ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回はトヨタの高級SUVハリアーに試乗してきました。
デビューから6年目をむかえる現行3代目モデルは2017年のマイナーチェンジで内外装の刷新やパワートレインの追加などが行われ、より円熟味を増した印象です。
「高級クロスオーバーSUV」の草分け的存在であり、根強い人気を誇るハリアーの魅力をたっぷりお伝えします。
どうぞご覧ください !
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
ハリアー試乗 どんなクルマ?
高級クロスオーバーSUVのパイオニアとして根強い人気を誇る美しいSUV!
車名 | ハリアー |
---|---|
メーカー | トヨタ |
車種 | SUV |
排気量 | 2L直4 DOHC バルブ |
最高出力 | 151ps |
最大トルク | 193Nm |
サイズ | 全長4720×全幅1835×全高1690 |
燃費 | 16.0km/L (JC08モード) |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | PROGRESS (ガソリン車) 378万円 |
ハリアーの主なラインナップを紹介 ☟
ハリアー
◆ガソリン車 (2WD・4WD)
PROGRESS
378万円~
PREMIUM
324万9720円~
ELEGANCE
294万9480円~
◆ターボ車 (2WD・4WD)
PROGRESS
405万4040円~
PREMIUM
351万9720円~
ELEGANCE
338万400円~
◆ハイブリッド車 (4WD)
PROGRESS
460万4040円~
PREMIUM
407万4840円~
ELEGANCE
377万4600円~
※全て税込みの金額
□クルマの概要
「高級クロスオーバーSUV」という新たなジャンルを開拓した初代ハリアーが登場したのは今から22年前の1997年でした。
ワイルド&タフなデザイン、高級サルーンの乗り心地と快適性を兼ね備えたこのモデルは大きな反響を呼び、後に世界中のメーカーから数多くの追随モデルが発売されています。
☟写真は初代、2代目モデル。ともに大ヒットモデルとなりました。
特に2代目は街でよく見かけましたね。
日本国外では初代と2代目モデルが同社の「レクサス」ブランド扱いで「RX」として販売されていました。
2005年に国内でもレクサスブランドが展開されるにあたり、3代目は国内でもレクサスRXとなり、トヨタブランドでは、2代目ハリアーが継続して販売されていました。
その後、約1ヵ月の休売期間を経て現行の3代目ハリアーにフルモデルチェンジされ、レクサスRXから分離・独立し、ハリアーは日本国内のみの専売車種となりました。
そんな少々複雑な経緯をたどった3代目ハリアーもデビューから6年目となり、2020年頃にはそろそろフルモデルチェンジされるのではないかという噂もあります。
先般、同ブランドのMサイズSUV、RAV4が久々の日本復活を果たしました。
その勢いを借りて、ハリアーも近い将来リニューアルされるかもしれないですね。
ハリアーのラインナップにはガソリン車、ハイブリッド車に加え、2017年のマイナーチェンジで追加された2.0Lターボ車があります。
今回の試乗は以前からあるガソリンのノーマルモデルの方です。
「車格にあったパワーユニット」を与えるという目的でターボ車が導入されたようですが、果たしてノーマルモデルの走りの実力はいかに?
試乗コーナーで詳しくお伝えします。
□エクステリア・インテリア
ハリアーのエクステリアは現在のSUVブームの真っ只中において、ひとことで言えば、抜け目ないデザインとなっています。
色々なディーラーの担当者に
「なぜ今SUVが流行るのか?」と質問するのですが、返ってくる最も多い答えは「かっこいいから」というものです。
特に20~30代の購買層は第1に「デザイン」第2に「価格」を重視している傾向にあるとのこと。
令和に突入した昨今、私のように「走り」や「速さ」に重きを置いているタイプはごくごく少数派なのかもしれませんね。
(なんだか悲しい)
何はともあれ、クルマ選びの基準がデザイン重視の中、ハリアーのシュッとしたマスクはまさにどストライクなわけですね。
サイドビューはノーズがやや下を向いてとんがっており、他のモデルには見かけないオリジナリティーを感じます。
リアのデザインもスマート&シンプルでいいですね。
そろそろモデルチェンジの気配もあり、だいぶ見慣れた印象ではありますが、国産シティー派SUVの代表らしく、まだまだ色あせない美しいデザインだなあと感じます。
最近復活したRAV4と比べてみてもスタイリッシュさではハリアーの方が一枚上だと思います。
ハリアーを検討する際にはおそらくレクサスのNXやRXと比べて、あれこれ悩む場合も多いと思いますが、
レクサスのスピンドルグリルはちょっといかつすぎると感じる人にとってハリアーのスマートなデザインはちょうどしっくりくるのではないでしょうか。
カラーについてはよく見かけるブラック系よりも、写真のホワイトの方がより高級感も増して、好みですね。
ハリアーマイナーチェンジ後
出典:dressup-navi webcartop
インテリアもさすがに上質ですね。
ダッシュボードからセンターコンソール、ドアパネルにいたるまで、これでもかというぐらいレザーが貼りめぐらされてはいますが、そこまで厭味な印象はなく、むしろ高級SUVの名に恥じないラグジュアリーな演出となっています。
試乗車のインテリアも写真と同じで全て黒で統一されていました。
ここで2枚目の写真の天井部分に注目してみてください☟
担当者に言われて驚いたのですが、なんと天井にも黒いスエード調の生地が使われてるんですよね。(ちょっとわかりづらい?)
