ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回は先頃フルモデルチェンジされた、新型アウディQ3(ガソリンモデル)に試乗してきました。
Q3はアウディのSUVの中でもコンパクトな部類です。
一つ上のQ5よりは扱いやすいサイズで個人で乗ってもよし、子供2人くらいのファミリーユースにも十分使える多機能モデルです。
さらに今回はQ3に加え、Q3スポーツバックと銘打たれたクーペSUVも同時に発売されました。
それについては本編で詳しくお伝えします。
どうぞご覧ください !
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
アウディQ3試乗 どんなクルマ?
車名 | アウディQ3 |
---|---|
メーカー | アウディ |
車種 | コンパクトSUV |
排気量 | 1.5L直列4気筒DOHCターボ |
最高出力 | 150ps |
最大トルク | 250Nm |
サイズ | 全長4490×全幅1840×全高1610 |
燃費 | 14.2km/L (WLTCモード) |
乗車定員 | 5名 |
価格帯 | 438万円~543万円 |
車両本体価格 | 35 TFSI Sライン 494万円 |
□エクステリア・インテリア
新型アウディQ3のエクステリアは旧型から正常進化といったところでしょうか。基本的にはキープコンセプトですね。
フロントはQ2とQ8に採用されている八角形のシングルフレームグリルとその両サイドに開いた大型エアインテークが目を引きます。
グリル内部には縦のスリットが入っており、メルセデス・ベンツのバナメリカーナグリル風のデザインとなっています。この形状もすっかり最近のトレンドですね。
ちなみに同時発売となったQ3スポーツバックのグリルにはハニカムデザインが採用されており、こちらも高級感があってかっこいいです。
どちらを選ぶかは悩ましい感じですね。
サイドビューは旧型とよく似ていますが、全長は100㎜以上も伸びていて、ややゴロンとした体型だった旧型に比べるとだいぶスリムになった印象です。
リアもほぼキープコンセプトですね。アウディらしいシャープでスタイリッシュなデザインです。
マツダCX-30やフォルクスワーゲンの最新モデルT-Rocもそうですが、最近はミドルでもなく、コンパクトでもない微妙なサイズのSUVが増えてきましたね。
ユーティリティーも損なわず扱いやすいのが魅力といえます。
このQ3も運転してみて、まさにそんな感じ。CX-30のコピーではありませんが、私たちにジャストサイズのSUVという表現がぴったり当てはまるモデルでした。
詳しくは試乗コーナーでお伝えします。
アウディ新型Q3 出典:motor-fan.jp
アウディQ3スポーツバック
出典:motor-fan.jp
元々定評あるアウディのインテリアデザインですが、このQ3も先進性にあふれた最新世代のアウディテイストで仕上げられています。
インストゥルメントパネルにはフロントグリルと同じ八角形(オクタゴン)をモチーフとしたデザインが採用され、ワイドさが強調されています。
スイッチ類を極力減らしたセンターコンソール部分は運転席側へわずかに傾斜した形状となっています。
やはり目を引くのが10.25インチスクリーンを備えたアウディが誇るバーチャルコクピットですね。
各メーカーの様々なモデルがフル液晶を採用していますが、先進的かつ機能的、加えてスタイリッシュであるこのアウディのデジタルメーターは他に比べても一歩抜きん出ていると感じます。
後部座席は先代モデルよりもホイールベースが延長されたことで、居住空間が拡大されています。
すごく広いわけではないですが、かといってせまいわけでもなく、大人二人が乗る分には特に不満のない広さといえるでしょう。
ラゲッジ容量は5人乗車の通常使用時で530Lとこのサイズの車としては平均的な広さでしょう。
アウディQ3コクピット・後部座席・ラゲッジ 出典:motor-fan.jp
□動力性能・燃費
アウディQ3のパワートレインは
35TFSIと呼ばれる1.5L直4ガソリンターボエンジンと35TDIと呼ばれる2.0L直4ディーゼルターボエンジンの2種類と、いたってシンプルです。
トランスミッションはともに7段Sトロニック(DCT)との組み合わせ。ガソリンエンジン車はFFのみ、ディーゼルエンジン車は4WDのみの割り切った設定となっています。
※Q3スポーツバックも同様のパワートレイン
それぞれのスペック(最高出力・最大トルク・燃費/WLTCモード)は以下の通りです。
□35TFSI (ガソリンモデル)
150ps・250Nm・14.2km/L (WLTCモード)
□35TDI (ディーゼルモデル)
150ps・340Nm・15.4km/L (WLTCモード)
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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アウディ新型Q3試乗レビュー
今回はQ3ガソリンモデルの35TFSI Sライン、カラーはミストブラックを用意していただきました。
いざ試乗スタート!
