試乗に行くたび「クルマ買うなら増税前に」とすすめられるブリプリオです。
今回はホンダの人気コンパクトSUVヴェゼルに試乗してきました。
1月末に発売されたばかりのツーリング (1.5Lターボモデル)に早々と乗ってきましたので、その実力のほどをいち早くお伝えします。
どうぞご覧ください !
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
ヴェゼル ツーリング試乗 どんなクルマ?
1.5Lターボを搭載し、1クラス上の上質さと居住性を兼ね備えたコンパクトSUV!
車名 | ヴェゼル TOURING |
---|---|
メーカー | ホンダ |
車種 | コンパクトSUV |
排気量 | 1.5L直4 DOHC 16バルブ ターボ |
パワー | 172ps |
トルク | 220Nm |
サイズ | 全長4340×全幅1790×全高1605 |
燃費 | 17.6km/L (JC08モード) |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | 290万3040円 |
ヴェゼルの主なラインナップを紹介 ☟
ヴェゼル
◇ハイブリッド
X
253万9000円 (FF)
275万5000円 (4WD)
Z
271万円 (FF)
292万6000円 (4WD)
RS
281万円 (FF)
◇ガソリン
X
216万5000円 (FF)
238万1000円 (4WD)
RS
247万5000円 (FF)
TOURING
290万3040円 (FF)
※全て税込みの金額
□クルマの概要
ヴェゼルはご存じホンダのベストセラーSUVです。
2013年のデビュー以来丸5年が経ちますが、SUV新車登録販売台数において3年連続第1位を獲得するなど競争が激化するSUVカテゴリーの中で根強い人気を維持しています。
またこのクルマは日本のみならず、ヨーロッパなどでも高い人気で売れ行きも好調のようです。
力強い走りと使い勝手のよさ、スタイリッシュな外観や落ち着いた雰囲気の内装などトータルバランスに優れている点が人気の秘密と言えそうです。
加えてフィットをベースとしたホンダお得意のセンタータンクレイアウトの採用で、コンパクトながら広々とした居住性をも確保しています。
前から乗ってみたいと思っていたのですが、昨年10月の段階で年明けにターボモデルが追加されるという情報を聞き、それまで乗るのを待とうと考えていました。
そして予定通り、今年の1月末に今回の試乗車であるヴェゼル ツーリングが満を持して発売されました。
このモデルはシビックセダンと同じスペックの1.5リッターVTECターボエンジンを搭載しており、パワーは従来のガソリンモデルの3割増し、加えて欧州仕様と同じ剛性強化されたボディーが採用されています。
シビックセダンと同等、さらにはシビックハッチバックに匹敵する走りが期待されますね。
果たしてその実力はいかに?
そのあたり試乗コーナーでたっぷりお伝えします。
□エクステリア・インテリア
ヴェゼルのフロントフェイスは現在のホンダ車に共通するヘッドライトとグリル一体型のデザインとなっています。
シンプル&スタイリッシュな雰囲気のデザインですね。筆頭ライバルのトヨタC-HRと比べると対照的なエクステリアです。
この2台で検討した結果、C-HRは派手すぎるのでヴェゼルを選んだという人もけっこういるでしょう。(その逆ももちろんあるはずですが…)
その意味でヴェゼルは万人向けの飽きのこないデザインと言えそうです。
新登場のこのツーリングはヘッドライトガーニッシュをブラックに、フロントバンパーをグレーメタリックに変更するなどして、よりスポーティーで精悍さを増した印象です。
リアバンパーの下部にもグレーメタリックを採用。
左右2本出しのマフラーもツーリング専用装備となり、ターボモデルのアグレッシブさが強調されています。
C-HRと似たリアの隠しドアハンドル。
(3枚目の写真)
C-HRは横型ですが、ヴェゼルは縦型になっていますね。先に発売されたヴェゼルの方が元祖になるのでしょうか?
