「試乗が至上の喜び!」のブリプリオです。
今回はトヨタのハイブリッドセダンカムリに試乗してきました。
実はぼく、トヨタの車はこれまでに一度も所有したことがないんですよね。さらに言えばセダンも。
アンチトヨタとかそういうわけではなくて単純に縁がなかったというか「これ」という車にめぐり会えなかったわけです。
そして今回カムリに試乗してみて「これはなかなかいい車だなあ」という印象を強く持ちました。
現在発売されているセダンではかなりいい線いってるんじゃないでしょうか。
セダンはSUV人気に押されて、苦戦している状況ではありますが、子供もある程度大きくなった家庭などではゆったりとして落ち着いた雰囲気を持つセダンも選択肢の一つだと思います。
少なくとも走りに関しては重心が低いためにフラつきにくく、ハンドリングや運動性能もSUVに比べて高いと言えます。
そんなわけで今回はセダンの魅力いっぱいのカムリのご紹介です。
先頃新しいモデルも発表されましたので、それについても詳しくレビューしたいと思います。
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
カムリ試乗の前にどんなクルマ?
優れたトータルバランス、その名もBEAUTIFUL MONSTER!
車名 | カムリ |
---|---|
メーカー | トヨタ |
車種 | セダン |
排気量 | 2.5L直4 DOHC 16バルブ |
パワー | エンジン178ps モーター120ps |
トルク | エンジン221N・m モーター202N・m |
サイズ | 全長4885×全幅1840×全高1445 |
燃費 | 28.4km/L |
乗車定員 | 5名 |
車両本体価格 | G 353万1600円 |
まずはカムリのラインナップから紹介 ☟
カムリ (ハイブリッド/FFモデルのみ)
WS“レザーパッケージ
(434万1600円)
G“レザーパッケージ”
(422万8200円)
G
(353万1600円)
(329万8320円)
2017年7月に発表された現行カムリは1980年発売の初代から数えてちょうど10代目にあたります。
主戦場は米国市場でホンダ・アコードやヒュンダイ・ソナタといった強力なライバルたちと激しい戦いを繰り広げています。
強力ライバルひしめく中、カムリは15年連続乗用車販売台数ナンバーワンの栄誉に輝くなどベストセラーモデルの地位を確立している車です。
日本ではハイブリッドモデルのみの販売でBEAUTIFUL MONSTERというキャッチコピーが与えられスポーティーなセダンとして若い年齢層からも人気を博しています。
そんなカムリに今回さらにスポーツ性を高めアグレッシブな顔つきを与えられたWS(Worldwide Sporty)というモデルが新しく登場しました。
次のコーナーで詳しくお伝えしていきます。
フロント G“レザーパッケージ”
リア G“レザーパッケージ”
出典: webCG
□エクステリア・インテリア
(新登場のWSを中心にレビューします)
カムリは日本仕様こそハイブリッドのみですが、北米では最高出力301psの3.5リッターV6モデルがフラッグシップとなります。
そのV6搭載モデルにも採用されているフロントマスクがWSには採用されています。(下の写真参照)
ノーマルモデルも十分かっこいいですが、WSはさらに若々しくワイルド&タフな顔つきでグッドです。
ここ数年セダンはSUVなどに押されて不人気車種とされていますが、このマスクなら「かっこよさ」にこだわる消費者にはけっこう受けるのではないでしょうか。
WSの展示車を見たぼくも実際くらくらっとしてしまったことは事実です。
トヨタのご存じセダンの王様クラウンよりもこちらを選ぶ人がけっこういるのではないかと思えます。
さらにマツダのイケメンフラッグシップのアテンザともいい勝負になるでしょう。
リアはセダンらしい落ち着いた雰囲気です。オーソドックスではありますがボリューム感もあってけっこう好みですね。
WSには専用のリアスポイラーもついていて、スポーティーさを強調しています。
フロント WS
リア WS
リアスポイラー 出典: webCG
インテリアはレクサスのような豪華さとまではいきませんが、シンプルかつ機能的なデザインだと思います。
シート表皮は合成皮革とファブリックのコンビネーションとなっています。
(上級グレードのレザーパッケージには本革シートが装備される)
電動パワーシートは8ウェイとなっており細かい動きが可能です。
いろいろ試してみたのですが、ちょうど腰のあたりが風船がふくらむような動きで収縮するので着座姿勢が安定してなかなか心地よいです。
オプションで9スピーカーのJBLプレミアムサウンドシステムがつきます。
天下のJBLですからオーディオ好きな人にはたまらないのではないでしょうか。
全長やホイールベースが長いため後部座席の居住スペースは頭上、足元ともに十分な広さが確保されています。
トランクも広々として物がたくさん入りそうです。
リチウムイオン電池をトランク下から後部座席床下の低い位置に移した結果、トランク容積は2割ほど増えています。
また後部座席背もたれを倒して、貫通トランクにすることも可能です。
運転席
後部座席
トランクルーム 出典: webCG
□動力性能・燃費
2.5リッター直4エンジン単体の最高出力は178ps、モーターの最高出力は120psということで、単純に合計すると約300馬力となります。
トルクも同様に計算すると400N・mを超えます。
これは欧州車と十分張り合えるスペックだと言えますね。ハイブリッド車としては国産で最強の呼び声も高いです。
普通に走る分には全く申しぶんない、むしろ日本の道路ではパワーを持て余す性能と言えるでしょう。
燃費はなんとカタログ数値で28.4km/L。道路状況にもよると思いますが、実際でも20Km/L近くは走れると思われます。
このサイズのクルマでこの燃費はさすがですね。
WSと標準モデルの差は主にデザイン面とサスペンションのチューニングにあるとされていて、パワーユニット自体は同じハイブリッドモデルとなります。
またWSは国産セダンとしては珍しくツートンカラーが選べるというオプションがあります。
車体の上部とフロントグリルの一部、リアスポイラーなどがブラックになります。
個人的にはさりげない主張の青×黒(下の写真)が好みですね。
白×黒はありがち、赤×黒もいいですが、ちょっと派手すぎな気もします。
他メーカーと差別化されていて遊び心もあり、なかなかにくい演出ですね。
ツートンにすれば街中で目を引くことまちがいなしです!
