ブリプリオのブログでカーレビュー!
今回はGRスープラSZ-Rに試乗してきました。
めったに拝めないクルマですが、最近ちょこちょこ見かけるようになりました。
存在感抜群で遠目からでもすぐにわかりますよね。現在の日本車では注目度No.1といって差し支えないと個人的には思います。
クルマ好きはもちろん、普通の人でも「おっ?なんかすごいの走ってるやん!」ってなるんじゃないですかね。
GRスープラ(通称90スープラ)はトヨタがBMWとの共同開発により直列6気筒のFRをDNAに刻むスポーツカーを17年ぶりに復活させた記念すべきモデルです。
ちなみにBMWのオープンモデルZ4は共通のプラットホームを採用する兄弟車で、こちらもなかなかかっこいいクルマですね。でもスープラに比べるとデザイン的にはやや見劣りする印象です。
さてさて当ブログ初のスポーツカー試乗となります。ぶっ飛んでまいりましょう!
【外観】見た目のかっこよさ
【内装】インパネやシートの質感
【速さ】排気量、パワー、加速感
【燃費】燃費性能、エコ度
【広さ】居住性、荷物を積める量
【静かさ】エンジン音、静粛性
【コスパ】価格と装備のバランス
【乗り心地】足回り、フィーリング
【取りまわし】動かしやすさ
GRスープラ どんなクルマ?
車名 | GRスープラ |
---|---|
メーカー | トヨタ |
車種 | スポーツカー |
排気量 | 2.0L直4 DOHC 16バルブ ターボ |
最高出力 | 258ps |
最大トルク | 400Nm |
サイズ | 全長4380×全幅1865×全高1295 |
燃費 | 12.7km/L (WLTCモード) |
乗車定員 | 2名 |
価格帯 | 490万円~690万円 |
車両本体価格 | SZ-R 590万円 |
□エクステリア・インテリア
GRスープラを初めてネットで見た時は咄嗟に新種の昆虫(カマキリ系?)をイメージしました。
正直、奇をてらったデザインにしか見えず、最初は抵抗感がありましたね。
でもその頃スポーツカーにはさほど目を向けていませんでしたので、特に気にはならなかったことも事実です。
ところが実物が走っているシーンを見て、思わず見とれてしまいました。
むっちゃかっこいいやん。
写真よりも実物の方が圧倒的にいいですね。特に走っている姿がスポーツカーならではの躍動感に満ちあふれていて気高く美しいです。
近くで見ると写真で見るより不思議とごてごてっとした昆虫感もほぼないですね。
L字型に光るLEDが特徴的で遠目からでもすぐにそれとわかる要因となっています。
そこからですかね。ベンチマークであるポルシェのケイマン・ボクスターやアルピーヌA110などに興味を持ち始めたのは…。
日本のスポーツ代表格である86、BRZ、マツダのロードスターなども含めて、ドライブ専用のセカンドカーにほしいなあという贅沢な気持ちが芽生えました。
スープラはとにかく何物にも似ていない、唯一無二のフロントマスクが一番の魅力ですね。
センターのトヨタマークには「トヨタが作ったリアルスポーツ」という主張がうかがえ、スープラという象徴的な1台には非常にしっくりきます。
サイドビューがまたセクシーですね。FRらしいロングノーズなスタイル、センターからリアにかけての流麗なルーフラインがたまりません。
18インチのタイヤに専用の10スポークタイプのホイールもしぶすぎます。
そしてリアは、大きくふくらんだボリューミーなフェンダーとあえて横幅を狭めたダックテールスポイラーとが相まって独特のどっしり感が演出されています。
マフラーエンドは左右振り分けの2本出しとなり、下部中央にドット状のLED式リアフォグランプが装着されています。
GRスープラSZ-R 出典:webCG
インパクト大のエクステリアとはうってかわって水平基調のインテリアはいたってシンプルで、いったん乗り込んでしまえばスポーツカーであることを忘れてしまうような雰囲気です。
目立つところはシフトレバー部分のカーボン仕上げぐらいですかね。(2枚目の写真参照)
全体的にもう少しスポーツカーらしいアグレッシブなテイストがあってもよかったかなあという気はします。落ち着いた雰囲気が好きな方にはいいかもしれませんが….。
トランクの容量は290Lということで、実際開けてみましたが、思ったより広いです。
1~2人で出かける旅行などは問題なくこなせそうです。
GRスープラの動力性能・燃費
GRスープラのラインナップはいたってシンプルです。
2.0L直4ターボのSZ
2.0L直4ターボ(出力ちがい)のSZ-R
3.0L直6ターボのトップグレードRZ
それぞれのスペック(最高出力・最大トルク・燃費/WLTCモード)は以下の通りです。
□SZ
197ps・320Nm・13.1km/L
□SZ-R
258ps・400Nm・12.7km/L
□RZ
340ps・500Nm・12.2km/L
※2020年モデルは一部変更。詳しくは試乗レビューにて
燃費もスポーツカーであることを考えるとどのモデルも悪くないですね。
価格もわかりやすくSZが490万円→SZ-R590万円→RZ690万円と100万円ずつアップしていきます。
お待たせしました。次のコーナーでいよいよ試乗です。
Coming up Next !!
