クルマ試乗記

VWティグアンTDI 4MOTION試乗! ティグアンR情報もあり!

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今回はフォルクスワーゲンのコンパクトSUVティグアンに試乗してきました。

昨年8月に発売されたファン待望のディーゼルモデルを紹介します。

今、自動車業界ではディーゼル×SUVの組み合わせがトレンドとなりつつあります。

そんな中、新たにラインナップに加わったティグアンTDI は一体どんな走りを見せてくれるのか?

どうぞご覧ください !

車選びのポイント


【外観】
見た目のかっこよさ

【内装】インパネやシートの質感

【速さ】排気量、パワー、加速感

【燃費】燃費性能、エコ度

【広さ】居住性、荷物を積める量

【静かさ】エンジン音、静粛性

【コスパ】価格と装備のバランス

【乗り心地】足回り、フィーリング

【取りまわし】動かしやすさ

 

  

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 上記のポイントをふまえてレポートします。どうぞお気軽に車選びの参考にしてくださいね!

ティグアン試乗 どんなクルマ? 

ディーゼル×4MOTIONを搭載した生真面目さあふれるコンパクトSUV!

車名 ティグアン
メーカー フォルクスワーゲン
車種 SUV
排気量 2L直4 DOHC 16バルブ ディーゼル ターボ
最高出力 150ps
最大トルク 340Nm
サイズ 全長4500×全幅1860×全高1675
燃費 17.2km/L (JC08モード)
乗車定員 5名
車両本体価格 TDI 4MOTIONハイライン
498万9000円




ティグアンの主なラインナップを紹介 ☟

 ティグアン

◆1.4Lガソリンモデル
TSI Comfortline
369万9000円

TSI Highline
450万9000円

TSI R-line
481万円

◆2.0Lディーゼルモデル
TDI 4MOTION Comfortline
417万9000円

TDI 4MOTION Highline
498万9000円

TDI 4MOTION R-Line
529万円

※全て税込みの金額

□クルマの概要

フォルクスワーゲンティグアンの2代目となる現行型は2017年1月に日本デビューしました。

当初は1.4Lのガソリン車のみの設定でしたが、同社のパサートに続いて昨年8月に待望のクリーンディーゼルモデル(TDI 4MOTION )が追加されました。

ディーゼルモデルの3つのグレード全てが2Lディーゼルディーゼルエンジンとフルタイム4WDの組み合わせとなります。

フォルクスワーゲンのクルマと言えば、ゴルフに代表されるように落ち着いたデザイン生真面目な走りが持ち味です。

決して流行りに流されることのない、堅実なデザインをパンチが足りないと感じる人もいるかもしれませんが、逆に飽きのこないデザインとして、愛するファンも大勢います。

ゴルフのSUV版と呼ばれるティグアンも例外ではなく、決して派手ではありませんが落ち着いた雰囲気SUVの力強いイメージが同居した生真面目なクロスオーバーモデルとなっています。

ちなみにフォルクスワーゲンはドイツ語で「国民車」を意味しますが、近年ではジャーマン3に肉薄する勢いで、プレミアムブランドの地位をも確立した感があります。

ティグアンTDIの価格を見ても、一応コンパクトSUVのカテゴリーながら、トップグレードは500万を超えています。 日本では紛れもなく高級車の領域ですね。

ティグアンTDIにはドライビングに関する電子制御システムを素早く調整できる“4MOTIONアクティブコントロール”が搭載されています。

ダイヤル操作で走行モードを「スノー」「オンロード」「オフロード」「オフロードカスタム」からセレクトでき、シチュエーションに応じた扱い方ができます。

4WDシステムにはかなり気合が入っている模様ですね。

いつもの街さえ、面白く変える4WDです

のキャッチフレーズ通り、乗る者をわくわくさせる走りを見せてくれるのか?

