クルマ試乗記

プリウスvsインサイト試乗比較 ! ブリプリオのブログでカーレビュー

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 どうもブリプリオです。

風邪が流行ってきましたねー。みなさん体調管理には十分気をつけましょう!

今回は新型インサイト vs 新型プリウスのハイブリッドカー対決レビューをお送りします。

プリウスとインサイトはこれまでハイブリッド専用カーのライバルとして、しのぎを削ってきた歴史があります。

2台とも昨年12月にインサイトはフルモデルチェンジ、プリウスはマイナーチェンジが行われました。

日本を代表する最新のハイブリッドモデルをシステムのちがいなども含め、じっくり比較していきます。

ぜひご参考ください!

車選びのポイント


【外観】
見た目のかっこよさ

【内装】インパネやシートの質感

【速さ】排気量、パワー、加速感

【燃費】燃費性能、エコ度

【広さ】居住性、荷物を積める量

【静かさ】エンジン音、静粛性

【コスパ】価格と装備のバランス

【乗り心地】足回り、フィーリング

【取りまわし】動かしやすさ

  

ブリプリオ
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 上記のポイントをふまえてレポートします。どうぞお気軽に車選びの参考にしてくださいね!

プリウスvsインサイトの歴史

1997年に世界初の量産ハイブリッドカーであるプリウスがデビューし、ハイブリッドカーの時代が幕を開けました。

それから2年後の1999年11月にプリウスの対抗馬としてホンダ初の量産ハイブリッドカーであるインサイトが発売されました。

初代インサイトの燃費は初代プリウス前期型の28.0km/Lを超え、当時のガソリンエンジン搭載車としては世界最高となる35km/L(10・15モード)に到達し、大きな話題となりました。

その後プリウスとインサイトはハイブリッドカーのライバルとして、激しい競争を繰り広げてきました。

同じハイブリッドカーでも2台のコンセプトはかなり異なり、初代プリウスはあくまでもファミリーセダンの未来の形をイメージしたもので、車体は小型の4ドアセダン

初代プリウス  出典:newsroom.toyota

一方の初代インサイトは全高を1355mmに抑えたスポーツカーのようなシルエットを持つ2人乗りの3ドアハッチバッククーペで居住性よりも空気抵抗軽減による燃費の向上を目指した挑戦的なモデルでした。

初代インサイト  出典:CarMe

プリウスはその後2代目、3代目へと進化し、折からのエコカーブームにものって爆発的な売り上げを記録しハイブリッドキングの名をほしいままにしてきました。

現行4代目プリウスは昨年(2018年)12月にマイナーチェンジが行われ、未来へとやや先走り過ぎた過激なデザインの見直しを図り、現在に至ります。

プリウス歴代モデル
出典:newsroom.toyota

4代目プリウス マイナーチェンジ後
webCG

インサイトは2009年に2代目が5ドアハッチバックとしてデビューし、それなりのヒットモデルとなりましたが、セールス的にはプリウスに及ばず2014年に生産・販売が終了しました。

初代インサイト  出典:webCG

そして昨年の12月に発売された3代目インサイトはシビックをベースとして、ボディサイズを拡大し、CセグメントからDセグメントへと車格を上げて、先代とは全く別の車として生まれ変わりました。

3代目インサイト 出典: webCG

というわけで、プリウスもインサイトも新型となったわけですが、インサイトは車格を上げてきたことからもわかるように、これまでのようにプリウスを極端に意識しているわけではなさそうです。

シビックの高級ハイブリッド版のようなスタンスで、どちらかと言えばトヨタ カムリマツダ アテンザといったスポーティーセダンへ照準を定めてきた感もありますね。

そのあたりもひっくるめて、次のコーナー以降で検証していきます。

プリウスvsインサイト  

車名 プリウス
メーカー トヨタ
車種 ハイブリッド専用車
排気量 1.8リッター直4 DOHC 16バルブ
パワー エンジン98ps
モーター72ps
トルク エンジン142N・m
モーター163N・m
サイズ 全長4540×全幅1760×全高1470
燃費 37.2km/L
乗車定員 5名
車両本体価格 A “ツーリングセレクション”
300万6720円