ディーラーに入り、最初にカタログ説明を受けて、恥ずかしながらその時初めて知ったのですが、今回はQ3に加えてQ3スポーツバックなるモデルも新登場したんですね。
CMで走っているクルマ、あれがてっきりQ3だと思っていたのですが、あれはQ3スポーツバックだったようです。
待てよ?
Q3スポーツバック!?
なんそれ? Qにスポーツバックなんてあったっけ?
一瞬頭の中が混乱気味となりましたが、担当者の説明を受けてほどなく理解しました。
要するにQ3スポーツバックはQ3のクーペSUV版ということですね。
クーペSUVの歴史はけっこう最近で、確かBMWの偶数系モデルX6あたりが先駆けだったと記憶しています。
メルセデス・ベンツではGLCクーペ、GLEクーペなどが該当しますね。
アウディではQシリーズのフラッグシップであるQ8がアウディ初のクーペSUVとして、2018年に登場しています。
これらの車種は派生モデルでありながら、一部の層には支持を得ているようです。
少し流れを整理してみますと、数年前から世界は空前のSUVブームとなり、SUV人気の第一の理由が私の認識では「かっこいいから」ということになっています。
実際ディーラーの人に聞いても、かっこいいから買うという人は多いようですし、私の周りでもSUVを買った人にその理由を問うと、十中八九「かっこいいから」と答えますね。
メーカーは同じようなSUVが増えてきて競争もさらに激化し、他とどうにか差別化を図るため、新しくクーペSUVなるジャンルを開発しました。
つまりSUVよりかっこいいSUVを作ろうとしたのですね。
うん?待てよ?
そもそもSUVのフォルムがかっこいいと思っている人種が多い中、全高を少し落として流麗なフォルムにしたクーペSUVって、、、果たして流行るのだろうか?という疑念が私の中で今さらですが沸いてきました。
つまりSUVに押され、やむなく不人気となったセダンにフォルム的には戻りつつあるということですよね。
しかしながらセダンと本格SUVのあいのこみたいなクーペSUVを求める層なんて果たしているのでしょうか?
実際X4やGLCクーペなどが出てきた時にはフロントとリアはまあいいとして、サイドから見ると何かデザイン的に中途半端な気がして、それだったら元のX3やGLCの方がよっぽどSUV然としていて、ええやんって思ったわけですよ。
クーペフォルムが好きな人は最初からBMWでは4シリーズや8シリーズベンツならCLAやCLSの方にいくでしょうしね。
つい最近まではそんな風に思っていました。しかしちょっと前に新型のBMWX6Mを間近でみる機会があり、簡単に心変わりしてしまいました。
なんこれ、えげつなくかっこええわ
X6Mはまるで戦車を思わせる肉厚ボディでそのど迫力のたたずまいは元のX5をも凌駕するものでした。
X6は全長が5m近くあるので、サイドから見た眺めもクーペSUVのコンセプト通り伸びやかに見えます。
写真より実物を見ると圧倒されますね。あのX6Mを目の当たりにして以来、クーペSUVも案外ありやなと思ってしまっている移り気な自分がいました。
というわけで、Q3スポーツバックも写真ではありますが、けっこういけてるやんって思ってしまったわけです。
すいません、話がグダグダと長くなってしまいました。
今回の試乗車はとりあえずQ3です。クーペSUVではなく、紛れもない生粋のSUVです。
ちなみにスポーツバックは人気のため、試乗車はしばらくお預けとのことです。
担当者ともけっこうな長話となりましたが、やっとこさ試乗に漕ぎ着けることができました。
運転席に乗り込み、シートポジションやミラー調整などをしていると不意にいやな予感が脳裏をよぎりました。
以前乗ったQシリーズの末弟Q2のことが私の中で唐突にフラッシュバックしたのです。
ちょっと振り返ってみましょうか…..
出足はそこそこスムーズでしたが、走り始めてすぐにその乗り味について
「これは固いなあ」と感じました。だいたいにドイツ車は固い足回りであることは理解していましたが、久々に乗ってみて、
それにしてもここまで固かったっけ?と驚いてしまうほどでした。路面のデコボコなどがけっこうダイレクトに伝わってくる感じ。それが好みの人もいるかもしれないですが、今のぼくにはちょっと受け入れがたいセッティングです。
…..この時の印象が走馬灯のようによみがえり、アクセルを踏む前に一抹の不安がよぎったわけです。
しかしQ3のアクセルを踏んでみて、そんな不安は全くの杞憂だったことを思い知らされます。
なんこれっ!
軽っっ!!
超軽いんだけどーーー!!!
