ディーラーでは決まってアイスコーヒーをたのむブリプリオです。
今回はホンダの5代目に生まれ変わったCR-Vに試乗してきました。
家族が多い場合の遠出やレジャーでは広々とした車があると便利ですよね。
多人数が乗れる車の代表と言えばミニバンですが、最近ではSUVに押されて各メーカー苦戦しているのが現状です。
SUV人気の秘密はまだまだ走りやデザインをあきらめきれないお父さんが一定の割合で存在することの証明だと思います。
当ブログでも紹介した3列シートを備えるマツダCX-8が売れ行き好調な原因もそこにあるのだろうと思います。
新型CR-Vもガソリンモデルに3列シートをラインナップしたSUVとなります。
新しく生まれ変わったホンダのグローバルモデルは一体どんな車なのか?
今回もじっくりレポートしていきます。
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
CR-V 試乗の前にどんなクルマ?
「究極に普通のクルマ」それがこのクルマのよさなんだろう。
車名 | CR-V |
---|---|
メーカー | ホンダ |
車種 | SUV |
排気量 | 2L直4 DOHC 16バルブ |
パワー | エンジン145ps モーター184ps |
トルク | エンジン175N・m モーター315N・m |
サイズ | 全長4605×全幅1855×全高1690 |
燃費 | 25.8km/L |
乗車定員 | 5名 (3列シート車は7名) |
車両本体価格 | Masterpiece 436万1040円 |
まずはCR-Vのラインナップから紹介 ☟
CR-V
◆ガソリンモデル 1.5L直噴ターボ
EX/5人乗り
FF (323万280円)
4WD (346万280円)
EX/7人乗り
FF (342万1440円)
4WD (363万7440円)
EX・Masterpiece/5人乗り
FF (359万1000円)
4WD (380万7000円)
EX・Masterpiece/7人乗り
FF (381万4560円)
4WD (403万560円)
◆HYBRIDモデル
EX/5人乗り
FF (378万4320円)
4WD (400万320円)
EX・Masterpiece/5人乗り
FF (414万5040円)
4WD (436万1040円)
□クルマの概要
CR-Vは1995年に初代が登場し、今年8月に発売された現行モデルは5代目となります。
当初は日本専用車でしたが海外でも人気を博し、いまやCR-Vは年間70万台以上を売り上げるホンダを代表するグローバルモデルとなりました。
日本では2016年に一度販売を終了していたのですが、ここ最近のSUVブームを受けて2年ぶりに日本国内への復活を果たしました。
開発責任者によれば、CR-Vは世界中の人々に使われている車なのでことさらにとがる必要はなく究極に普通なクルマをつくりたいという思いで開発したとのことです。
フロント
リア 出典: webCG
□エクステリア・インテリア
新型CR-Vは北米市場を意識したためフロントはどことなくフォード(アメリカの自動車メーカー)の雰囲気を思わせるアメリカンテイストのデザインとなっています。
全幅は1855cmとアメリカンなサイズですが、全長は意外と標準的でライバルとの比較ではCX-5<CR-V<フォレスターという感じです。
ガソリンモデルには3列シートが装備されていますが、この全長では大人がゆったり長時間座るというのはちょっと難しそうですね。
同じ3列シートを持つSUVの日産エクストレイルの全長が4690cm、マツダCX-8が4900cmですからスペックだけを見るとライバルに比べてスペース的にやや劣っていると予測できます。
尚、ハイブリッドモデルには3列シートの設定はありません。おそらくハイブリッドモータースペースの影響だと思われます。
インテリアは試乗車が最上級モデルのMasterpieceだったこともあり、茶系で統一されたそこそこ高級感のある仕様でした。
ただしこれまでマツダやレクサスなどのシックなインテリアを目の当たりにしてきたので、それらの自然な仕上がりと比較すると
ややとってつけたような印象は否めませんでした。
そう言えばライバルであるスバルのフォレスターでもインテリアに関して同じような印象を受けましたね。
シフトセレクターレバーがなく、シフトチェンジがボタン式である点がよし悪しは別として特徴的ではあります。
運転席
2列目シート
3列目シート 出典: webCG
□動力性能・燃費
パワー&トルクはエンジン+モーターの単純計算では相当高いですね。このカテゴリーのSUVの中ではトップレベルの動力性能ではないでしょうか。
燃費は25.8km/Lとハイブリッド車としてはいたって標準的な数値だと思います。
日本仕様ではハイブリッドモデルの他に1.5リッターVTECターボのガソリンモデルがラインナップされています。
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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CR-V試乗レビュー
今回の試乗車は最上級グレードのMasterpiece(4WD)を用意していただきました。
実は今回の試乗、このブログ始まって以来初の単独試乗(担当者同乗なし)となりました。
営業の人がたまたまみなさん別の客の商談中だったみたいで・・・
「すいませんが、お一人で行ってきていただけますか」なんて言われてしまいました。
「たまにはそれもありか」という感じで
いざ試乗スタート !
