高速での休憩はこまめに取るブリプリオです。
今回は11月に予約受付注文がスタートし、2019年2月に発売予定の三菱新型デリカD:5(展示車/アーバンギア)を見てきました。
D:5は2007年の登場以来、初のビッグマイナーチェンジが行われたことになります。
顔つきがガラッと変わっているので、てっきりフルモデルチェンジかと思ったのですが、実はそうではなかったようです。
今回はデリカのこれまでの歴史や新型と従来型とのちがい、ライバル車との比較などを細かく検証していきます。
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
新型デリカD:5 概要
MサイズとLサイズのすき間をついた絶妙なポジショニング。唯一無二のオールラウンドミニバン
車名 | デリカD:5 |
---|---|
メーカー | 三菱 |
車種 | オールラウンドミニバン |
排気量 | 2.2L |
パワー | 145ps |
トルク | 380N・m |
サイズ | 全長4800×全幅1795×全高1875 |
燃費 | 13.6km/L |
乗車定員 | 7~8名 |
車両本体価格 | 約385万~422万円 |
新型デリカD:5のラインナップ ☟
デリカD:5
◆全グレード2.2ℓディーゼルエンジン・4WD
M(8人乗りのみ)
(384万2640円)
G(7/8人乗り)
(394万2000円)
Gパワーパッケージ(7/8人乗り)
(408万2400円)
P(7/8人乗り)
(421万6320円)
アーバンギアG(7/8人乗り)
(406万7280円)
アーバンギアGパワーパッケージ(7/8人乗り)
(420万7680円)
※上記は予定価格です。
デリカ初代~D:5までの歴史
初代デリカ
初代はかれこれ50年前の1968年に登場します。知らない人も多いと思いますがデリカという車名の由来はデリバリーカーの略です。当初は貨物運搬専用の車でした。
「そのままやん」というつっこみが聞こえてきそうですね。ぼくも最初に知った時はそうつぶやきました。
初代デリカ 出典:Moter Fan
2代目デリカ・スターワゴン
2代目は1979年にデリカ・スターワゴンと名前を変更して登場します。ボディサイズを大型化し、エンジン排気量も1.6リッターに拡大されました。
このスターワゴンという名称には、デリカにワゴンの一番星になってほしいというメーカーのステキな想いが込められていたそうです。
2代目デリカスターワゴン
出典:Moter Fan
3代目デリカ・スターワゴン
3代目デリカ・スターワゴンは1986年にデビューしました。先代のデザインから改良を加えられ、より乗用車らしいルックスと乗り味を手に入れました。
搭載エンジンは、2.5リッターのディーゼルターボエンジンと2リッターのガソリンエンジンの2種類。先代譲りの高い悪路走破性と快適な室内環境で人気を博しました。
3代目デリカ・スターワゴン
出典:Moter Fan
4代目デリカ・スペースギア
4代目となるデリカ・スペースギアは1994年にデビューします。
この車の名前や実物は車に興味がない人でも一度は見たり聞いたりしたことがあるのではないでしょうか?
ユーザーからはスペギの愛称で親しまれ、約13年にわたって販売されたロングセラーモデルです。
室内フロアがフラットになったことでウォークスルーや多彩なシートアレンジが可能になりました。
走りの実力においても三菱のお家芸である4WDシステムが進化し、さらに高い悪路走破性を実現しました。
現在のミニバンのベースとなるモデルといっても過言ではないですね。
3代目デリカ・スペースギア
出典:Wikipedia
5代目デリカD:5
現行の5代目デリカD:5は2007年に登場しました。スペースギアのデザインを踏襲しつつ、乗用車らしい、よりモダンなデザインに生まれ変わりました。
リブボーンフレームを採用したボディ剛性と伝統を受け継ぐ4WD性能が特徴で10年以上、多くのファンに親しまれています。
デリカD:5
出典:Wikipedia
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新型デリカD:5 デザイン・動力性能・燃費・安全装備
□エクステリア
D:5のビッグマイナーチェンジで一番変わったのは何といっても力強いフロントマスクですね。
シルバーの専用大型フロントグリルと全グレード標準のマルチLEDライトによって視認性と存在感が大幅に高まった印象です。
ド迫力な印象ではありますが、トヨタ アルファードほどの威圧感はなく、オリジナリティーがあって個人的には悪くないと思います。
ただし従来型の横長グリルの方が好きという人もいると思うので、賛否両論ありそうです。
リアは横長のコンビランプの形状が多少変わっただけでフロントほどの変化はないです。
新型デリカD:5 フロント
従来型デリカD:5 フロント
新型デリカD:5 リア
従来型デリカD:5 フロント
出典:Moter Fan
□インテリア
インテリアは従来型の無骨なデザインよりも全体的に質感が高まった印象を受けます。
木目調パネルやステッチを施したソフトパッドを随所に採用し、流行を取り入れる努力も見られます。
その他メーターパネル、ATレバーや走行モードのセレクトダイヤルも一新されています。
シート生地も標準仕様のファブリック、上級グレードに設定される本革共にクオリティーが高められています。
また室内の広さについても定評があり、特に3列目シートの居住性についてはこのクラスのミニバンの中で最も優れています。
運転席 出典:webCG
3列目シート
出典:clicccar
□動力性能・燃費
従来からの直列4気筒2.2リッタークリーンディーゼルターボエンジンにも改良が加えられ、パワーは145psと現状維持ですが、最大トルクが20N・mアップして380N・mになりました。