車名 インサイト
メーカー ホンダ
車種 ハイブリッドセダン
排気量 1.5L
パワー エンジン109ps
モーター131ps
トルク エンジン134N・m
モーター267N・m
サイズ 全長4675×全幅1820×全高1410
燃費 31.4km/L
乗車定員 5名
車両本体価格 EX・ブラックスタイル
362万8800円

☆今回の比較モデル☆
プリウス A ツーリングセレクション
(セカンドグレード)

インサイト EX ブラックスタイル 4WD 
(トップグレード)

①全長
インサイト  > プリウス
+13.5cm

②パワー/トルク
インサイト  > プリウス
+70ps

インサイト  > プリウス
+96Nm

 ③燃費
 プリウス  > インサイト
+5.8km/L

④車両本体価格
 インサイト  プリウス
+62万2080円

【①~④のまとめ】
①~④の項目では燃費以外でインサイトが上回る結果となっています。

新型インサイトは車格を上げてきているので、プリウスよりも当然スペックは高くなっています。

燃費はさすがにプリウスが上です。王者の貫祿といったところでしょうか。

⑤エクステリア・インテリア
プリウスはマイナーチェンジ前から比べると、だいぶすっきりした見た目にはなりましたが、フロントマスクには依然として近未来フェイスの名残が見えますね。

さすがにガラッと変えるのもどうかと考えたのでしょうか?

確かにあまりにも変えすぎて、なおかつそれが「イケてる」となると前のモデルに乗っている人の不評を買うことになりかねないですからね。

リアのデザインはずいぶんシンプルとなり、個人的には好印象です。

新型プリウス  出典:webCG

対するインサイトはまさにシビックの高級バージョンといった雰囲気ですね。

刀身をイメージしたというヘッドライト一体型のグリルはプリウスよりもよほど近未来感を感じさせる佇まいです。

  出典: webCG

新型インサイト  出典: webCG

プリウスの黒を基調としたインテリアは実際に乗ってみて、正直ちょっと惹かれました

ハイブリッドカーと言えば、それだけでごちゃごちゃしたコックピットを連想しがちですが、このあらゆるムダをそぎ落としたようなデザインはかえって新しさを感じますね。

新型プリウス 運転席
出典:webCG

新型プリウス 内装
出典:公式サイト

インサイトのインテリアもなかなか上質でした。

随所に採用されている流行りのスエード調ソフトパッドの手触りもよく、ちょっとした高級車の雰囲気を醸し出していました。

新型インサイト 運転席

新型インサイト
スエード調のソフトパッド
出典: AUTOCAR

トヨタとホンダのハイブリッドシステムのちがい

ここで趣向を変えて、トヨタとホンダのハイブリッドシステムのちがいについて簡単にまとめてみたいと思います。
(なるべく難しい話は避けます)

その前にハイブリッドシステムには大きく分けると下の3種類があります。

①シリーズ方式
電動モーターのみで走行する
ハイブリッドシステムです。

電動モーターが電力不足になった際には、エンジンによって発電機が回され充電される仕組みです。

他の方式よりパワー面では劣るものの、スムーズに走り出せる点がメリットとなります。

②パラレル方式
一般的な車に採用されている、エンジン→変速機→車軸という構成に電動モーターが追加されたハイブリッドシステムです。

基本的にはエンジンによる駆動ですが、パワーが必要な際に電動モーターが補助をするという仕組みになっています。

他の方式より燃費性能は劣るものの、コストが安いというメリットがあります。

③シリーズ・パラレル方式
シリーズとパラレルが組み合わされた
ハイブリッドシステムです。

市街地走行時や高速走行時などシーンに応じてそれぞれが使い分けられるため、とても効率的な走行が可能です。

他の方式よりコストが高めとなりますが、燃費性能がよい点がメリットとなります。

プリウス ハイブリッドシステム

プリウスにはTHSⅡというシステムが採用されており、これは③のシリーズ・パラレル方式にあたります。

ガソリンエンジンの他に、モーター1個発電機1個を積んでいます。

その特徴は、モーターとエンジン二つの動力で車輪を駆動するとともに、モーター走行時にも発電が可能であることです。

エンジンからの動力が動力分割機構により駆動用と発電用に振り分けられ、効率的な走行が可能となるのが特徴です。(図を参照)

