ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回はC-HR vs ヴェゼルツーリングのコンパクトSUV比較レビューをお送りします。
2台ともトップグレードからのエントリーでC-HRからはハイブリッド、ヴェゼルからは最も新しいツーリングを取り上げます。
コンパクトSUVの中でもガチンコライバルとしてしのぎを削る2台を細部にわたり、比較していきます。
どうぞご覧ください!
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
C-HR vs ヴェゼル 比較
車名 | C-HR |
---|---|
メーカー | トヨタ |
車種 | 小型SUV |
排気量 | 1.8リッター直4 DOHC 16バルブ |
最高出力 | エンジン98ps モーター72ps |
最大トルク | エンジン142N・m モーター163N・m |
サイズ | 全長4360×全幅1795×全高1565 |
燃費 | 30.2km/L (JC08モード) |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | G 290万5200円 |
車名 | ヴェゼル |
---|---|
メーカー | ホンダ |
車種 | 小型SUV |
排気量 | 1.5L直4 DOHC 16バルブ ターボ |
パワー | 172ps |
トルク | 220N・m |
サイズ | 全長4340×全幅1790×全高1605 |
燃費 | 17.6km/L (JC08モード) |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | TOURING 290万3040円 |
☆今回の比較モデル☆
〇C-HR G
(C-HRハイブリッドモデルのトップグレード)
〇ヴェゼル TOURING
(ヴェゼルガソリンモデルのトップグレード)
①全長
C-HR > ヴェゼル
【+2.0cm】
全長はC-HRがわずかに2.0cm上回ります。
ほぼ同サイズと言ってもいいでしょう。
②最高出力/最大トルク
ヴェゼル > C-HR
【+2.0ps】
C-HR > ヴェゼル
【+85Nm】
パワーではヴェゼルがわずかにリード、トルクは85Nmの差があります。
トルクについては実際に走ってみて、数値ほどの差は感じられませんでした。
※C-HRの最高出力&最大トルクの数値はエンジンとモーターのそれぞれの数値を足したもの
ただしC-HRのトルク数値は単純にエンジンとモーターのそれぞれの数値をを足したものなので、適正な比較かどうかは定かではありません。
③燃費
C-HR > ヴェゼル
【+12.6km/L】
燃費は圧倒的にC-HRハイブリッドがいいですね。
ちなみにヴェゼルのハイブリッド(トップグレード)は25.6km/Lになります。ハイブリッド同士でもC-HRの方が上となります。
④車両本体価格
C-HR > ヴェゼル
【+2160円】
価格はわずかにC-HRが高いですが、これまたほとんどいっしょですね。
⑤フロントデザイン
国産のコンパクトSUVの中では人気を二分するガチライバルの2台ですが、デザインは真逆と言っても過言ではないですね。
C-HRの独創的なデザインは好みの分かれるところですが、現在の国産車の中でアクの強さではNo.1ではないでしょうか?
一方のヴェゼルは現行のホンダデザインを象徴するオーソドックスなマスクです。
C-HRを見た後ではインパクトに欠ける気もしますが、すっきりとした万人ウケしそうなデザインです。
出典:carview
出典:goo
⑥サイド・リアデザイン
サイドから見たC-HRの筋骨隆々のボディーはとても目を引きますね。
今でこそ慣れてきましたが、出た当初は「おっ!?変わってるなあ」と思わせるほどに注目度も高く、オーナーの方々も誇らしかったのではないでしょうか。
それに比べるとヴェゼルはいたって普通のスタイルでSUVにありがちな、リアが少々詰まった感じに見えます。
サイドのバランスはC-HRの方がいいですね。
出典: carview
リアビューでは2台のコンビランプの形状が何となく似ている気もします。
それにしてもC-HRの肉厚なフェンダー部分はひときわ目立っていますね。
出典: carview
出典: mycar-life
2台に共通しているリアの隠しドアハンドル、ハンドルの部分がC-HRは横型、ヴェゼルは縦型となっています。
C-HRは実際試しましたが、特に開けにくいということはなかったです。ヴェゼルは残念ながら試すことができませんでした。
これって実用的にはどうなんでしょうね。
背の低い幼児などには2台ともちょっと開けずらいというかそもそも手が届かない可能性もありますね。