ヴェゼル TOURING 出典:webCG
ヴェゼル リアドアハンドル
出典:webCG
下の写真のジャズブラウンと呼ばれる茶色にダークグレーを組み合わせたインテリアはツーリング専用となっています。
要所要所にレイアウトされたブラウンが効いていて、乗ったときに1クラス上の高級感を感じました。
茶系のインテリアはクルマのキャラクターによっては合わない場合もあるのですが、ヴェゼルの雰囲気にはバッチリハマってますね。
インテリアがいいと、ドライブする時のテンションもアガりますよね。逆にいくらいい走りをしていてもインテリアが安っぽいとその魅力もトーンダウンします。
後部座席もしっかりとしたシートで座り心地がよかったです。
大げさではなくMサイズのSUVと同じくらいの広さに感じました。
後部座席を倒すと、ご覧の通りほぼフラットな状態になります。車中泊も可能な感じに見えます。
ヴェゼル TOURING 運転席
出典:webCGヴェゼル TOURING 後部座席
出典:responseヴェゼル TOURING ラゲッジ
出典:webCG
□動力性能・燃費
ヴェゼル ツーリングのパワーユニットは1.5L VTECターボエンジン。
最高出力は172ps、最大トルクは220Nmでシビックセダンと同じチューニングとなります。
ちなみに当ブログでインパクト大の快足ぶりだったシビックハッチバックは最高出力が182ps、最大トルクは240Nmと欧州向けのパワフル仕様。
シビックセダン試乗の時にはハッチバックとのパワーの差を数値以上に感じました。ヴェゼル ツーリングは一体どうなるでしょうか?
燃費はJC08モードで17.6km/Lとなっています。もう少し走るといいのにという気もしますが、ガソリン仕様でSUVということもあるので仕方ないですね。
ちなみにハイブリッドモデルのRSの燃費は25.6km/Lです。燃費だけを見るならハイブリッドが断然有利です。
直憤ターボエンジンとなりますが、ガソリンはシビックセダン同様にレギュラー仕様となります。
※イギリス生産であるシビックハッチバックはハイオク仕様
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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ヴェゼル ツーリング 試乗レビュー
今回の試乗車はツーリング Honda SENSING、カラーはプレミアムクリスタルブルー・メタリック(新色でツーリングのテーマカラー)を用意していただきました。
土曜日の午後ということもあって営業がバタバタしているとのことで、もはや恒例の単独試乗となりました。(試乗後にクルマの説明を聞きました)
全然オッケー! むしろひとりの方が余計な気を使わなくて済むし!
というわけで、試乗スタート!
明るめのジャズブラウンを基調としたインテリアはなかなかに上質で走る意欲を大いに掻き立てられますねー。
まるで1クラス上のクルマに乗っているかのような錯覚を起こします。
マツダのシックなブラウンもいいですが、こちらの茶色も負けてはいません。
このツーリングはシビックと同じエンジンを積んでいるということで、シビックハッチバックの刺激的なドライビングが思い出され、ちょっと胸が高鳴りました。
今回もテーマとしてはシビックセダンの時と同様に♪あの素晴らしいアシをもう一度となりそうです。
エンジンスイッチを押して、アクセルにゆっくり足をのせます。スッと出て行くかと思いきや意外としっとりとしたスタートでした。
決して鈍いわけではありませんが、ハッチバックほどのクイックさは残念ながらありません。
ただしアクセルの向こう側からは「トルクは十分ありますんで、ふんでいただければ、行かしていただきます」的なメッセージがひしひしと伝わってくる感じでした。
市街地へ出ると、交通量がけっこう多めだったのでなかなかアクセルを踏み込むタイミングが見つかりませんでした。
その間ずっとヴェゼル ツーリングは競走馬のように行きたがるそぶりをみせていました。
それをなだめる感じでしばらく手綱を引き締め、高速入り口につながる交差点を左折したところで、ビシっとムチを入れました。
ヴェゼル ツーリングは待ってましたとばかり勢いよく加速し、あり余る力でもって上り坂をなんなく上っていきました。
そのままの勢いで本線突入。100kmまではあっという間でした。
出る前に担当者に確認したのですが、このツーリングのモードはエコとノーマルの切り替えだけで、スポーツモード的なものは残念ながらないようです。