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GRスープラ試乗レビュー
今回はGRスープラ中間グレードのSZ-R、カラーはホワイトメタリックを用意していただきました。
いざ試乗スタート!
当ブログ初のスポーツカーということで、やや緊張気味に運転席に乗り込みました。
いざ座ってみるとさすがにドラポジは低いですが、インテリアはいたってシンプルなので、スポーツカーを今から運転するという感覚は意外に薄かったです。
エンジンをかけるとブオンと勇ましい一鳴き、2.0L4気筒ですが、なかなかいい音がしますね。さすがはエンジン屋BMWのエンジンですね。
注目のスタート。アクセルにゆっくりと力を込めます。
出足はというと「う~ん」普通ですかね。鈍いというわけではありませんが、鋭いともいいがたいです。
まあ大体予想通りの感触でした。なぜなら以前Z4の同じ2.0Lモデルに乗った経験があり、その時の印象が残っていたからです。
ただスープラだと「ちがうんじゃないかなあ? いやきっとちがうはずだ」という期待感は多少ありましたので、やや残念な結果ではありました。
やっぱりスタートの印象は大事ですね。街中へ出てもテンションはあまり上がらず、安定感のある走りではありますが、スポーツカーらしい軽快さやリニアな乗り味はあまり感じられません。
ライバルの1台と目されるアルピーヌA110などはもっと俊敏な動きをするのでしょうねえ。
(乗ったことはありませんが、ジャーナリスト陣の紹介動画ではみなさん口を揃えてそうおっしゃってるので….)
「どうですか。スープラは?」
30代前半に見える静かな感じの担当者がおもむろに聞いてきました。
「あっ、ええ、なかなかいいですね」
いきなり「イマイチです」ともいえないので、とりあえずそう応えておきました。
このあと高速もありますし、もちろん真価のほどはまだわかりません。
それにしても街中ではせめてもう少しきびきび走ってほしいものですね。堂々とした体躯のセダンとかならまだしも、スポーツカーなわけですから….。
評判通り、乗り心地は非常にいいです。普通に走っているとスポーツカーであることをやはり忘れそうです。
さていよいよ高速を迎えました。(たのむで、本領発揮してや!)
Z4では高速は試せませんでしたので、ここからはある意味未知の領域といってもいいでしょう。
高速へ上がるいつもの上り坂で前にクルマがいないことを確認して、待ちきれずスポーツモードに入れました。
サスが引き締まり、ステアリングが重くなって、ふわっとしたトルクが生まれるいつものえもいわれぬ感覚が生まれました。このあたりも完全にBMWのフィーリングです。
本線に合流し、右車線にレーンチェンジして、ググッとアクセルを踏みます。
おーーっ! なかなか素早い動きですね。加速も取り立てて速いというわけではありませんが、切れ味鋭く加速します。やっとスポーツカーらしくなってきたかな。
スピードが増しても乗り心地のよさは相変わらずですね。多少の突き上げはありますが、うまくいなす感じで決して不快ではありません。
(出た! ジャーナリストによくあるキラーコメント!)
あと普通のクルマに比べると後輪がかなり近くで動いているはずなのですが、それもあまりよくわかりませんでした。
それにしても下道からずっとですが、対向車や隣に並んだクルマからやたら視線を浴びますね。
これはいうなれば、♪熱視線(懐かしの昭和歌謡 安全地帯 1985年)ってやつですね。
すぐさまワードがメロディーを呼び起こし、頭の中に玉置浩司の歌声がひろがりました。
♫現行のタメまくった歌い方じゃなくて、まだ若い頃のナチュラルな歌い方ね。
テンションも徐々に高まり快調に運転していると、後ろからやたら目立つブルーの車体が近づいてくるではないですか?
(あれはもしや….)
一気に距離を詰められると、ブルーのコンパクトハッチは「おっせ~な~!」といわんばかりに左車線へ出て、私が乗るスープラをかわし、一気に抜き去っていくではないですか!
