ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回はCX-5vsCX-30のマツダSUV比較をお送りします。
これまでの試乗で印象のよかったCX-5のディーゼル(パワートレイン改良後のモデル)とCX-30のガソリンを比較検証していきます。
おまけとしてMX-30のプチ情報もあります。
どうぞご覧ください!
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
CX-5vsCX-30 比較
車名 | CX-5 |
---|---|
メーカー | マツダ |
車種 | SUV |
排気量 | 2.2Lクリーンディーゼル |
最高出力 | 175ps |
最大トルク | 420Nm |
サイズ | 全長4545×全幅1840×全高1690 |
燃費 | 18.0km/ℓ |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | 317万3500円 XD PROACTIVE 2WD |
車名 | CX-30 |
---|---|
メーカー | マツダ |
車種 | クーペSUV |
排気量 | スカイアクティブG 2.0L |
最高出力 | 156ps |
最大トルク | 199Nm |
サイズ | 全長4395×全幅1795×全高1540 |
燃費 | 15.4km/L (WLTCモード) |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | 20S PROACTIVE 261万2500円 |
☆今回の比較モデル☆
〇CX-5 XD PROACTIVE 2WD
〇CX-30 20S PROACTIVE 2WD
①サイズ
《全長》
CX-5 > CX-30
【+150mm】
《全幅》
CX-5 > CX-30
【+45mm】
《全高》
CX-5 > CX-30
【+150mm】
3サイズ全てCX-5が上回ります。CX-30はCX-5の弟分なので当然といえば当然です。
しかし実際に走っている姿を見るとCX-30はサイズ以上に伸びやかに見えるので、CX-5と比べて見劣りするという感覚はないですね。
CX-5はグリルが巨大で威圧感はありますが、幅の割りに全長が短めなのでサイドから見るとややずんどうなスタイルです。
②最高出力/最大トルク
CX-5 > CX-30
【+19ps】
CX-5 > CX-30
【+221Nm】
ディーゼルとガソリンを比べていますので、数値の単純比較ではCX-5が上回ります。
試乗ではそれぞれのエンジン特性が生かされた走りを見せてくれました。
※詳しくは試乗レビューコーナーで。
③燃費
CX-5 > CX-30
【+2.6km/L】
燃費ではディーゼルのCX-5が上回ります。
しかしCX-30もSUVであることを考えるとこの数字は悪くないですね。
④車両本体価格
CX-5 > CX-30
【+56万1000円】
ディーゼルとガソリンの比較 (PROACTIVE同士)なので、けっこうな差が出ました。
ちなみにディーゼル同士だとCX-30の金額は288万7500円で価格差は28万6000円となり、その差はだいぶ縮まります。
CX-30を見に来たディーゼル希望のお客さんが価格帯を見て、CX-5に心変わりするという事例もよくあるようですが、何となくわかる気がします。
⑤フロントデザイン
基本的に魂動デザインなので、フロントマスクは似通っていますが、CX-5のグリルは実車を見ると写真よりも、より巨大で威圧感があります。
最近ではパナメリカーナグリル風仕様もネットでちょこちょこ見かけます。
やけに合っているし、個性的でなかなかいいんじゃないでしょうか。
私がユーザーなら人とかぶらないようにしたいのでたぶんやっちゃいますね。
(☟写真参照)
出典:Amazon
CX-30の方は全高が低くなっている分、柔和で上品な顔だちに見えます。
つい最近、ソウルレッドクリスタルメタリックの個体を見る機会があったのですが、あまり見かけないせいもあり稀少な存在感を放っていて、思わず見とれてしまいました。
逆にCX-5は発売から年月が経過しており、街中にわんさか走っているのでどうしても新鮮味にはかけます。
なのでグリルを変えるなどして、個性を出すのもいいかもしれないですね。
コスパも高く、現在のSUV人気を牽引する代表的なモデルですが、売れ過ぎてかぶってしまうのがデメリットですね。
新型ハリアーもいずれそうなるでしょうか?