出典: webCG
次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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カムリ試乗レビュー
今回の試乗車はノーマルモデル、2番目のGグレードを用意していただきました。
いざ試乗スタート !
セダンなので、座った感じは低めのドライビングポジションですね。
SUVなど背の高い車は見晴らしがよくてそれはそれはいいのですが、こういう車高の低い車は「よっしゃ運転するぞ」という感じでテンションが上がりますね。
出足はいたってスムーズです。サイズ的には大きな車なのですが、車重をほとんど感じさせない軽快さです。ハイブリッドのフィーリングもさすがはトヨタのお家芸ですね。
モーター走行による違和感やもっさり感もほとんど感じられないです。
少しずつスピードを上げ市街地をゆったり流します。
それにしてもアクセルレスポンスがいいですねー。まるでどんどん先に行きたがる競走馬のようです。
思わず「これノーマルモードですよね?」と担当者に確認してしまいました。
「高速でスポーツモードを試してもらおうと思いますけど、普段はノーマルでこと足りますよ」と担当者の弁。
全くその通り。パワー不足は微塵も感じられないです。
ハンドル操作も安定しているし、低重心が効いて乗り心地もすこぶるいいですね。
1時間くらい走れば、もう自分の車のようになじんでしまうだろうといった安心感があります。これが世界トップクラスのトヨタの車なんでしょうねえ。
さてお楽しみの高速走行に移ります。
アクセルを踏むと水を得た魚のようにビューティフルモンスターが本領を発揮します。
ノーマルでぐいぐい感がそこそこあったのだから、スポーツモードでは言わずもがな速いです。どこまでも伸びていく強烈な加速感はたまらないです。
メーターはあっと言う間に100Km超え! これは踏み過ぎ注意です。
これまでの試乗で走りの面では圧倒的なインパクトだったシビックハッチバックに勝るとも劣らぬ走りですね。
もう少し踏んでいたかったのですが、担当者がやたらに追従機能をアピールしたいらしく、スイッチ操作の説明をしてきました。
言われた通りにするとモンスターはたちまちスピードダウンして前の車を追従し始めました。
担当者「どうですか?」
プリオ「これはいいですねー!」(知ってるっちゅうねん)
なくてはならない機能ではありますが、今日日搭載されている車も珍しくなく、感動のかけらもなかったです。
「そろそろ戻していいですかね」
と言うが早いかスイッチをオフにし、再びアクセルオン! たちまちモンスター復活です。
(超気持ちいいーーーー!!!→ちょっと古い?)
再び市街地へもどり、試しにエコモードにしてみました。
街中のストップ&ゴーの状況ではこれで十分ですね。せわしない感じもなくなり燃費も当然よくなると思われます。
個人的に必須と思っているオートブレーキホールド機能もちゃんとついていました。
(合格)
担当者からいろいろと説明がありましたが、安全装備もぬかりない感じで一通りのモノは付いているようです。
トータルバランスに優れたビューティフルモンスター。おかげさまで堪能しました。
☆★追記★☆
◇カムリWSとアテンザセダンの比較記事を書きました。
◇カムリWSとクラウン2.5RSの比較記事を書きました。
☟ぜひご覧ください!
◇クラウンの他2記事も☟ぜひご覧ください!
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カムリ試乗【総評】
総合評価/84点 (100点満点中)
外観 | ★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★★ |
速さ | ★★★★★ |
広さ | ★★★★★ |
静かさ | ★★★★ |
乗り心地 | ★★★★★ |
燃費 | ★★★★ |
取りまわし |
★★★ |
コスパ | ★★★★ |
人気度 |
★★★★ |
カムリはこんな人に向いている
〇国産ハイブリッド最強のパワフルな走りを楽しみたい。
〇速さと燃費を両立したセダンに乗りたい。
〇セダンでは珍しいツートンのボディーカラーを選びたい。(WSのみ選択可)
特に弱点は見当たらないが、セダン未経験者からすると「セダンを買うこと」には最終的にちょっと勇気が必要な気がする。
販売店もセダンを売りたいという思いは強いので、SUVなどと競合させれば値引きはそこそこ期待できるかも?
ライバル車…アコードハイブリッド、ヒュンダイ・ソナタ、フォルクスワーゲン・パサート、レガシィーB4、アテンザセダン 等
おわりに
ブリプリオのブログでカーレビュー
今回はトヨタカムリをご紹介しました。
トータルバランスに優れた本当によい車でした。
無理してドイツ御三家を選ばなくてもカムリに乗れば十分楽しめるのではないでしょうか。
同社のクラウン、高級ブランドレクサスと比較しても、むしろカムリを持つことの方が “賢い大人の選択” のような気さえします。
そろそろ落ち着いてセダンに乗ろうかと思っている人にはどストライクですね。
興味のある人はぜひディーラーに出向いてみてください。
今後も話題の車をバッチリ紹介していきます。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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