結果は試乗コーナーでお伝えします。

□エクステリア・インテリア

ティグアンのフロントマスクは水平基調のグリルが示す通り、生真面目な学級委員長タイプの顔立ちですね。

写真はトップグレードのR-Lineで、開口部が大きめの専用バンパーが装着されており、ノーマルモデルに比べるとスポーティーな雰囲気。

ボンネットを縦に貫く4本のプレスラインがなかなかシャープな印象を与えています。

リアにも絵に描いたような真面目さが出ていますね。決して学校帰りに買い食いなどしない雰囲気が漂っています。

VWのデザインは若干物足りないと思う人もいるかもしれませんが、派手な主張のデザインに抵抗がある人にはちょうどいい具合なのではないでしょうか。

ティグアンも含め、飽きのこない堅実なデザインがVWの真骨頂ですね。

TDI 4MOTION R-Line
出典:webCG

インテリアもエクステリア同様に派手さはないですが、やはり生真面目な作りとなっています。

日本車に通ずる雰囲気もあるので、特に日本人には扱い易いのではないでしょうか。

メーター中央のスクリーンにもナビ画面を映し出すことができるので、視点を切り換えることなく安全に運転できそうです。

シフトセレクターの横にはドライビングプロファイリング機能「4MOTIONアクティブコントロール」の操作ダイヤルが備わっていて、これを操作することで走行モードを切り換えることができます。

TDI 4MOTION R-Line運転席
出典:webCG

後部座席もヘッドクリアランス・ニークリアランスともに十分で、このクラスのSUVではかなり広々としている方だと思います。

実際に座ってみましたが、座面が広くゆったりと座れます。

マツダのCX-5あたりと比べても大差ない印象ですね。

シートに横縞のラインが入っているあたりもフォルクスワーゲンらしさがよく出ています。

ラゲッジこのクラスではトップレベルの容量を誇ります。セカンドシートを倒せば、完全にフラットではありませんが、広々としたスペースが出現します。

TDI 4MOTION R-Line
後部座席 出典:webCG

TDI 4MOTION R-Line
ラゲッジ 出典:response

□動力性能・燃費

ティグアンのパワートレインは2.0L4気筒ディーゼルターボエンジン。

最高出力は150ps、最大トルクは340Nmとなります。

スペックだけを見れば、やや非力な印象を受けます。

特にディーゼルモデルはトルクの太さがウリなわけですが、ティグアンのスペックはややおとなしめとなっています。

ちなみにVWのディーゼル第1弾となったパサートは最高出力190ps、最大トルク400Nmということで、数値上はティグアンをだいぶ上回っています。

車重はティグアンの方がパサートよりも100kg重くなりますので、同じスペックにしてもよかったのでは?とも思いますが、何かしらの事情があるのでしょう。

燃費はJC08モードで17.2km/Lとなっています。ディーゼルのSUVとしてはまずまずの数値と言えます。

出典:webCG

お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗です。

Coming up Next !!

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ティグアン試乗レビュー

今回はTDI 4MOTIONハイラインカラーはオリックスホワイト マザーオブパールエフェクト(カラー名称はド派手なのね)を用意していただきました。

いざ試乗スタート!

シフトノブの横にある、上から下に押す珍しいタイプのスイッチを押すとエンジンが立ち上がりました。

(オー! なかなか静かやないですか)

ディーゼル特有のカタカタ音や振動もそんなには伝わってこないですね。

先般試乗したランドクルーザー・プラドもそうでしたが、最近のディーゼルモデルの静かさにおける進化はすごいですね。

停車中は車内にいる限り、ほとんどディーゼルエンジンであることを感じさせません。

シートベルトをかけ、ポジション調整などをして準備OKですが、助手席の担当の方からなかなか出発進行のGOがかかりません。

まだ若い感じで整った顔だちの男性です。

歳の頃は20代後半から30代前半ぐらいでしょうか。もしかしたらまだ営業経験が浅いのかもしれないですね。

仕方なく「出発していいいですか?」
とこちらから確認。

「どうぞ!」(声かけてよね)

ここまでは意外とよくある展開なので、気を取り直してスタート!

