車のCMはくまなくチェックしているブリプリオです。
今回は昨年12月にマイナーチェンジされた元祖ハイブリッドカー新型プリウスに試乗してきました。
業界の歴史に名を残すほどメジャーなプリウスですが、歴代のモデルも含めて実は初試乗でした。
その栄光の歴史もザッと振り返りながら、生まれ変わった新型モデルについてお伝えします。
どうぞお楽しみに !
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
プリウス試乗の前にどんなクルマ?
未来から現在に戻ってきた新型はスッキリとした見た目にチェンジ!
さてあなたが出す答えは?
車名 | プリウス |
---|---|
メーカー | トヨタ |
車種 | ハイブリッド専用車 |
排気量 | 1.8リッター直4 DOHC 16バルブ |
パワー | エンジン98ps モーター72ps |
トルク | エンジン142N・m モーター163N・m |
サイズ | 全長4540×全幅1760×全高1470 |
燃費 | 37.2km/L |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | A “ツーリングセレクション” 300万6720円 |
プリウスの主なラインナップを紹介 ☟
プリウス
2WD 燃費37.2km/L
E-four (4WD) 燃費34.0km/L
Aプレミアム
2WD (317万5220円)
E-four (4WD) (336万9600円)
A “ツーリングセレクション”
2WD (300万6720円)
E-four (4WD) (320万1120円)
A
2WD (284万2560円)
E-four (4WD) (303万6960円)
S “ツーリングセレクション”
2WD (273万2400円)
E-four (4WD) (292万6800円)
S
2WD (256万5000円)
E-four (4WD) (275万9400円)
プリウス初代~4代目までの歴史
初代プリウス
1997-2003 燃費 / 28.0km/L
初代プリウスは1997年10月に誕生しました。
キャッチコピーは「21世紀に間に合いました」5ナンバーサイズに収まるボディーですが、今よりもずんぐりとした外観ですね。
初代モデルのカタログ燃費(10・15モード燃費)は28.0km/Lでした。当時としては画期的な数値だったと思います。
初代プリウス 出典:newsroom.toyota
2代目プリウス
2003-2009 燃費 / 29.6km/L
2代目へのフルモデルチェンジは2003年。ハイブリッドシステムも進化し燃費もJC08モードで29.6km/Lまでアップしました。
トライアングルシルエットと名付けられた運転席の頭上を頂点として、前後に向かってなだらかに下降していくスタイリングを採用。プリウス=低燃費カーのイメージを確固たるものとしました。
2代目プリウス
出典:newsroom.toyota
3代目プリウス
2009-2015 燃費 / 32.6km/L
+3km/L
2009年に登場した3代目はひとまわりボディサイズを拡大し、エンジンが1.5Lから1.8Lへとパワーアップ。
ボンネットやヘッドライト、サイドビューが2代目よりも抑揚のあるものに変化を遂げました。
燃費もJC08モードで32.6km/Lを達成しました。このモデルよく走ってましたね。
3代目プリウス
出典:価格.comマガジン
4代目プリウス
2015~ 燃費 / 39.0km/L
+6.4km/L
4代目は2015年に登場します。走りもブラッシュアップされ、燃費も※39.0km/L(JC08モード)を達成。
※エントリーモデルのEグレード(2WD)の場合の数値
伝統のトライアングルシルエットを受け継ぎながらも、近未来を予感させる斬新で大胆なデザインに変貌を遂げました。
4代目プリウス
出典:newsroom.toyota
しかしある意味ぶっ飛んだこのデザインが賛否両論を呼びます。
特にヘッドライト周りのごちゃごちゃっとしたデザインは明らかにやりすぎとの声も多く、新型を待ち望んでいたプリウスユーザーの中には落胆した人がけっこういたかもしれませんね。
このデザインの影響かどうかはわかりませんが、4台目の業績はあまり芳しくなかったようです。
他の理由として日産ノートe-POWERなどハイブリッド系モデルの台頭やトヨタ社の中でもハイブリッド車が分散してしまったことなどが考えられるようです。
「天下のプリウスがこれではいかん」ということで今回のマイナーチェンジに至ったようで、新型プリウスのカタログやCMを見てもトヨタの並々ならぬ思いがひしひしと伝わってきます。☟
プリウスなら、きっと見つかるはずです。
あなたがクルマに求める、その答えが。
あなたに答えを。
PRIUS出典: プリウスカタログ
果たして新しいデザインをまとったプリウスの巻き返しはなるのでしょうか?
次のコーナーで新旧モデルの比較を行っていきます。
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プリウス マイナーチェンジ前後比較
①フロントデザイン
新型のフロントマスクはゴチャッとした感じは緩和され、だいぶマイルドにはなりましたが、基本線は残したままのようですね。
いっそのことプリウスPHV (写真3枚目)の方に近づけた方がよかったのでは?