CX-5 出典:autoc-one
CX-30 出典:response
⑥サイド・リアデザイン
こうして並べてみると、CX-30の方はCX-5から余計な贅肉を省いて、ぎゅっと凝縮させたスタイルというのがよくわかりますね。
ホイールアーチ部とボディー下部のクラッディングパネル (黒い樹脂部分)が特徴的で、凝縮されたボディーをよりスリムに見せる効果を発揮しています。
アーバンスタイルとクロスカントリーの要素を融合した独特の雰囲気を醸しだしていますね。
リアについても後発のCX-30の方が立体的な造形を持っており洗練度は高いですね。
CX-5のリアデザインはインパクトあるフロントマスクに比べるとのっぺりとしていてやや物足りない印象です。
同じSUVカテゴリーではありますが、CX-30はどちらかといえばパーソナルな雰囲気でどういった人が乗っているのかイメージしずらいです。
CX-5はSUV本来の用途であろう、家族でドライブやレジャーを楽しむ構図がイメージできます。
CX-5 出典:autoc-one
CX-30 出典:webCG
CX-5 出典:autoc-one
CX-30 出典:webCG
⑦運転席インテリア
コクピットのインテリアもCX-30の方がよりブラッシュアップされている気はしますが、CX-5でも十分にレベルは高いです。
これまでも再三再四述べている通り、マツダのインテリアはレクサスを除けば、国産では敵なしといっていいレベルにきてますね。
極端にいうとインテリアだけをとっても買う価値はあると思います。
CX-5 運転席
出典:webCGCX-30 運転席
出典:webCG
⑧後部座席・ラゲッジ
後部座席の足元の広さはCX-5にアドバンデージありですが、CX-30にも座ってみたところ、特に問題なくくつろげると思いました。
ただしCX-5の方が頭上空間は広いので、SUVらしい開放感はあります。
ラゲッジ容量はCX-5が5人乗車時で505リッター、CX-30が430リッター。
乗車人数にもよりますが、旅行やレジャーなどのファミリーユースが多いならCX-5の方が適しているといえますね。
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗比較を行います!
Coming up Next !!
CX-5 後部座席
出典:webCGCX-30 後部座席
出典:webCG
CX-5 ラゲッジ
出典:webCGCX-30 ラゲッジ
出典:webCG
CX-5 vs CX-30 試乗比較
CX-30 (ガソリンモデル)の試乗レビューを振り返りながら、CX-5 (ディーゼルモデル)との比較を行います。
①スタート
CX-30
思えばマツダ3の試乗では出足のもたつきが印象に残ったわけですが、このCX-30はどうでしょうか?
正直同じエンジンだし、SUVだし、そこまで期待はしていませんでしたが、ファーストタッチで
(おや?)
車体が思いのほかスッと前に出るじゃないですか。いつものもっさりを予測していただけに、これはよい意味で期待を裏切られたかもしれません。
決してクイックというほどではありませんが、少なくとも最近のマツダ車の中ではもたつきが少ない方です。
CX-30ガソリンの印象は私がこれまで乗ってきたマツダ車の中でもかなりよく、自然吸気エンジン特有のスッキリした気持ちよい乗り味でした。
CX-5ディーゼルにはパワトレが改良されてから初めて乗りましたが、アクセルを踏んだ時の感触や加速の伸び具合などからパワーアップしたことが明らかにわかる感じでした。
まず出足の鋭さが増しました。マツダ車は全般的にもっさり型の立ち上がりが特徴ですが、このCX-5は改良前より格段によくなりました。
おまけにディーゼルの静粛性や乗り心地の質感などもさらに改善されていて、もはや熟成の極みに達したという気さえします。
さすがはマツダを支える売れ筋のモデル。
改良に改良を重ねていく妥協のないクルマ作りへのこだわりがこのモデルからは特にひしひしと伝わってきます。
②市街地走行
CX-30
公道に出て、さらに踏み増してみます。
(ほうほう)
まずまずなめらかで気持ちいい加速ですね。マツダ3の同じ2.0Lとはだいぶちがう気がします。
エンジンは同じものが採用され、車体がちがうというだけで、こんなに乗り味がちがうケースは今まであまり経験したことがないですね。
同じ2.0Lでも、こっちは2.5Lくらいのトルクが出ている感じです。
「マツダ3とパワー&トルクはいっしょですよね?」
念のため担当者に確認します。
「そうですね。同じはずです。」
そういえば、マツダ特有のカチット感についてもこの車に関しては薄い気がします。好みにもよりますが、私としては好印象です。
上級のCX-5やCX-8は乗って走り出した瞬間から、まるで強制的にギブスを着せられたような独特の拘束感 (カチット感)があるのですが、この車はそういった押しつけがましさはなく、よい意味でルーズな感じを受けます。
過去の試乗でいささか大げさに指摘した強制ギブスを着せられたという感覚も新しいCX-5からはだいぶ薄まり、随分ラフで開放的な居心地となった印象です。
もちろんカチッとした感覚は失われてはいませんが、まあこれはマツダの個性だと思えるのでよしとしましょう。
こうして振り返ってみると最新のCX-5ディーゼルはCX-30ガソリンと比べてパワートレインは違えど、よく似たドライブフィールになったなあとしみじみ思います。
押しつけがましさはなく、よい意味でルーズという表現がしっくりくる感覚です。
③高速走行
CX-30
高速に入り、すかさずスポーツモードを試します。
(ああああーー)
マツダ3の時と同じで、ノーマルとさほど変わらないですね。これならずっとノーマルで走った方が燃費にはよいでしょう。
高速では予測通り、スペック以上の特別な速さは感じられないですね。