(ちなみにコースはちゃんと決まっていて、出る時に説明を受けました)
運転席に座ってみてこれまでのSUVに比べるとけっこう大きめのサイズに乗っているように感じられました。全幅1855cmの影響でしょうか?
アクセルに足をかけると、そんな大柄なサイズ感とは裏腹にEVモードによる小気味よいスタートをみせてくれました。
モーターだけで184ps、315N・mの馬力はやはり伊達ではないですね。
しばらくそのまま市街地を軽く流します。音も静かだし乗り心地も決して悪くはない。ステアリングの応答性もよく運転もしやすい。
でもなんだろうこの微妙な感じ?
悪くはないけど何か物足りないなあと思いながらも一人黙々と走ります。
そうこうするうちにバイパスへ。
交通量は多くもなく少なくもなく普通程度。
レーンチェンジ後すかさずスポーツモードにして爪先に徐々に力を加えるとそれまでのEVモードからスピードが上がることでエンジンモードに切り替わりました。
確かに走りはパワフルです。加速もそこそこよく、モーター主導の走りはそれなりに滑らかなのですが、この期に及んでも正直あまり気持ちよいとは思えなかったです。
もともと背の高いSUVはセダンやスポーツタイプの車と比べると地を這うような疾走感は得にくいものです。
それにしてもこの車は厳しく言うなら個性が薄い。ごくごく普通な優等生タイプ。まあ個性がないのが個性と言えばそうかもしれませんが・・・。
加えて1人で乗っていること。やはりこれが大きい。試乗を趣味としているので普通の人よりはたくさん車に乗っているとは思います。
しかし所詮は素人に過ぎません。
横に担当者が乗っていていろいろ説明を聞きながら走るのと、1人で寂しく黙々と走るのとでは車に対するインプレッションもかなり変わってくるはずです。
そんなことを考えているうちに残念ながら無料区間が終わってしまい、これといった印象を得ることもなくディーラーへ帰還となりました。
「どうでしたか?」出迎えた担当者が開口一番聞いてきました。
「よかったですよ」 (としか答えれないよね)
とういわけで担当者不在の単独試乗ということもあって「これぞCR-Vの真骨頂だ!」と言える個性を見出すことはできませんでした。
とがった個性こそないが、見た目・走り・乗り心地どれをとっても悪くはない。
つまり開発責任者の方がおっしゃる通り、この車は万人向けのだれが乗っても特に問題ない車だと言えます。
強いて一つ気になる点を上げるとしたら、価格面でしょうか?
今回乗った最上級のMasterpieceのお値段は約436万とちょっとした高級車並みです。
ライバルたちと比べるとCX-5のXD L Packageが本体価格355万8600円、フォレスターのe-BOXERを搭載したモデルにいたっては309万9600円です。
もちろんオプションの具合で総額は変わりますが・・・。
CR-Vはホンダセンシング(安全運転支援システム)、本革製パワーシート、サンルーフ、パワーテールゲート、18インチアルミホイールなどが標準装備で確かに至れり尽くせりではありますが、それを差し引いてもちょっと割高に感じてしまいますね。
購入検討の際はそのあたりもぜひ参考にしていただきたいと思います。
☆★追記★☆
◇CX-8とCR-Vの比較記事を書きました。
☟ぜひご覧ください!
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CR-V試乗【総評】
総合評価/70点 (100点満点中)
外観 | ★★★ |
---|---|
内装 | ★★★★ |
速さ | ★★★★ |
広さ | ★★★★ |
静かさ | ★★★ |
乗り心地 | ★★★★ |
燃費 | ★★★★ |
取りまわし |
★★★ |
コスパ | ★★★ |
人気度 |
★★★ |
CR-Vはこんな人に向いている
〇まだあまり見かけないデザインのSUVに乗りたい。
〇走りと燃費を両立したSUVに乗りたい。
〇ホンダ好きで3列シートのある車に乗りたい。
3列シート装備のライバルと比べるとエクストレイル、CX-8に勝るセールスポイントは残念ながら見当たらない。
ハイブリッドの動力性能はそこそこ高いと思うが、ガソリン車で7名フル乗車となると長距離などではパワー不足が懸念される。
ライバル車… 日産エクストレイル、マツダCX-8、スバルフォレスター
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回はCR-Vをご紹介しました。
世界的なSUVブームの中、各メーカーともモデル開発にかなりの力を注いでおり競争は激化しています。
今回のCR-Vも究極の普通の車をアピールしているわけですが、消費者のニーズは普通では満足しないという領域に来ていることもまた事実だと思います。
今後もSUVの車づくりにはますます差別化が必要となるでしょう。これからもこのカテゴリーにはしっかり注目していきたいです。
今後も話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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