まずは一踏み目。

(おや?)出足に思った程のクイックさはないですね。

公道に出て多少踏み増すと、ようやくトルクが立ち上がってきました。車体が前に出ていく際、一瞬のタイムラグがあるあたりはマツダのディーゼルフィールに近い感じです。

そのまま市街地を50~60kmで軽く流します。走り出してもエンジン音は比較的静かで、踏み込まない限りは大きな音もしないです。

ドイツ車ですが、乗り心地も固過ぎずやわらか過ぎずで悪くはないです。

心配された走りの方は、決してきびきびと走るタイプではないですが、そこそこトルクフルで、この速度域では特に不足を感じることはありません

果たして高速ではどうでしょうか?

(それにしても隣の担当者、喋らんなあ?)
(緊張してんのかな?)
(それとも具合でも悪いのか?)

さすがに気まずさに耐えきれず「ディーゼルの方が売れてますか?」と質問してみると、

「う~~ん。出た当初は多かったですけどねー、今はガソリンと半々ぐらいですかね。」

「そうなんですね。」(会話終了

しばらく直進、パイバス方面への右折が近づいてきます。

「あっ、そこの信号右でお願いします。」
かろうじて道案内はしてくれました。

その後も何度か話題を投げかけますが、担当者は相変わらず素っ気ない態度で一向に話は盛り上がらないまま、高速入り口までやってきました。

肝心のティグアンはと言えば、営業からの後押しのなさなど全く意に介さぬ様子でひたすらに淡々と仕事をこなしているといった感じです。

そうこうする中、高速に入りました。本線に合流し、前が空いているのを見計らって、アクセルを強めに踏んでみます。

ブォォォォォォーン

淡々と走っていたティグアン、さっきまでエンジンもおとなしかったのですが、やっぱ踏めば鳴るのね、この音。

デリカD:5の時ほどの勇ましさはなかったですが、それなりのヴォリュームでディーゼルエンジンが発するブォォォォーン音が耳にこだましてきました。

さらに100kmを超えたあたりで、加速ちょっと頭打ちとなり、エンジンからもしんどさが伝わってきます。

やはり高速では懸念されたスペックの弱さが出てしまったようですね。

昨今のディーゼルモデルは大体低~中速域では扱い易いわけですが、高速での伸び具合や気持ちよさがあるかどうかというところが一つ評価の分かれ目となりそうです。

その意味では、このティグアン、悪くはないですが見た目と比例して走りも「いたって普通」な印象です。

特に速くなくてもいいので、何かしら乗っていて気持ちよいと感じさせる部分があるかどうかなんですよね。

先般のランドクルーザープラドにはドライバーを魅了する「その何かしら」にあたる感触が確かにありました。

ランドクルーザープラドのレビューもこちらからぜひご覧ください!

実を言うと、このティグアンに乗る前にちょうどボルボXC60に乗ってきたところだったんですよね。

XC60の走りのインパクトがあまりに鮮烈だったもので、それが影響しての評価になってしまったことは否めません。

順序が逆だったら、また印象もちがっていたと思います。

ボルボXC60のレビューもこちらからぜひご覧ください!

さてレビューに戻りまして、高速を降り再び市街地へと戻ってまいりました。相変わらず車内はシーンとしています。

またしても沈黙に耐えきれず
トゥアレグの最新モデルはもうすぐ出るんですかね?」とトライアゲイン。

(今度こそ話がふくらむことを期待)

「あ~今年の秋ぐらいの予定ですかね。」
(会話終了)

※トゥアレグ…フォルクスワーゲンの最上級SUV

そのあとはあきらめて残り数キロをお通夜のような雰囲気で走りました。

ディーラーに到着し、担当者から特に感想を求められることもなく本日の試乗終了。

その後はカタログをもらって早々に店を出ました。

□試乗中はお客様の邪魔にならないよう、むやみに話しかけない。

□お客様の方から質問などがあれば、極力簡潔にお答えする。

といった取り決めがきっと営業マニュアルの中にあったのでしょう。そう思って無理やり自らを納得させました。

帰る途中、用事を思い出してホームセンターに立ち寄りました。

しばらく目当ての商品を探しているとスマホがブルブルし始めました。

「はい、もしもし」
見慣れない、ケータイ番号だったので、おそるおそる電話に出ると

「フォルクスワーゲンの〇〇です。お世話になります。」

「あっ、ど、どうも。」(えっマジで!?)