マツダ3とどっこいどっこいですが、見晴らしがよい分は開放的な感じで、リラックスして乗れます。
乗り心地も圧倒的にCX-30の方がいいですね。高速の段差によるショックなどもしっかり吸収してくれます。このあたり上級車種にも劣らないですね。
マツダ3と検討するとしたら、私の場合断然こちらですかね。
CX-5はボディーが一回り大きいので、高速でも安定感のあるどっしりとした走りが印象的でした。
速度が上がるにつれ、エンジン音や振動も増す感じではありますが、それでも余程神経質でなければ気にならないと思います。
ただし、高速域ではエンジンを回しても頭打ちとなり、どうしても伸びはなくなるので、街乗りで感じたほどの走りの進化は感じられませんでした。
これまでマツダ各モデルの高速域でのパワー不足をさんざん指摘してきましたが、そこ以外の部分を除けば、CX-5ディーゼルはコスパが高くて隙のない完成されたモデルであることは間違いありません。
むしろさらなるパワーアップを図ったなら、素人考えですがコストは跳ね上がり、100万円ぐらいはアップするかもしれません。
そうなると逆に購入を考えている人も尻込みすることになるでしょう。
それにSUVはバンバン飛ばしたり、ワインディングへ持ち出してスポーツドライビングを楽しむクルマでは本来ありませんし、SUVを購入する際にそれを望んでいる人はそこまで多くないのではないかと思われます。(あくまで推測ですが…)
なのでバカボンのパパではないですが、
「これでいいのだ!」というのが今の率直な心境です。
それでももう少しパワーがほしいという方にはちゃんと2.5Lターボモデルも用意されていますしね。
あえてひとこといわせてもらうなら、ドライブにアクセントをもたらすために「ディーゼルにもスポーツモードがあるといいかなあ」とは個人的に思います。
さてそろそろお時間となってまいりました。今回比較した2モデルは他メーカーをひっくるめても、あらゆる意味で完成度が高く、ドライバーの期待に応えてくれる優れたモデルだと思います。
どっちを買っても問題はないと思いますが、私が買うなら、鼓動デザインながら他モデルとは異質の個性を放つCX-30になるような気がします。
みなさまはいかがでしょうか?
おまけ MX-30情報
もう1台気になるクルマ「MX-30」がマツダから近々発売されます。
MX-30はマツダ3、CX-30に次ぐ、マツダの新世代商品群の第3弾で、2019年の東京モーターショーでブランド初の量産電気自動車(EV)として世界初公開されていました。
国内導入は2020年秋とされ、まずは2L直4直噴ガソリンエンジン(SKYACTIV-G 2.0)にマイルドハイブリッドシステム(Mハイブリッド)を組み合わせたパワートレインe-SKYACTIV G搭載車から発売される予定です。
このハイブリッドモデルは静かでスムーズな発進と上質なドライブフィールに加えて、モーターのアシストによる優れた燃費性能を実現しているという噂です。
また、EVバージョンは2020年度中にリース販売が始まる予定であることもアナウンスされました。
鼓動デザインとは明らかに一線を画す、グリルが小さめのこざっぱりとしたデザインで、こちらが好みという人もけっこう出てくるのでは?と思います。
現状のマツダモデルでも十分上質なフィーリングを持っているわけですが、果たしてこのモデルはさらにその上をいくできなのか?
今から大注目です!
出典:webCG
◇メルセデス・ベンツGLBvsプジョー3008vsマツダCX-5!【ディーゼル三つ巴】の記事を書きました!☟ぜひご覧ください!
◇MX-30のコラム風試乗レビューを書きました!
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☟ぜひご覧ください!
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CX-5 vs CX-30【総評】
※トータル10点を2台の車に配分して評価
総合評価
CX-5 52点 > CX-30 48点
外観 | CX-5 /4 CX-30/6 |
---|---|
内装 | CX-5 /5 CX-30/5 |
速さ | CX-5 /6 CX-30/4 |
広さ | CX-5 /6 CX-30/4 |
静かさ | CX-5 /5 CX-30/5 |
乗り心地 | CX-5 /5 CX-30/5 |
燃費 | CX-5 /6 CX-30/4 |
取りまわし |
CX-5 /4 CX-30/6 |
コスパ | CX-5 /5 CX-30/5 |
人気度 |
CX-5 /6 CX-30/4 |
トータルではCX-5の勝利となった。しかし車格のちがいを考慮すれば、5分5分といっていい結果だろう。
今回はガソリンとディーゼル、またPROACTIVE 同士の比較だったが、バリエーションは多種多用なので、本気で検討しようという方は他のモデルも合わせて比較検討すべきだろう。
個人的には今回紹介したこの2モデルがおすすめ。予算が許すなら上級のCX-8ももちろんいい。
パワフルな走りにこだわる方はCX-5に追加された2.5Lターボも試乗してみることをおすすめする。
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回はマツダCX-5vsCX-30のマツダSUV比較レビューをお送りしました。
現在のマツダのラインナップの中ではおすすめの2モデルです。マツダ車を検討している方はぜひ試乗してみてください。
どうしても車種を決めかねるという方はまもなく登場するMX-30を待ってみるのも一考だと思います。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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