普通、車の天井はベージュや薄いグレーなどの素材が多く、黒い天井など見たことなかったので、ちょっと驚きでした。
天井まで黒で統一することで、グッと引き締まったキャビンになっていると感じました。
試乗車はさらにだめ押しで開口部がワイドなサンルーフまでついていて、ゴージャスこの上ない雰囲気でした。
ハリアー PROGRESS 前席
出典:webCG
60:40分割可倒式のリアシート。リクライニング機能も備わり、座り心地も上々です。
ラゲッジも広々として、余裕がありますね。他の車種と同様に後席の背もたれを前方に倒すことで容量を拡大できます。
またフロア下にも予備の収納スペースが確保されています。
シティー派SUVの代表的なイメージですが、荷物をたくさん積んでのアウトドアなイベントも問題なくこなせそうです。
ハリアー PROGRESS 後部座席・ラゲッジ
出典:webCG
□動力性能・燃費
ハリアーのパワートレインは2.0L直4ガソリンNAエンジンと2.5Lハイブリッド、さらにマイナーチェンジで追加された2.0L直4ターボエンジンの3種類となります。
2.0L直4ターボエンジンはクラウンに搭載されているものと同じようなので、走りはけっこう期待できそうですね。
「パワーが物足りない」という意見も受けてターボを導入したようですが、売れ行きはいまいちでノーマルモデルの方が売れているとのことです。
価格はPROGRESSの2WDモデルで比べると27万円もターボの方が高くなります。
「見た目重視」ということなら、無理してターボを選ぶ必要もないということですかね。
それぞれのスペック(最高出力・最大トルク・燃費/JC08モード)は以下の通りです。
※燃費は上位グレードPROGRESSのもの
□ガソリン車
151ps・193Nm・14.8~16.0km/L
□ハイブリッド車
194ps (システム出力)・206Nm・21.4km/L
□ターボ車
231ps・350Nm・12.8~13.0km/L
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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ハリアー試乗レビュー
今回はPROGRESS (ガソリンモデル)、カラーはホワイトパールクリスタルシャインを用意していただきました。
※ちょこちょこ新型RAV4との比較を交えながらレビューしていきます。
いざ試乗スタート!
ガソリンエンジンのノーマルモデル (ターボなし)でしたが、出足は思ったよりも軽いフットワークでした。
公道に出ても、なかなか軽やかでしっとりとした調子で進んでいきます。
先般試乗したRAV4よりもパワーでは若干劣るのですが、軽快さは同じくらいか、ハリアーの方が少し上の印象です。
RAV4
最高出力171ps 最大トルク207Nm
ハリアー
最高出力151ps 最大トルク193Nm
RAV4 > ハリアー
【+20ps】
RAV4 > ハリアー
【+14Nm】
※2.0Lガソリンモデルで比較
しかも静粛性が高く、しっかりと遮音が効いている感じです。
RAV4も決して悪くはなかったですが、やはりここまでの乗り味ではハリアーの方が一歩リードです。
ここで担当者から、いささか唐突な感じで提案がなされました。
「バイパスに上がる前に、ちょっと荒れた道を走って乗り心地を確かめていただきたいので、2つめの信号を左折でお願いします。」
おっと! 初のコースですね。もちろん望むところです。
担当者の指示通りしばらく行くと道が狭くなり、住宅街の中に入っていきました。
「もう少し行くと、左側があれていて、右側は普通の舗装の道になります」
「近づいたら合図を出しますので。」
「了解です。」
(しばらく少しくねくねした道を進む)
「ここです!!」
「あっ! えっ! ここ?????」
荒れた道 (そこまで荒れてる?)に差しかかっても、ハリアーは特に動揺する気配もなく、軽~~く路面をいなす感じで進んでいきます。
「わかりました?」
「ああああ、ええええ、う~~~ん、なんとなく…..」
初めての道でほんのわずかな距離だったということもあり、路面がどの程度荒れていたのか正直わかりませんでしたが、
わからなかったということはハリアーが優秀だったことの証明なのだと考え、納得することにしました。
担当者はそのあと詳しくは語りませんでしたが、
おそらくこのことを言いたかったのだと思います☟
ショックの少ない快適な乗り心地を
FADショックアブソーバー道路や走行状況に合わせて、サスペンションの動きが変化するFADショックアブソーバー。車両が旋回などで大きくゆったりした動きのときは減衰力を高く保ち、優れた操縦安定性を確保します。
またゴツゴツした路面などを走行中に、小さく速い動きで揺れを感じるときは減衰力を低めることで、ショックの少ない快適な乗り心地を実現します。
出典:トヨタハリアー公式サイト
さて予想外のプチイベントを終え、住宅街を抜けて国道に戻り、バイパスへ向かいました。
高速へ上がり、本線合流後ルーティン通り、ノーマルモードからパワーモードに切り換えました。
(おやっ?)
