしたので、その真価を試すことはできませんでしたが、高速やサーキットなどではその並々ならぬパワーが存分に発揮されることでしょう。
CLA自体はノーマルモデルでも十分に魅力的なスタイリングの車なので、クーペスタイルが好きな方にはかなりおすすめです。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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