リクエストされるとやる気倍増のブリプリオです。
今回は八重洲リーマン(@ikesala)さんのリクエストでMサイズミニバン御三家の一角、トヨタのヴォクシーに試乗してきました。
ヴォクシーと言えば、人気俳優を起用した広告戦略で、父親になったらVOXY的なイメージを定着させたベストセラーミニバンですね。
以前試乗した永遠のライバルセレナ(e-POWER)との比較も一部交えてお伝えします。
どうぞお楽しみに !
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
ヴォクシー試乗の前にどんなクルマ?
5ナンバーサイズのミニバンにもかかわらず軽自動車感覚で運転できる。運転苦手な奥様にもおすすめ!
車名 | ヴォクシー |
---|---|
メーカー | トヨタ |
車種 | Mサイズミニバン |
排気量 | 2.0L |
パワー | 152ps |
トルク | 193N・m |
サイズ | 全長4710×全幅1735×全高1825 |
燃費 | 16.0km/L |
乗車定員 | 7~8名 |
車両本体価格 | ZS 277万5600円 |
ヴォクシーの主なラインナップを紹介 ☟
ヴォクシー
◆ハイブリッドモデル 2WD
燃費23.8km/L 7人乗り
HYBRID ZS“煌”
(336万3120円)
HYBRID ZS
(326万9160円)
◆ガソリンモデル
2WD・4WD 燃費14.8〜16.0km/L
7人乗り
ZS“煌”
2WD(286万956円)
4WD(306万3960円)
ZS
2WD(277万5600円)
4WD(297万0000円)
□クルマの概要
ヴォクシーは2001年に双子の関係であるノアと同時にデビューした5ナンバーサイズのミニバンです。
ファミリー向けのノアに対して、ヴォクシーにはスポーティーな若者向けのキャラクターが与えられました。
2007年6月に2代目となり、2014年1月に現行の3代目に生まれ変わりました。
この時新たに1.8リッター直4エンジン+電気モーターのハイブリッドモデルがラインナップに加えられました。
その後2017年にマイナーチェンジで内外装の全体的な見直しが行われ現在にいたります。
ハイブリッドモデルは7人乗りのみの設定。
ガソリンモデルは7人乗りまたは8人乗りが選べ、ボディーは基本的に5ナンバーサイズですが、上級グレードのZSだけはエアロパーツの関係で3ナンバーサイズとなります。
□エクステリア・インテリア
現行型のヴォクシーは同社のヴェルファイアを彷彿とさせるなかなかにいかついフロントマスクとなっています。
特に上級グレードのZSは薄めのLEDライト、下側に装着されているスリットの入ったブラックの樹脂パーツや細長いメッキの装飾などがこれでもかと採用されド派手な印象を受けます。
やや造形が複雑でやりすぎ感も否めないので、女性やちょっと押し出しが強過ぎるなあという方は比較的おだやかな顔のノーマルモデルか、いっそのことさらにマイルド顔のノアを選ぶのもアリだと思います。
ここ数年のミニバンの顔はよし悪しは別としてメッキパーツなどをバンバン使ってどんどん派手になっている印象ですね。
その流れは軽ハイトワゴンにも受け継がれ各メーカーがこぞって威圧的なフロントデザインに力を入れている気がします。
ヴォクシーHYBRID ZSハイブリッド
フロントノア フロント
出典: 価格.comマガジン
サイドビューはエアロを装着しているので、なかなか迫力がありますね。
リアはフロントに比べるとシンプルな印象です。センターのVOXYの文字がアクセントになっていていい感じです。
サイド
リア 出典: 価格.comマガジン
下の写真はヴォクシーZSハイブリッドのインテリアです。
カラフルな内装色はZSグレードのみで選ぶことができるブラッドオレンジ&ブラックというもの。なかなか若々しいデザインですね。
これならミニバン購入をためらっていたお父さんたちも満足なのではないでしょうか?