これまで試乗してきたモデルと比べると劇的な変化はないですね。
アクセルやステアリングがほんのわずか敏感になった程度で足回りにも特に変化はなく、いたって穏やかなものです。
RAV4の方がまだ変化が大きかったかな?という印象です☟
ステアリングの応答性が高まり、穏やかだったクルマの動きも一気に俊敏になりました。
なかなかきびきびと走り、楽しめます。
このモデルは18インチタイヤを履いており、乗り心地もやわらかめで、荒れた路面でも細かい凹凸をうまくいなしてくれる印象です。
そのままアクセルを踏み込み加速を試します。
(ああーそういうことなのねん→少し落胆)
街中では軽やかに快適に走っていて、何の問題もなかったハリアーですが、高速では心配していたパワー不足が露呈しましたね。
試しに右車線に出て、追い越しを試みましたが、踏み込む量もそこそこ要り、らくらくクリアーとはいかないですね。
感覚的にはRAV4の方が伸びがありました。
ここへきて数値の差が出た感じです。
☟以下はRAV4の高速インプレッション
高速でも爆発的な速さはないですが、エンジンは軽やかに回り、NAエンジン特有のナチュラルでなめらかな加速を楽しめます。
スピードが上がっても静粛性はまずまず高いですし、ステアリングフィールもトヨタのクルマらしく扱いやすいです。
まとめるなら街中ではハリアー、高速ではRAV4ですかね。
もちろん2台に劇的な差があるわけではありませんが….。
こうなると俄然ハリアーの2.0Lターボモデルを試したくなりますね。
おそらく高速走行ではガソリン車と比べて歴然とした差が出ることでしょう。
クラウン2.0ターボの記憶も新しく、大体想像はつきそうですが、ターボエンジンと背の高いSUVとのマッチングはどうなのか?という点において興味をそそられます。
機会があれば、ぜひ試してみたいです!
◇新型ハリアーの記事を書きました!
☟ぜひご覧ください!
◇新型RAV4の記事も
☟ぜひご覧ください!
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ハリアー試乗【総評】
総合評価/78点 (100点満点中)
外観 | ★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★★★ |
速さ | ★★★ |
広さ | ★★★★ |
静かさ | ★★★★ |
乗り心地 | ★★★★★ |
燃費 | ★★★ |
取りまわし |
★★★★ |
コスパ | ★★★ |
人気度 |
★★★★ |
ハリアー (ガソリン車) はこんな人に向いている
〇ネームバリューもある元祖高級SUVに乗りたい方
〇走りは普通でいいので、とにかくかっこいいSUVに乗りたい方
〇新型RAV4購入を迷っているという方
(検討候補として加えてみる)
RAV4ガソリンモデル試乗から間もなかったこともあり、自然に2台を比較しながらのインプレッションとなった。
市街地ではハリアー、高速ではRAV4という結果だが、内外装のデザインを含むトータルの性能・乗り味ではハリアー優位かなと個人的には思う。
2.0ターボモデルのできが楽しみではあるが、クラウンにはベストなマッチングでも、このハリアーには果たしてどうだろうか?
ハリアーはキャラクター的にガンガンぶん回すというよりはゆったりと優雅に走る方が似つかわしいイメージなので、もしかしたらミスマッチと感じる可能性もあるだろう。実際乗ってみないと何とも言えないけれど…。
仮にそうだったとしたら、ノーマルエンジンの出力を少しいじる程度(例えばスタンダードな200馬力、300Nmとか)の変更でもよかったかもしれない。
そうすればノーマルとの価格差も抑えることができ、多少は人気も出たのではないかと思える。
ライバル車… エクストレイル、フォレスター、CX-5、CR-V、RAV4、レクサスNXなど
おわりに
今回はハリアーをご紹介しました。
最近、新しく「美しいSUV」というキャッチコピーのCMが流れていますね。
美しく、抜け目ないデザインを武器に、同ブランドではありますが、RAV4とはがちんこ対決となるかもしれませんね。
機会があれば、2.0Lターボや2.5Lハイブリッドにもぜひ乗ってみたいです!
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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