2ドアクーペ感を出すのが狙いだと思えるので、C-HRの立体的で流麗なフォルムにはぴったり合っています。
一方のヴェゼルは特に奇をてらったデザインでもないので、普通のドアでもよかったような気もします。
C-HR リアドアハンドル
出典: carviewヴェゼル リアドアハンドル
出典:webCG
⑦インテリア
エクステリアではC-HRのインパクトは圧倒的でしたが、インテリアの上質さではヴェゼルが1枚上ですね。
写真のジャズブラウンと呼ばれる明るめの茶色をベースにした仕様はツーリング専用のものです。
車内が落ち着いた雰囲気で適度な高級感もあり、運転していて気分が高揚するのを感じました。
C-HRの方は外見に比べると、やや控えめなデザインではありますが、各種スイッチが機能的に配列されたコクピットでした。
C-HR 運転席 出典: carview
ヴェゼル TOURING 運転席
出典:webCG
⑧後部座席・ラゲッジ
後部座席の広さやゆったり具合はヴェゼルに軍配ですね。
コンパクトSUVとしては居住性に優れており、大人でもかなり余裕を持って座れると思います。
C-HRは流麗なクーペスタイルを採用した反動が室内空間にもろに影響しています。
スタイルにこだわれば何かが犠牲になるわけで、これは仕方ないですね。
ものすごくせまいというわけではありませんが、特にヘッドクリアランスなどはヴェゼルに比べるとあまり余裕がありません。
購入する場合、そのあたりは割り切る必要がありそうです。
C-HR 後部座席
出典: webCGヴェゼル TOURING 後部座席
出典:response
ラゲッジも同様に全高で勝るヴェゼルの方が容量が大きく、使い勝手はよさそうです。
ヴェゼルのパッケージングは非常に優秀ですね。
MサイズのSUVと比べても遜色ない居住空間やユーティリティーを兼ね備えていると感じました。
C-HR ラゲッジ 出典: carview
ヴェゼル TOURING ラゲッジ
出典:webCG
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C-HR vs ヴェゼル 試乗比較
今年 (2019年) 3月に試乗したヴェゼル ツーリングの試乗を振り返りながら、C-HRハイブリッドとの比較を行っていきます。
①スタート
ヴェゼル
エンジンスイッチを押して、アクセルにゆっくり足をのせます。スッと出て行くかと思いきや意外としっとりとしたスタートでした。決して鈍いわけではありませんが、ハッチバックほどのクイックさは残念ながらありません。
ただしアクセルの向こう側からは「トルクは十分ありますんで、ふんでいただければ、行かしていただきます」的なメッセージがひしひしと伝わってくる感じでした。
C-HRハイブリッドのスタートもそこまでクイックではなく、どちらかと言えば以前乗った1.2Lガソリンモデルの方がまだ俊敏だったような気がします。
カローラ スポーツのハイブリッドやプリウスと同じパワーユニットのはずですが、過去2台よりもC-HRの方がスタート時のもっさり度は高めだったように思います。
ヴェゼルはシビックセダンと同じエンジンスペックです。
セダン試乗の時と同様、イギリス製でパワーでも勝る「シビックハッチバックと比べて走りがどうなのか?」という点が一つテーマとしてあったわけですが、
ハッチバックの強烈なGを伴った加速や軽快さにはやはり及ばないというのが結論でした。
数値通りシビックセダンと同等、もしくはSUVであることもあって、体感加速はセダンにやや劣る印象でした。
2台の出足は同じようなものでしたが、乗り心地も含めた走りの質感はヴェゼルの方が少し上かなと感じました。
②市街地走行
ヴェゼル
市街地へ出ると、交通量がけっこう多めだったのでなかなかアクセルを踏み込むタイミングが見つかりませんでした。その間ずっとヴェゼル ツーリングは競走馬のように行きたがるそぶりをみせていました。
それをなだめる感じでしばらく手綱を引き締め、高速入り口につながる交差点を左折したところで、ビシっとムチを入れました。
ヴェゼル ツーリングは待ってましたとばかり勢いよく加速し、あり余る力でもって上り坂をなんなく上っていきました。
そのままの勢いで本線突入。100kmまではあっという間でした。
C-HRハイブリッドの試乗では比較的、交通量も少なめだったので、わりとアクセルを踏み込む機会もあったのですが、残念ながらスペック以上のアシではなかったです。
いたって普通、可もなく不可もなくといった感じですかね。
見た目からして走りが期待できそうなキャラクターなので、もう少し走りに振った味付けにしてもよかったのではないか?と少し惜しい気もします。
ヴェゼルは出だしこそ、特にクイックな動きではなかったですが、ハーフスロットルくらいで、やっと本領発揮、直噴ターボらしい軽快さをみせてくれました。