運転席 出典: 価格.comマガジン
本当はもっとスポーティーな車に乗りたかったのだが、家族にせがまれしぶしぶミニバン購入を決意したお父さんが…
「せめて顔と中身はこれにさせてくれよ!」
と奥様や子供たちにかろうじて威厳を示している構図がありありと浮かびます。
その他、シートの質感、メーターの視認性やATレバー、スイッチ類の操作性もよく、各部がていねいに造り込まれた印象です。
2列目は7人乗りがキャプテンシート8人乗りがベンチシートとなります。
ハイブリッドモデルは7人乗り(キャプテンシート)のみの設定となります。
担当者の話では値段の高い7人乗りを選ぶ人が圧倒的に多いそうです。独立したシートの方がアレンジも多彩となり人気なのでしょうね。
2列目シートのシートベルトはピラー(柱)ではなく背もたれから引き出す方式になっているようです。
これはスライド位置にかかわらず、正しくシートベルトを着用できるのでとても便利な機能ですね。
2列目シート
3列目シート
出典:価格.comマガジン
3列シートもさすがはミニバンだけあってしっかりした造りで、足元も十分な余裕がありそうです。
大人2人がある程度の長距離なら、問題なく過ごせるのではないでしょうか。
3列目シートはレバー操作だけで簡単に左右に跳ね上がる仕組みになっています。
実際にやらせてもらいましたが、いとも簡単に一瞬で跳ね上がります。
一昔前だとシートをたたむのに結構な力が必要だったりしてましたが、これなら女性や子供でも安心ですね。
背の高いミニバンなので荷室容量も十分に確保されており、自転車など大きな荷物も積みやすくなっています。
3列シートを折り畳んだ状態
床面
出典: 価格.comマガジン
ヴォクシーは床面地上高を360mmに抑えられています。これはライバルであるセレナ・ステップワゴンよりも低い数字となります。
子供やお年寄りなどが乗り降りしやすいというのは他車と比べて大きなアドバンテージとなるでしょう。
□動力性能・燃費
ヴォクシーには、2ℓガソリンエンジンモデルと1.8ℓエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドモデルの2種類がラインナップされています。
2ℓNAエンジンのパワーは152ps、最大トルク193N・mということで1600kgほどのボディを動かすには少し物足りないスペックに感じます。
ハイブリッドモデルも元々はプリウスに搭載することを目的に開発されたものらしいので、NAエンジンよりもさらにパワー不足が懸念されます。
(試乗していないので、なんとも言えませんが…)
燃費は2ℓNAモデルが2WDで16.0km、4WDで14.8km/Lとなります。
ハイブリッドモデルの燃費は23.8km/Lということで、ミニバンとしてはまずまずいい数値だと思います。
そもそもミニバンの一番の目的は多人数が快適に乗車できることにあるので、パワーや燃費に関してはある程度割り切ることが必要ですね。
次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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ヴォクシー試乗レビュー
今回の試乗車は2ℓNAモデルのトップグレードであるZSを用意していただきました。
いざ試乗スタート!