仕方なくノーマルでしばし高速クルージング。
「う~ん、そういうことかー、なるほどー」(心の声)
どうやらこのエンジンは70~100kmまでのところで最大トルクが出る中間加速重視型のチューニングとなっているようです。
これは最近のいわゆるダウンサイジングターボと呼ばれるエンジンの特徴ですね。
そう言えば、マツダCX-5やCX-8に新たに搭載されたターボエンジンも同じようなフィーリングでした。
そんなわけでヴェゼル ツーリングは高速でも、それなりに力強い加速を見せましたが、やはりシビックハッチほどの強烈なGを伴う爆発力にはいたらなかったですね。
超感覚的なことなので、なかなかうまく言えませんが、要するにフワァーーーっと瞬間移動するようなワープ感がイマイチないのであります。
スペック的にはシビックセダンと同じなので、ちょうどそれぐらいの味付けに感じました。
ただしシビックセダンよりも背が高く重たい分、体感スピードも薄めな印象です。
これまでも同じエンジンスペックでありながら、セダンなどの車高の低いクルマとSUVなどの車高の高いクルマでは前者の方が速く感じるとうことは何度か経験しています。
速さをよりヴィヴィッドに体感したいなら、背の低いクルマに限るということを改めて思い知らされました。
せっかくガソリンモデルに加わった最強グレードの設定なのだから、もう少しはじけてもよかったのでは?という思いもないではなかったですが、
今回初めてヴェゼルを試してみて大人向けの落ち着いたコンパクトSUVという印象が強かったので、
しゃかりきに走るよりは、これぐらいの余裕を持ってゆうゆうと走る感じの方がキャラ的に相応しいのではないかという結論に達しました。
ただしヴェゼルの他のモデルと比べてどうなのか?という疑問は少し残ります。
例えばハイブリッドの最上級グレードであるRSと比べたとき、このツーリングの絶対的な優位性が感じられるかどうかといった疑問です。
その意味ではRSなどと乗り比べてみることではじめて、このツーリングの真価を問えるのではないかと思います。
機会があればぜひトライしたいです!
☆★追記★☆
◇ヴェゼル ツーリングとC-HRの比較記事を書きました。
☟ぜひご覧ください!
◇他のコンパクトSUVの記事も
☟ぜひご覧ください!
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ヴェゼル ツーリング試乗【総評】
総合評価/80点 (100点満点中)
外観 | ★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★★ |
速さ | ★★★★ |
広さ | ★★★★ |
静かさ | ★★★★ |
乗り心地 | ★★★★ |
燃費 | ★★★ |
取りまわし |
★★★★★ |
コスパ | ★★★★ |
人気度 |
★★★★ |
ヴェゼル TOURINGはこんな人に向いている
〇見た目も中身も上質なコンパクトSUVに乗りたい方
〇動力性能に余裕ある走りのSUVに乗りたい方
〇コンパクトながら広々とした居住性を持つSUVに乗りたい方
ヴェゼル ツーリングの注目の走りは期待以上とまではいかなかったが、普通に使う分にはパワーも十分で何ら問題ない。振り返ると意外にエンジン音も静かだったように思う。
何より印象的だったのはスタイリッシュな内外装とキャビンの広さだ。これまで試乗してきたMサイズのSUVと遜色ない上質なドライブフィーリングを得ることができた。
C-HR、エクリプスクロス…はたまた海外勢と強力なライバルも多いが、その中でもしっかりと個性を持って勝負できるクルマであると感じた。
機会があればライバル車との比較レビューなどもできればいいなと思う。
ライバル車… トヨタC-HR、三菱エクリプスクロス、マツダCX-3、スバルXV
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回はホンダのヴェゼル ツーリングをご紹介しました。
スタイリッシュな大人の雰囲気で、運転しやすさやキャビンの広さが光る1台でした。
走りについては燃費も考慮に入れた上で、ハイブリッド、ガソリンターボの両方を試していただきたいと思います。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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