「先ほどはありがとうございました。ティグアンの方はいかがでしたか?」

(今頃聞くんかーーーーーーい!!!)

「いや、そのなんていうか、なかなかよろしかったですけど…」

(そう言うしかないわなあ)

「ありがとうございます。素晴らしいクルマですので、ぜひ次のクルマとしてご検討ください。他にも試乗したい車種があれば、また気軽にご来店くださいねーーー。」

(テンション高く饒舌、ほんまにさっきの人?)

何だかこれまでになく盛り上がらない試乗だったなあと思っていたのですが、まさかの担当者からの電話でわらけてしまい、後味の悪さも帳消しとなった感じです。

これはこれで面白い体験となりましたので、よしとします。

最後にマニュアルに追記しておきます。

□お客様が帰られた後、試乗の感想がまとまった頃合いを見計らって、すかさず電話を入れること。

□その際はクルマのアピールを明るく元気よく行い、再度のご来店を促すこと。

長々とご静聴ありがとうございました。

追記

★☆ティグアンにハードコアモデル「ティグアンR」が追加設定!!☆★

この記事を書いている最中にニュースが飛び込んできました。ティグアンにハードコアモデルとなる「ティグアンR」が設定されることになったようです。

ティグアンへの高性能モデル「R」は初の設定となり、予想されるパワートレインは「ゴルフR」から流用される2.0L直列4気筒エンジンで最高出力400psと噂されています。

ワールドプレミアは最短で9月のフランクフルトモーターショーが予想されています。

こちらのモデルは大いに期待できますね。

ティグアンRは真の「いつもの街さえ、面白く変えるSUV」となりそうです。

ティグアンR 出典:response

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ティグアン試乗【総評】

総合評価/72点  (100点満点中)

外観 ★★★
内装 ★★★★
速さ ★★★
広さ ★★★★★
静かさ ★★★★
乗り心地 ★★★★
燃費 ★★★
取りまわし
★★★★
   コスパ     ★★★
人気度
★★★

ティグアンはこんな人に向いている

〇コンパクトでありながら豊かな居住性を持ったSUVがほしい方

〇流行りのディーゼル×SUVの4WDモデルに乗りたい方

〇フォルクスワーゲンの生真面目さが好みという方

本文にも書いた通り、ボルボXC60の直後に乗ったことや試乗中のプロモーションがほとんどなかったことで、クルマの印象が薄くなってしまったことは否めない。

ただその昔、VWのクルマは何度か試したことがあり、事前に何となくイメージは湧いていたので、期待を大きく裏切るといった結果でもなかった。

このティグアンTDIは4WDシステムに相当力が入っていて実力も高そうなので、雪道や悪路などに持ち出せば本来の力を発揮できそうだ。

タウンユースが中心で、動力性能に物足りなさを感じる人は終わりの方で紹介した「ティグアンR」を待つのもありだと思う。

ライバル車… BMW X1ディーゼル、CX-5など




おわりに

今回はフォルクスワーゲンティグアンをご紹介しました。

デザインも走りも生真面目な印象のディーゼル×SUVでした。

このクラストップ級の室内の広さも持ち味の一つですね。

試乗の際にはぜひ、その居住性にも着目してみてください。

今後も各メーカーのニューモデルや話題の車をバッチリ紹介していきます。

次回もお楽しみに!  ではでは。

Enjoy driving !!

T-Rocの記事を書きました!
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