まず感じたのは運転席に乗り込んだ時の見晴らしのよさですね。
大きめのAピラー(三角窓)のおかげで周囲の状況もとても見やすくなっています。
最近セダンやステーションワゴンなどの車高の低い車に試乗することが多かったので、逆に新鮮な感じがしました。
これはこれでまたいいものですね。なんだかバスやトラックの運転席に乗っているみたいです。
エンジンをかけてスタート。ヴォクシーの大柄なボディーは一踏みでなんなく前に出ます。アクセルのレスポンスは予想よりもいいですね。
走り出してすぐに思ったのが、見晴らしのよさに加えて、抜群の運転のしやすさです。
例えるなら軽自動車が一回り大きくなって動いている感じ。
アクセルの反応のよさと軽快なハンドリングで、大きな車を動かしているという感覚は全くありません。
セレナe-POWERの時も同じことを感じたのですが、ヴォクシーはそれ以上ですね。
そのままの感想を担当者に述べると、
ちょっと前にヴォクシーを購入したご家庭で(普段使いは奥様)今まで軽自動車に乗っていて、最初はこんな大きな車に乗れないと言っていた奥様が今では平気でブイブイ乗り回しているらしいです。とのこと。
「わかるわー、それー」
確かにこれなら軽から乗り換えても、なんら問題ないでしょうねえ。
「あっ、そこ左折でお願いします」と担当者
通常はそこを右折してバイパスに向かいます。
(なるほど、ミニバンだから高速はないってわけかぁ)=心の声
いつもなら不満に思うケースですが、この車に関してはこのまま街の景色を見ながら、はとバス感覚で走っていてもいいかなあと思いました。
もともとミニバンは高速でバンバン飛ばすような車ではないですからね。
街中を2~3km走り、ディーラーへ帰還。その後シートアレンジやユーティリティーについての詳しい説明を受けました。
考えてみればミニバンのプロモーションとしては広さや利便性を説明するのがが正しい在り方ですよね。
セレナの時はe-POWERの実力を知るという目的があったので、当然の流れで高速にも乗りました。
今思えば担当者の人も動力性能の話ばかりで、ユーティリティーの話など全然なかったですね。
ヴォクシーの話しに戻りますが、セールス的にはハイブリッドモデルより圧倒的にガソリンモデルが売れているようです。
決め手は価格差ですかね。ZSで比べるとハイブリッドモデルとガソリンモデルでは約72万円の差があります。
ハイブリッドである程度距離を乗るならガソリン代で相殺できますが、街乗りがメインの場合はガソリンモデルの方が確かに経済的かもしれないですね。
ちなみにZSのハイブリッドが349万9200円、セレナe-POWERハイウェイスターVが340万4160円でセレナが約10万安くなります。
走りのいいハイブリッドミニバンを求めるなら、価格も安いセレナがおすすめです。
セレナのガソリンモデルには乗ったことがないので、機会があれば乗って比較してみたいと思います。
まずはヴォクシーほどの軽快さがあるかどうかが注目ですね。
さらに御三家のもう1台ステップワゴンについても別の方にリクエストをいただいているので、近々乗ってレビューしたいと思います。
どうぞお楽しみに。
◇他のミニバンの記事も
☟ぜひご覧ください!
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ヴォクシー試乗【総評】
総合評価/80点 (100点満点中)
外観 | ★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★ |
速さ | ★★★ |
広さ | ★★★★★ |
静かさ | ★★★★ |
乗り心地 | ★★★★★ |
燃費 | ★★★ |
取りまわし |
★★★★ |
コスパ | ★★★★ |
人気度 |
★★★★ |
ヴォクシーはこんな人に向いている
〇運転が苦手だけどミニバンに乗りたい奥様方。
〇小さな子供やお年寄りがいる大家族の方。
〇どうしてもトヨタのミニバンでないとダメという方。
購入検討の際は他のライバル2台(セレナ・ステップワゴン)との比較は必須。3台ともモデル展開が豊富なので、装備と価格の釣り合いなどを細かくチェックすべき。
※当ブログでも情報がそろえば、ぜひ比較レビューを行いたい。
雪国の方やアウトドアで使用する機会が多いなら、前回紹介した新型デリカD:5という選択肢も十分視野に入ってくる。
ライバル車… 日産セレナ、ホンダステップワゴン
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回はトヨタの人気のMサイズミニバン、ヴォクシーをご紹介しました。
初めて乗ったのですが、予想以上に運転しやすい車でびっくりしました。
運転に不慣れな奥様でもすぐに慣れるのではないかと思います。
顔(見た目)や内装にこだわりたいお父さんには“ZS煌”という特別仕様車もありますよ!
室内も広く、使い勝手のよさもあるので、特にお子さんがまだ小さいご家庭にはぴったりの車ですね。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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