また走行時の余剰エネルギーや減速時のエネルギーを発電に回し再利用することで燃費を向上させるしくみです。

出典:トヨタ公式サイト

インサイト ハイブリッドシステム

インサイトにはSPORT HYBRID i-MMDというシステムが採用されており、プリウスと同じく②のシリーズ・パラレル方式にあたります。

環境性能と走りを両立するため、駆動用と発電用の2つのモーターを搭載。

3つのドライブモードを賢く使い分け、あらゆるシーンで高効率な走りを実現しています。

SPORT HYBRID i-MMDはTHSⅡのような動力を振り分ける機構はなく、エンジンとモーターを完全に切り離すことができ、発電モーターからは電力のみ駆動モーターへ供給されます。

その結果、シーンに応じて、エンジンのみまたはモーターのみの走行が可能となります。

2つのモーターとエンジンを独立して動かせるという自由度が高いシステムによって、あらゆるシーンで高効率な走りを実現しています。

★インサイトの3つのドライブモード★
☟こちらをご参考ください。

    出典:ホンダ公式サイト

まとめ

プリウス、インサイトともに同じシリーズ・パラレル方式を取っているようですが、2台のハイブリッドのしくみは似て非なるモノのようですね。

ざっくりとした印象を言うなら

トヨタは日常域における走りを効率的に行うことに重きを置いた伝統的なシステムであると思われます。

ホンダは燃費はもちろんのこと、高速や急な上り坂などでの走行時に威力を発揮する走行性能に重きを置いたシステムであると思われます。

以上をふまえて、次の試乗比較に移ります!

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プリウスvsインサイト試乗比較

①スタート~市街地走行

プリウス
出足は近未来感あふれるスムーズなものかと思いきや、暖房をかけていることも影響してか、すぐにエンジンがかかってしまい、けっこうなエンジン音とともにスタートしました。(ちょっと肩すかし)

加速はまずまずでしょうか。ノーマルモードでスタートしたのですが、アクセルの反応もそこそこよく、なかなかの力強さを感じました。

市街地へ☟

ただしスピードが上がってもエンジンはかかりっぱなしで、モーター走行のシームレスな感じはあまり味わえませんでした。

ブログでカーレビュー(プリウス試乗) より抜粋

インサイト
スタートボタンを押してもハイブリッド車なので、当然エンジンはかからず気品に満ちた静寂とともに車がスタートします。

セダンなのでドライビングポジションは低めとなります。この間からアテンザワゴンカムリと車高が低めの車に乗ってきたので、この感じに違和感はなく、だいぶ慣れてきました。