大げさではなくまるで天使の羽根がついたかのように車体がフワッーと浮き上がる感じで前に出るではないですか。
敏感なアクセルに軽くて切れ味のよいステアリングフィールも相まって、まるで空飛ぶ絨毯にでも乗っているような極上の感覚です。
(実際に乗ったことはないけど)
おまけに乗り心地もすこぶるいいです。Q2の時のドタバタした動きはこのQ3からは微塵もうかがえません。
あ~~やっと私のアウディが帰ってきました。(所有したことなんてないけど)
おかえり、アウディ。
待ってたよ。
正直A5スポーツバックやA3スポーツバックに乗った時は何となく出足が重かったんですよね。
ドイツ車らしい重厚な出足である、なんて無理やり納得した振りをしていましたが、本当は乗りながら、ちょっと腑に落ちない感じでした。
特にA5なんて見た目はグンバツ(昭和的物言い)なわけで、そのスタイリッシュな外観に比例して、車体がもう少し軽やかにスムーズに動けばなあ、惜しいよなあ、なんて思っていました。
それがこのQ3の変貌ぶりはどうしちゃったのですか?
私が初めてアウディに乗ったときの感動を思い出しましたね。
(確か先代のA1 だったと思う)
Q2とは逆でファーストインプレッションがいいと、その先もずっといい調子です。
信号からの左折もクルマの動きがとにかく軽く俊敏です。ロールも少なくSUVに乗っていることをもはや忘れそうです。
そして角を曲がりっぱな、前が空いていたので、少しばかり強めにアクセルを踏み込んでみます。
おおおおおーーー!!!
なかなか力強くなめらかに走るではないですか。静粛性も高くエンジン音もほとんど聞こえてきません。
しばし心地よく巡行し、いよいよ高速を迎えます。
Q2は高速ではどうだったのでしょうか?
バイパスに入り、スピードを上げて右レーンにチェンジしました。
Q2はコンパクトなサイズを生かして、キビキビと走りますが、特筆するほどの速さがあるわけではありません。
このモデルは3気筒の1.3ℓエンジンなので、多少のパワー不足はしょうがないですが、ドイツプレミアムの車であることにはちがいないわけで、ちょっともの足りないなあという印象でした。
対する新型Q3、いよいよ高速突入です。
すかさずモードをダイナミックに入れ、急加速を試みます。
なるほど、なるほどーー….
高速でもゆるみのないハンドルと接地感の高い走りで、全くといっていいほど車体がふらふらしません。
「これクワトロいる?」
思わず自問自答してしまいました。
ガソリン車にクワトロの設定は最初からないのですが、正直それがなくても直進安定性がめちゃくちゃ高く、パワーの割には加速感もリニアです。
街乗りでは軽やか、高速ではその軽やかさにドイツ車らしい剛性感たっぷりの風味が加わって、コンパクトボディながらジャーマンプレミアムを久々に感じましたね。
さすがにスペック上、飛び抜けて速いというわけにはいきませんが、別段速くなくても、とにかく気持ちよく、えもいわれぬ高揚感があります。
この高揚感がまた他のモデルにも乗ってみたいという気にさせるんですよね。
(だから試乗はやめられない)
高速を下りて、ディーラーへの道すがら、もうちょっと乗っていたいという気に久々になりました。
こうなるとトルクで上回るディーゼルにもぜひ乗ってみたいですね。
実のところアウディのディーゼルはまだ乗ったことないんですよね。
ネットなどの評判も上々のようだし、かなり楽しみです。そして今度はぜひともQ3スポーツバックでお願いしたいですね。
全高の低いQ3スポーツバックとクワトロディーゼルの組み合わせは早くもベストマッチの予感すらしてきます。
本当はこのあと話題のT-Rocも乗る予定だったのですが、時間が押しているのと何よりQ3で十分おなかいっぱいになったので、本日の試乗はこれにて終了となりました。
スポーツバックが入ってきたら、連絡をもらうという約束を取り付けて心地よい高揚感を維持したままディーラーを出ました。
出典:motor-fan.jp
◇新型アウディA4アバントと新型レヴォーグSTI Sportの比較記事を書きました!
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アウディQ3試乗【総評】
総合評価/82点 (100点満点中)
外観 | ★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★★ |
速さ | ★★★ |
広さ | ★★★★ |
静かさ | ★★★★★ |
乗り心地 | ★★★★★ |
燃費 | ★★★★ |
取りまわし |
★★★★★ |
コスパ | ★★★ |
人気度 |
★★★★ |
アウディQ3はこんな人に向いている
●大きすぎず小さすぎずのちょうどいいSUVがほしい方
●気持ちよくきびきびと走るプレミアムコンパクトがほしい方
●クワトロ+ディーゼルの安定感を味わいたい方
ライバル車…..メルセデス・ベンツ GLA・GLB、BMW X1・X2、フォルクスワーゲンT-Rocなど
おわりに
今回は新型アウディQ3をご紹介しました。
また新たにコンパクトSUVのカテゴリーに魅力的なモデルが登場しましたね。
このQ3は私の中での「アウディ復活」ののろしをあげる期待以上の走りを備えていました。
気になる方はぜひ試乗して、その軽やかで上質な走りを一度体験していただきたいです。
今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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