と思ったりもします。
マイナーチェンジ前
出典:e-nenpi.comマイナーチェンジ後
出典:webCGプリウスPHV 出典:webCG
つり上がった目が幾分マイルドに。
トヨタ曰く親しみやすい表情になったとのことですが・・・どうでしょうか?☟
マイナーチェンジ前
出典:e-nenpi.comマイナーチェンジ後
出典:webCG
①サイドデザイン
サイドはそこまで変わらないですね。旧型はセダンライクでしたが、新型はハッチバックのようなたたずまいです。
マイナーチェンジ前
出典:e-nenpi.comマイナーチェンジ後
出典:webCG
③リアデザイン
LEDの部分が魔法の杖に見える縦型のコンビランプからオーソドックスな横型に変更されました。実物を見てもリアはスッキリとして好印象でした。
マイナーチェンジ前
出典:e-nenpi.comマイナーチェンジ後
出典:webCG
④インテリア・ラゲッジ
インテリアのデザインも変更され、プリウスPHVと同様の縦型ディスプレイが選べるようになりました。
ブラックを基調としたシンプルかつ機能的なデザインでなかなかいいですね。
外観同様に近未来感を極力そぎ落とした印象です。
レクサスやBMWと同様にインパネが幾分ドライバーの方に傾けられた仕様となっています。
ラゲッジの容積などは特に変更ないようです。
新型プリウス 運転席
出典:webCG新型プリウス 内装
出典:公式サイト4代目プリウス ラゲッジ
出典:e-nenpi.com
⑤動力性能・燃費
エンジン・モーターのパワーや燃費も変更ないようなので、あくまでも内外装中心のマイナーチェンジのようですね。
次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
プリウス試乗レビュー
今回の試乗車はセカンドグレードのA “ツーリングセレクションを用意していただきました。
まず車全体を見渡して
「スッキリしましたね」と言うと、
担当者曰く
「未来から今へもどってきました」とまるで4代目のやりすぎ感を反省するかのような口ぶり。
(なかなかうまいこと言うやんか) → 心の声
確かに従来モデルはだいぶ先の先へぶっ飛んだ感がありましたが、目の前にあるデザインは時空を超えて現世に戻ってきたなという感じを受けます。
もしかすると先進的なデザインを逆戻りさせたという点で業界でも初めての事例かもしれないですね。
というわけで、いざ試乗スタート!
プリウスのシートに乗り込んだ時にまず思ったのは予想以上にドライビングポジションが低めであることです。
4代目は低重心にかなりこだわったとのことで、これまで乗ってきたカムリやアテンザなどのセダンよりも低い感じがします。
出足は近未来感あふれるスムーズなものかと思いきや、暖房をかけていることも影響してか、すぐにエンジンがかかってしまい、けっこうなエンジン音とともにスタートしました。(ちょっと肩すかし)
加速はまずまずでしょうか。ノーマルモードでスタートしたのですが、アクセルの反応もそこそこよく、なかなかの力強さを感じました。
歴代モデルでは「燃費はいいが走りはいまいち」という評価をよく聞いていたので、この4代目にいたって、走りの面もだいぶ進歩したのだと思われます。
ただしスピードが上がってもエンジンはかかりっぱなしで、モーター走行のシームレスな感じはあまり味わえませんでした。
そしていつものバイパスへ。パワーモードに入れてアクセルを踏んでみます。
予測通り「速ッ」とうなるほどのスピード感はないですが、ハンドリングも安定していて、運転しやすいです。
しかし相変わらずエンジン音は大きめに聞こえ、スピードが上がるとロードノイズが高まり、近未来的な気持ちいい走りという風にはあまり思えなかったです。
システムはちがいますが、同じ部類と言えるアウトランダーPHEVやセレナe-POWERの方が、よほど電気で走る近未来感がありましたね。
考えてみればプリウス登場から20年以上が経っており、このシステム自体も決して新しいものとは言えないので、当然と言えば当然です。
派生モデルであるプリウスPHVの方がより未来よりの走りをするのだろうと推測できます。
暖房を切った状態だとまた印象はちがったかもしれないですね。
果たしてこの新しいデザインが中高年層だけでなく、若い年齢層にも受け入れられるのか?
そして、あなたがクルマに求める、その答えは本当に見つかるのか?
今後の動向に注目です。
☆★追記★☆
◇プリウスとインサイトの比較記事を書きました。
☟ぜひご覧ください!
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プリウス試乗【総評】
総合評価/72点 (100点満点中)
外観 | ★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★★ |
速さ | ★★★ |
広さ | ★★★ |
静かさ | ★★★ |
乗り心地 | ★★★★ |
燃費 | ★★★★★ |
取りまわし |
★★★★ |
コスパ | ★★★ |
人気度 |
★★★ |
プリウスはこんな人に向いている
〇とにかく燃費を重視したい方
〇近未来を感じさせる外観の車に乗りたい方
〇一生に一度でいいのでプリウスというメジャーな車を所有してみたい方
よい車ではある。ただ初めて乗ったわけだが、知名度の高い車に乗ったという刺激は特に感じられなかった。
走りの面ではきわめて普通な印象に終始したが、所有すれば燃費性能の恩恵も感じつつ、喜びも徐々に沸いてくるのであろう。
ハイブリッドだとトヨタだけで、アクアやシエンタなどいろいろな選択肢があるので、悩ましいところではある。
他社に目を向ければ、業績好調の日産ノートe-POWERや先日発売されたばかりのホンダのインサイトなども視野に入ってくる。
消費者がマイナーチェンジ後のモデルに「でもプリウスでなきゃ」という価値を見出せるかどうかが勝負 (購入)のポイントとなるだろう。
ライバル車… シャトルハイブリッド、XVハイブリッド、アクセラハイブリッドなど
※トヨタのアクア、シエンタなども同じメーカーだが競合関係にあると言える。
◇新型ハリアーの記事を書きました!
☟ぜひご覧ください!
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回は元祖ハイブリッドカー新型プリウスをご紹介しました。
プリウスと言えば中高年層の車というイメージではありますが、今回のデザイン一新で若い人が乗っても違和感のないスタイルに生まれ変わったのではないかと思います。
このマイナーチェンジで再びハイブリッドキングの座に返り咲くことができるのか?
今後の動向に注目していきたいです。
これからも各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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