出足はシビックハッチバックほどの鋭さはありませんが、モータートルクの分厚い力を感じさせる身のこなしですね。

市街地へ☟

市街地へ出て60~70kmくらいで軽く流します。運転し始めて気づきましたがシートの出来がなかなか素晴らしいですね。

しっとりとした包まれ感とボディー剛性の強さがうまくミックスされ、非常にコンフォート性能の高いドライバビリティーが得られます。

ブログでカーレビュー(インサイト試乗) より抜粋

プリウスでは暖房の影響で出だしからエンジンがかかってしまったようです。エンジン音や振動がわりと伝わり、走りのなめらかさもあまり感じられませんでした。

インサイトも暖房はかかっていたと思いますが、市街地ではエンジンはかからずモーター走行のなめらかさを味わうことができました。

②高速走行

プリウス
そしていつものバイパスへ。パワーモードに入れてアクセルを踏んでみます。

予測通り「速ッ」とうなるほどのスピード感はないですが、ハンドリングも安定していて、運転しやすいです。

しかし相変わらずエンジン音は大きめに聞こえ、スピードが上がるとロードノイズが高まり、近未来的な気持ちいい走りという風にはあまり思えなかったです。

システムはちがいますが、同じ部類と言えるアウトランダーPHEVセレナe-POWERの方が、よほど電気で走る近未来感がありましたね。

インサイト
いつものバイパスへ上がる登りの坂で、すかさずスポーツモードに入れアクセルを踏んでみました。

それまでの快適重視の走りから一転して、シビックハッチバックにも似た俊敏な野獣を思わせる加速と共に一気にインサイトは坂を駆け上がっていきます。

勢いそのままにスムーズにレーンチェンジ。走りのトータル性能ではシビックハッチに比べて幾分穏やかな味付けですが、高速域での余裕は同等の力を感じました。

ホンダのハイブリッドはトヨタに比べると、アクセルをある程度踏めばすぐにエンジンがかかってモーターをアシストする仕組みになっているようです。

つまりほしい時に即座に車が反応してドライバーの意のままに操れるというわけですね。このあたりもホンダの走りへのこだわりが見て取れます。

ハイブリッド独特のくせやモーターの異音のようなものは全く感じられませんでした。

プリウスは高速でもエンジンはかかりっぱなしで、エンジンの動力が走行アシストだけでなく、発電の方にもしっかり働いていたのだろうと推測できます。

インサイトは高速でエンジンがかかったようですが、いつかかったのかは全くわかりませんでした。

担当者と常にしゃべっていたことも影響しているかもしれませんが、エンジンの存在感は薄く、終始トルクフルでなめらかな走行でした。

総括として、ハイブリッドシステム説明のコーナーで記述の通り、

プリウスは市街地での運転しやすさが光りました。サイズもコンパクトなので取り回し性にも優れています。

トヨタ車には全般的に言えることですが、万人向けするユーザーフレンドリーなクルマづくりの姿勢を感じます。

高速での走りや安定性はパワーで上回るインサイトに軍配ですね。

乗り心地もよくモーターアシストが効いた、とてもパワフル&スムースな走りでした。

燃費と走りを両立したホンダのSPORT HYBRID i-MMDシステム、これなかなかの優れものです。


☆★追記★☆
◇プリウスとインサイトの単独記事の方も

☟ぜひご覧ください!

 

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プリウスvsインサイト総評

※トータル10点を2台の車に配分して評価

総合評価
インサイト 46点   >  プリウス 44点

外観 プリウス/インサイト/6
内装 プリウス/5  インサイト/5
速さ プリウス/インサイト/6
静かさ プリウス/インサイト/6
乗り心地 プリウス/インサイト/6
燃費 プリウス/6  インサイト/4
取りまわし
プリウス/6  インサイト/4
   コスパ     プリウス/6  インサイト/4
人気度
プリウス/5  インサイト/5

総合評価では46点対44点でインサイトが僅差ではあるが、勝利という結果になった。

外観はインサイトの方がより近未来感を感じた。

内装はイーブンだが、プリウスのインテリアは他社にはない個性を感じた。まさにシンプルイズベスト!

走りに関しては試乗コーナーで述べた通り。市街地走行が多い人にはプリウスがおすすめ。高速でも決して過不足はなく、必要十分。

高速での走りや安定性はインサイトに軍配が上がる。モーターアシストが効いたパワフル&スムースな走りが存分に味わえる。

燃費は数値ではプリウスが上回るが五分五分と言ってもいいだろう。

ホンダの i-MMDシステムは走りと燃費を両立した非常に精度の高いシステムであると感じた。

他の車種では走りの印象がよかったステップワゴンやオデッセイなどにもこのシステムが採用されている。

価格的にはプリウスの方が求めやすくコスパも高いと感じる。

インサイトはホンダ担当者も言われていたが、売れるためにはもう少し低めの価格設定でもよかったのでは?と思える節もある。




おわりに

ブリプリオのブログでカーレビュー

今回はプリウスとインサイトの比較レビューをお送りしました。

2台ともそれぞれのハイブリッドシステムを生かした魅力ある車だと感じました。

ハイブリッド専用カーを検討している人はこの2台をぜひ乗り比べてみていただきたいと思います。

燃費だけでなく、「クルマに求める答え」がひょっとすると見つかるかもしれないですね。

今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。

どうぞお楽しみに!

Enjoy driving !!

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    初めまして。ブリプリオです。「ブリプリオのブログでカーレビュー」というクルマ試乗記を中心に記事を執筆中です。クルマの内外装や試乗した時の感想を素人目線でありのままにお伝えしています。みなさまのクルマ購入時の参考になれば、幸いです。その他に格闘技コラム、映画コラム(男はつらいよ)の記事も書いています。どうぞよろしくお願いします。