③高速走行
ヴェゼル
出る前に担当者に確認したのですが、このツーリングのモードはエコとノーマルの切り替えだけで、スポーツモード的なものは残念ながらないようです。仕方なくノーマルでしばし高速クルージング。
「う~ん、そういうことかー、なるほどー」(心の声)
どうやらこのエンジンは70~100kmまでのところで最大トルクが出る中間加速重視型のチューニングとなっているようです。
これは最近のいわゆるダウンサイジングターボと呼ばれるエンジンの特徴ですね。
(中略)
そんなわけでヴェゼル ツーリングは高速でも、それなりに力強い加速を見せましたが、やはりシビックハッチほどの強烈なGを伴う爆発力にはいたらなかったですね。
超感覚的なことなので、なかなかうまく言えませんが、要するにフワァーーーっと瞬間移動するようなワープ感がイマイチないのであります。
スペック的にはシビックセダンと同じなので、ちょうどそれぐらいの味付けに感じました。
(中略)
せっかくガソリンモデルに加わった最強グレードの設定なのだから、もう少しはじけてもよかったのでは?という思いもないではなかったですが、
今回初めてヴェゼルを試してみて大人向けの落ち着いたコンパクトSUVという印象が強かったので、
しゃかりきに走るよりは、これぐらいの余裕を持ってゆうゆうと走る感じの方がキャラ的に相応しいのではないかという結論に達しました。
高速でもC-HRの印象は変わらずです。
同乗していた担当者もなぜかC-HRについて多くは語らず、同社の上級SUVであるハリアーの優位性をしきりにアピールしていました。
速さ、乗り心地、ハンドリング、安定性、どれをとっても悪くはないですが、平均的なレベルに落ち着いています。
度派手な外観とはうって変わって、C-HRは非常に穏やかなハイブリッドキャラですね。
ヴェゼルの走りに関しては期待もそれなりに大きかったので、ちょっとイメージとは外れましたが、内装の上質さや優れたパッケージングなど、別の部分で好印象を受けました。
一方で走りに特化するなら、明確なデザインの差別化やスポーツモードを搭載するなど、もう少しスポーティーに振ったキャラクターを与えてもよかったのではないか?とも思いました。
☆★追記★☆
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C-HR vs ヴェゼル【総評】
※トータル10点を2台の車に配分して評価
総合評価
C-HR 50点 < ヴェゼル 50点
外観 | C-HR /6 ヴェゼル/4 |
---|---|
内装 | C-HR /4 ヴェゼル/6 |
速さ | C-HR /4 ヴェゼル/6 |
広さ | C-HR /4 ヴェゼル/6 |
静かさ | C-HR /5 ヴェゼル/5 |
乗り心地 | C-HR /4 ヴェゼル/6 |
燃費 | C-HR /7 ヴェゼル/3 |
取りまわし |
C-HR /5 ヴェゼル/5 |
コスパ | C-HR /5 ヴェゼル/5 |
人気度 |
C-HR /6 ヴェゼル/4 |
ライバル同士のガチンコ対決、総合評価では50対50のイーブンという結果となった。
個人的には走りに重きを置いているので、パワーや質感で勝るヴェゼルリードか?と思われたが、C-HRをがっちり押さえ込むというほどのパンチのある走りではなかったので、この結果に落ち着いた。
外観はCH-Rが好みというわけではないが、その圧倒的な存在感から一歩リードとした。逆にヴェゼルの内装はこれまで試乗したホンダ車の中でも上質な部類であると思った。
燃費に関してはCH-Rが圧倒的に有利だが、ヴェゼルにもハイブリッド仕様があるので、燃費を優先するならそちらを選ぶという手もある。
パーソナルユースならC-HRが向いているが、大胆なエクステリアに見合うもう少しゆとりあるパワートレインが欲しかった。今後の改良に期待。
ファミリーユースやレジャーでの使用がメインなら、本来SUVが持つ役割をしっかりとこなせるヴェゼルを選ぶべきだろう。
機会あれば、他の車種も交えて、コンパクトSUV全体の比較などもやってみたい。
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回はC-HRハイブリッド vs ヴェゼルツーリングの比較レビューをお送りしました。
サイズや価格など似ている部分もある2台でしたが、キャラクターは対照的でそれぞれの持ち味があり、このカテゴリーを牽引する人気ぶりもうなづける気がしました。
この2台でクルマ購入を検討中の方の少しでも参考になれば、幸いです。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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