確信しました。あれはBMW現行のM135iですね。Z4を兄弟とするなら、まあいとこぐらいにあたる存在ですかね。
スープラもそうですが、1シリーズのトップモデルですから、なかなかお目にかかれない車種だと思います。
同じ2.0L直4ターボながら、スペック的に向こうは306ps・450Nmの実力を持っているので、SZ-Rでは明らかに分が悪いです。
玉置のBGMも手伝ってせっかく気分上々だったのですが、一気に抜き去られてテンションダウンしてしまいました。
まあレースしてるわけじゃないので、いいっちゃ、いいんですけどね。でもスボーツカーを運転してるわけだしね….。
RZならいい勝負になるけどなあ….な~んて考えていると
「うわっ、今の速かったですね」
と担当者がワンテンポもツーテンポも遅れて、そういいました。
「いとこですね。あれは」
「えっ? いとこさんが乗ってたんですか?」
「いや、そうじゃなくて….」
多少面倒くさかったのですが、他メーカーのクルマにはあまり知識がないようなので、いとことM135iについてもかいつまんで解説を行いました。
「あー、そんなんですか。詳しいですね」
「いや、スープラ売るなら、それぐらい知っといた方がよいのでは?」と思いましたが、もちろん思うのみにしておきました。
当のM135iは前方はるか彼方に見えなくなっていました。
あのドライバーはきっとスープラを見て、反射的にめらめらと対抗意識を燃やしたのだろうと推測します。
速さ重視のMパフォーマンスモデルを選択して乗っているわけですから、眼前にスープラが現れたなら、闘争心に火がついて当然ですよね。気持ちはわかります。
それでもここは日本なので、極力安全運転を心がけていただきたいものです。
まあそのぐらい、このクルマ(スープラ)の見た目はいかつく挑発的で、そんな気さらさらなくても、勝負を挑んでいるような個体に見えるのだと思います。
高速も残りわずかだったので、しゃあない、仕切り直してスポーツプラスを試してみっかと思ったのですが、そこで気づきました。スープラにはその設定がなかったんですね。なんかさみしいですね。そこはZ4とそろえてもよかったのに….。
再び街中へ戻り、ディーラーへの帰り道でいろいろと考えを巡らせました。
SZ-Rはスープラのライッナップの中で最も売れ筋で評価も高いわけですが、高速での予期せぬ一件もあり、個人的にはやや物足りない結果となりました。
(258psの400Nmで物足りない体になってしまっていることもちょっとやばい?)
パワーは劣りますが下位グレードのSZはどうなんだろう?案外SZの方が乗り味はいいかも?「ワインディングでは一番いい」とどこかの誰かがコメントしてたっけ?
タイヤサイズを上げれば、見た目もよくなるので、コスパは一番いいかもしれないですね。
でもどうせならやっぱり最上級のRZに乗りたいですなあ。なんだかんだいっても「直6だよな」ということになりそうな予感、でも試乗車を探すのは至難の業でしょうねえ。
さて、そのトップモデルRZについての情報ですが、2020年モデルは91スープラの名が冠され、さらなる進化を遂げた模様です。
最高出力が340psから387psへ、何と47psもアップ! (そそるねえ~)
最大トルクは500Nmと変わらないものの、その発生エンジン回転数は1600-4500rpmから1800-5000rpmになりトルクバンドが上に広がったことによって、よりフレキシブルにパワーを出せるエンジン特性となったようです。
乗るならぜひともこちらに乗ってみたいですね。またM135iがやってきても今度はぶっちぎれそうですしね。(ありえんけど)
下の写真の91スープラは100台限定販売のホライズンブルーというカラーだそうです。
なんかむちゃくちゃかっこいい色ですよね。やっぱスポーツカーは赤とか青とかの原色が似合います。
この限定モデル、残念ながらすでに予約受注で完売してしまったそうです。
買える人は買っちゃうんですね。あやかりたいものですわ、ほんま。
91スープラ 出典:webcartop
☟新型ハリアーの記事を書きました。ぜひご覧ください!
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スープラ試乗【総評】
総合評価/72点 (100点満点中)
外観 | ★★★★★ |
---|---|
内装 | ★★★★ |
速さ | ★★★★ |
広さ | ★★ |
静かさ | ★★★★ |
乗り心地 | ★★★★ |
燃費 | ★★★ |
取りまわし |
★★★★ |
コスパ | ★★★ |
人気度 |
★★★ |
おわりに
今回はGRスープラをご紹介しました。
将来的にはスポーツカーの選択肢もありですね。走りを追求するなら、つまるところそこへ落ち着くでしょうし。
普段は大きめのSUV、週末はドライブ専用にスポーツカーなんて、クルマ好きにはたまりませんよねー。そうなることを夢見てがんばっていきたいものです。
今回を機にスープラのみならず、他のスポーツカーにも積極的に挑戦していきたいと思っています。
次回もお楽しみに! ではでは。
Enjoy driving !!
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