またトランスミッションも6速ATから8速ATに変わり、よりなめらかでパワフルな走行性能にレベルアップしているようです。
燃費は13.6km/ℓで従来型に比べると0.6km/ℓ伸びています。ディーゼルエンジンなので軽油仕様となりミニバンの燃費としては悪くない数値だと思います。
□安全装備
安全装備はe-Assist(緊急自動ブレーキ)や車間距離を自動制御できるアダプティブクルーズコントロールが全車標準装備となっており、大幅に改善されました。
従来型から価格はアップしていますが、これらの安全装備が新たに設定されたことを考えると妥当な値上げではないかと思います。
□アーバンギア グレードを新設
従来型ではローデストと呼ばれたエアロモデルがアーバンギアという名称に変更されて新設されました。
フロントマスクはノーマルモデル同様、ダイナミックシールドと呼ばれる現在の三菱車のグリルに共通するコンセプトを採用しています。
ニューモデルのエクリプスクロスなどと同様にボディサイドのパネルがフロントマスクまで回り込み前面をガードする形状を取り、よりスポーティーな印象となっています。
デザインは好みだと思います。展示車はアーバンギアでしたが、実際に見た感じはこちらの方がノーマルよりもすっきりしたマスクに見えました。
アーバンギアGパワーパッケージの価格はドレスアップしている分、トップグレードのPに次いで高くなります。
URBAN GEAR フロント
URBAN GEAR リア
URBAN GEAR 運転席
出典:webCG
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新型D:5ライバルとの比較
デリカD:5はミドルサイズミニバン御三家のセレナ、ヴォクシー、ステップワゴンとラージサイズミニバンであるアルファード、エルグランドのちょうどすき間の中間的なポジションに位置します。
国産ミニバンでは唯一のクリーンディーゼルターボを搭載しているので、その意味でのライバルはMサイズとLサイズのハイブリッドモデルということになるでしょうか。
Gパワーパッケージ(408万2400円)とライバル車を比較してみます。
【Mサイズミニバンとの比較】
日産 セレナe-POWERハイウェイスターV
(340万4160円)
デリカD:5 (+67万8240円)
D:5がセレナより約68万ほど高くなりますがセレナe-POWERは2WDのみであることを考慮するとその差は縮まると考えられます。
D:5の4WDを生かした走行性能や居住空間、安全装備のアドバンテージを考えるとD:5の方がコストパフォーマンスは高いのではないかと思います。
【Lサイズとの比較】
トヨタ アルファードHYBRID S (4WD)
(463万2120円)
デリカD:5 (-54万9720円)
D:5がアルファードより約55万ほど安くなります。アルファードのハイブリッドはさらにこの上に550万超えの最上級グレードがあります。
改めて価格を見るとアル(アルファードの通称)はけっこういい値段しますねぇ。
フルオプションのPグレードでも420万そこそこのD:5がかなり良心的に見えてしまうのはぼくだけでしょうか?
さらに現在人気上昇中の3列シートSUVと比較してみます。
【3列シートSUVとの比較】
マツダCX-8 XD PROACTIVE (4WD)
(392万5800円)
デリカD:5 (+15万6600円)
マツダCX-8 XD L Package (4WD)
(446万400円)
デリカD:5 (-37万8000円)
人気の3列シートSUV、マツダCX-8のディーゼルモデルとの比較では
売れ筋のPROACTIVEと比べるとD:5の方が約16万高
最上級のL Packageと比べるとCX-8の方が約38万高
という結果になりました。
マツダCX-8 出典:webCG
CX-8はSUVでありながら、3列シートを備えている点とディーゼルモデルで4WD設定があることから、ミニバンではどんぴしゃなライバル不在のD:5の競合車としては最も妥当な感じがします。
価格帯もまずまず近く、トッグレードで比較するとD:5のPがCX-8のL Package よりも25万ほど安くなります。
そう考えるとD:5のPグレードはお買い得感があるなあと思いました。
ちなみに燃費で比較してみると
D:5→13.6km/ℓ CX-8 →17.6km/ℓとなり CX-8がD:5を4km/ℓほど上回る結果となっています。
3列シートの居住性では圧倒的にデリカが有利なので、大家族で3列シートを頻繁に利用する機会があるなら、断然D:5がおすすめです。
いずれにしても、この2台の車は今後よきライバルとなりそうです。
最後になりますが、今回の新型デリカD:5はディーゼルモデルのみの設定なので、ガソリンモデルについては現行型を継続して販売するとのことです。
出典:webCG
◇新型デリカD:5P7人乗り試乗! の記事も☟ぜひご覧ください!
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☟ぜひご覧ください!
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回は新型デリカD:5をご紹介しました。
今回の検証でD:5は他メーカーの車のすき間をついた、絶妙なポジションにあるミニバンだということが改めてわかりました。
代々のモデルを乗り継いできた固定のファンもいると思われるので、今回の新型もそこそこ売れるのではないかと思います。
試乗車が整えば、いち早く試乗して、その実力の程を試したいと思います。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
◇エクリプスクロスPHEVの記事を書きました!
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